「赤ちゃんを抱き上げると手首が痛い」
「授乳のときに親指側の手首がつらい」
「産後から急に手首や指が痛くなった」
「育児だから手を休ませられない」
このようなお悩みはありませんか。
産後は、赤ちゃんを抱く、授乳する、着替えさせる、オムツを替えるなど、これまでより手や手首を使う回数が一気に増えることがあります。
そのため、手首や親指周辺に痛みが出て、「腱鞘炎かもしれない」と感じる方もいます。
ただし、産後の手首痛をすべて「使いすぎ」だけで説明することはできません。
どこが痛いのか、どんな動作で悪化するのか、しびれや腫れがないかなどによって確認すべきことは変わります。
この記事では、産後・育児で手首が痛くなりやすい背景、抱っこや授乳との関係、自宅でできる対策、やってはいけないこと、医療機関へ相談した方がよい症状について解説します。
産後・育児で手首が痛くなりやすい理由
赤ちゃんを抱く回数が急に増える
産後は、一日の中で何度も赤ちゃんを抱き上げます。
特に、
- ベビーベッドから抱き上げる
- 床から抱き上げる
- 抱いたまま移動する
- 寝かしつけで長時間支える
といった動作が繰り返されます。
一回一回は短時間でも、積み重なることで手や手首への負担が増えることがあります。
親指を開いたまま支えることが多い
赤ちゃんの頭や身体を支えるために、親指と他の指を大きく開いた状態で保持することがあります。
そのまま手首を傾けたり、赤ちゃんの重さを手だけで支えたりすると、親指側の手首に負担が集中しやすくなる場合があります。
「抱っこする回数」だけでなく、どんな手の形で支えているかも確認したいポイントです。
育児では手を完全に休ませにくい
手首が痛くても、赤ちゃんのお世話をすべて中止することは現実的ではありません。
抱っこ、授乳、オムツ交換、沐浴などは毎日続きます。
そのため、産後の腱鞘炎対策では「手を使わない」だけではなく、育児を続けながら負担を減らす方法を考えることが大切です。
抱っこで手首が痛くなるときに確認したいこと
手首を曲げたまま赤ちゃんを支えていないか
赤ちゃんを抱くとき、手首を大きく曲げた状態で身体を支えていることがあります。
その状態が長く続くと、手首周辺に負担が集中しやすくなる場合があります。
手だけで支えるのではなく、前腕や身体全体で支えられるかを確認します。
親指と人差し指だけで支えていないか
赤ちゃんを持ち上げる際、親指と人差し指を大きく広げて脇の下に入れ、そのまま持ち上げる方もいます。
このとき手指だけに力が集中すると、親指側の手首へ負担がかかることがあります。
毎回同じ持ち方になっていないか確認してみてください。
抱っこの時間が長くなっていないか
寝かしつけなどで長時間抱っこを続けると、腕や肩だけでなく手首にも疲労が蓄積します。
可能であれば家族と交代する、抱っこ紐を使うなど、手で支える時間を減らす方法も一つです。
重要なのは、同じ場所に負担が集中する時間を減らすことです。
授乳で手首が痛くなる理由
赤ちゃんの頭を手だけで支えている
授乳中、赤ちゃんの頭を長時間手のひらだけで支えていることがあります。
赤ちゃんの位置が低いと、さらに手首を曲げて持ち上げ続けることになります。
授乳クッションなどを使い、腕や手で持ち上げ続けなくてもよい環境を作れるか確認します。
同じ側で授乳を繰り返している
授乳しやすい側が決まっていると、同じ手首へ負担が偏ることがあります。
左右を完全に均等にする必要はありません。
ただし、毎回同じ側・同じ支え方になっていないかは確認しておくとよいでしょう。
授乳姿勢全体が手首へ影響する
赤ちゃんの位置が低い、身体が前かがみになる、肘を支えられないといった状態では、その分を手首で補っていることがあります。
そのため、手首だけをストレッチするのではなく、椅子やクッションなど授乳環境全体を見直すことも重要です。
産後の手首痛はすべて腱鞘炎?
親指側が痛む場合はドケルバン病が関係することがある
親指側の手首に痛みがあり、親指を動かしたり赤ちゃんを抱いたりすると症状が強くなる場合には、ドケルバン病と呼ばれる腱鞘炎が関係していることがあります。
育児期にみられることもある症状ですが、自己判断で確定することはできません。
症状が続く場合は整形外科などへ相談してください。
指が引っかかる場合はばね指の可能性もある
手首痛ではなく、指の曲げ伸ばしでカクッと引っかかる場合には、ばね指が関係することがあります。
同じ「腱鞘炎」という言葉でも、症状が出る場所や特徴は異なります。
しびれがある場合は別の問題も考える
手首の痛みだけでなく、指にしびれがある、感覚がおかしい、物を落としやすいなどの場合には、神経の問題なども確認する必要があります。
「産後だから腱鞘炎」と決めつけないことが重要です。
症状が強い場合は医療機関で状態を確認してください。
産後の腱鞘炎で自宅でできる対策
手だけで赤ちゃんを持ち上げない
抱き上げるときに、手首と指だけで赤ちゃんの重さを受け止めないようにします。
可能であれば赤ちゃんへ身体を近づけ、前腕や身体全体を使って支えます。
「腕力をつける」というより、手首だけに負担を集めないことを意識します。
授乳クッションなどで支える
授乳中に赤ちゃんの重さを手だけで支えている場合には、授乳クッションや枕などを活用して高さを調整します。
手を完全に離す必要はありません。
手で持ち上げ続けなくてもよい環境を作ることがポイントです。
短時間でも手を休ませる
数時間完全に休ませられなくても、赤ちゃんが寝ている時間などに手を休ませることはできます。
その時間にスマートフォンを長時間使ってしまうと、手首の休息にならない場合があります。
セルフケアを追加するだけでなく、手を使わない時間を少し作ることも重要です。
産後の腱鞘炎でやってはいけないこと
痛みを我慢して同じ抱き方を続ける
毎回同じ手首の角度、同じ支え方で抱っこを続けると、特定の場所へ負担が集中しやすくなります。
抱き方や赤ちゃんの支える位置を変えられないか確認してください。
症状を我慢して続けることを前提にしないことが大切です。
手首を強く揉み続ける
痛い部分を強く揉めば早く改善するとは限りません。
特に腫れや熱感がある場合には、強い刺激を加えないでください。
刺激後に痛みが増える場合は中止します。
強い痛みやしびれを放置する
「産後だから仕方ない」と強い症状を我慢することは避けてください。
手に力が入らない、しびれる、物を落とす、急激に痛みが強くなった場合などには医療機関へ相談します。
育児中だからこそ、必要な医療的確認を後回しにしないことが重要です。
産後の腱鞘炎で病院へ行った方がいいケース
手首の痛みが徐々に強くなっている
最初は抱っこ中だけだった痛みが、一日中続くようになった場合などは医療機関への相談を検討してください。
生活上の負担を減らしても改善しない場合にも、一度状態を確認してもらうとよいでしょう。
必要に応じた診断や治療は医療機関で行われます。
腫れ・赤み・熱感が強い
手首や指が強く腫れている、赤い、熱を持っている場合には、単なる育児疲れとして自己判断しないでください。
別の問題が関係する可能性もあります。
整形外科などへ相談してください。
しびれや力の入りにくさがある
痛みに加えてしびれがある、手に力が入りにくい、赤ちゃんを支えにくいほど症状が強い場合には、早めに医療機関へ相談してください。
みゅう整骨院では病名の確定、レントゲン・MRIなどの画像診断、薬、注射、手術などは行いません。
必要な医療的確認を優先することが大切です。
産後の手首痛が繰り返す場合に確認したいこと
セルフケア後に同じ育児動作へ戻っていないか
例えば、
手首が痛い
↓
休ませる
↓
少し楽になる
↓
同じ抱き方を繰り返す
↓
また手首が痛くなる
ということがあります。
この場合、休むことが間違っているわけではありません。
しかし、同じ場所へ負担を集中させる育児動作が残っている可能性があります。
痛い手首だけを見ていないか
赤ちゃんを抱くときには、手首だけではなく前腕、肘、肩、体幹なども使います。
肘や肩を使いにくい分を、手首だけで補っている場合も考えられます。
症状が出ている場所だけが負担の出発点とは限りません。
育児環境そのものを変えられるか
抱っこの方法だけでなく、
- ベビーベッドの高さ
- 授乳する場所
- 授乳クッション
- 抱っこ紐
- 家族との分担
なども手首への負担に関係します。
身体だけではなく、育児環境まで含めて対策を考えます。
みゅう整骨院では産後の腱鞘炎をどう確認する?
重力身体学|なぜ手首へ赤ちゃんの重さが集中するかを見る
医療機関で必要な確認を行ったうえで、慢性的に手首の症状が繰り返す場合には、抱っこや授乳時の身体の使い方を確認します。
例えば、
- 手首を曲げたまま支えていないか
- 親指側へ負担が偏っていないか
- 赤ちゃんを身体から離して持っていないか
などです。
「育児だから痛い」で終わらせず、なぜその手首へ負担が集中しているのかを整理します。
姿勢循環整体|指・手首・肘・肩までの連動を見る
赤ちゃんを支える動作では、手首だけでなく肘、肩、体幹まで連動します。
そのため、痛い手首だけを確認するのではなく、上肢全体や身体の左右差を見ます。
手首だけへ負担を集中させず、身体全体で支えやすい状態を考えます。
FJA|動きを妨げている部分を細かく評価する
身体全体の状態を確認したうえで、関連する関節や筋膜周辺に動きを妨げている部分がないか評価します。
痛い部分を強く揉むことが目的ではありません。
関節や筋膜の滑りの質を確認し、必要な部分へ最小限の刺激を行ったあと、動きや使いやすさを再評価します。
産後の腱鞘炎を繰り返さないために大切なこと
育児をやめるのではなく負担を分散する
赤ちゃんのお世話をしないという対策は現実的ではありません。
抱き方、支え方、家族との分担などを工夫し、一つの手首へ負担が集中する時間を減らします。
育児を続けながらできる方法を選ぶことが重要です。
痛みが軽くなっても使い方を確認する
手首の痛みが一時的に軽くなっても、同じ使い方へ戻れば再び症状が気になることがあります。
どの動作で痛かったのか、何を変えると楽だったのかを覚えておくと対策につながります。
「痛みが減ったら終わり」ではなく、日常動作まで確認します。
育児で手を使いやすい状態を目指す
産後の手首ケアの目標は、手を使わないことではありません。
赤ちゃんを抱く、授乳する、着替えさせるといった必要な育児動作を行いやすくすることです。
痛みだけを見るのではなく、育児生活を続けやすい身体を考えることが大切です。
産後・育児の腱鞘炎についてよくある質問
産後は腱鞘炎になりやすいですか?
産後は抱っこや授乳などで手や手首を使う機会が増えるため、手首痛を感じる方もいます。ただし、すべての手首痛が腱鞘炎とは限らないため、症状が続く場合は医療機関で確認してください。
抱っこで手首が痛いときはどうすればいいですか?
手首だけで赤ちゃんを支えていないか、親指を大きく開いた状態が続いていないかを確認してください。前腕や身体全体を使える支え方や抱っこ紐などを活用し、手首への負担を減らす方法を考えます。
産後の腱鞘炎は整骨院でも相談できますか?
みゅう整骨院では病名の確定、画像診断、薬、注射、手術などは行いません。医療機関で必要な確認を行ったうえで、抱っこや授乳時の身体の使い方、手首・肘・肩などの機能面を確認することは可能です。
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この記事の監修・執筆者:平井 大樹(箕面市の整体 みゅう整骨院 代表)
平井大樹(TAIKI HIRAI)
箕面市の整体 みゅう整骨院の代表
柔道整復師・スポーツトレーナー。臨床歴20年・10万人以上の施術実績。治療家のための平井塾主宰。
臨床歴20年・10万人の施術実績を持つ「身体の専門家」
私は、これまで20年間、延べ10万人を超える患者様と向き合ってきました。その中で最も大切にしてきたのは、「痛みを取る」ことだけではなく、「患者様が心から安心して過ごせる毎日を取り戻す」ことです。
箕面市の整体「みゅう整骨院」が選ばれ続ける理由
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全国のプロ治療家を指導する技術顧問・講師として
私は、全国9社の整骨院グループで技術研修を担当しています。
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みゅう整骨院へのアクセス・店舗情報
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ご注意ください
本記事は、施術歴20年以上・延べ10万回以上の臨床経験と、現在の医学的知見をもとに作成しておりますが、すべての方に当てはまるものではありません。
症状の原因や身体の状態は一人ひとり異なります。特に、強い痛みやしびれ、急激な症状の悪化、発熱や腫れを伴う場合は、重大な疾患が隠れている可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診してください。
また、本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の診断や治療を行うものではありません。実際の症状に対する診断や治療方針については、医師などの医療専門家の判断を優先してください。
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