「肩こりからくる頭痛がひどく、薬を飲んでも解消されない。」
「肩こりと頭痛に効く頭痛薬が知りたい。」
「妊娠・授乳中の肩こりやそれが原因の頭痛のときにはどのような薬を飲めばよい?」
この記事を読んでいただいている皆様の中にはこのように肩こりが原因となって起こる頭痛に苦しんでおられる方が多くいらっしゃるかと思います。
肩こりは今の時代、”日本人の国民病”と言われるほどになっており、頭痛に関しても成人女性の約4人に1人が悩んでいるとされています。
そんな肩こりと頭痛ですが、これらの症状を緩和させるための薬もたくさん開発されており、自分の症状に合う薬を服用しなければ思ったような効果が出ないということにもなりかねません。
この記事では肩こり頭痛の際に服用する薬に関する情報を詳しくご紹介していきます。
肩こり頭痛と薬についてきちんと知った上でうまく付き合っていく参考になれば幸いです。
どうして肩こりから頭痛が起こるの?
肩こり・頭痛に共通するポイントは“血行不良”です。
肩こりを発症している時には肩の筋肉のみではなく、首の筋肉も緊張して血液の流れが滞っている状態となっています。
このように筋肉が緊張し、血液の流れが悪くなる状態が長時間続くと頭痛を引き起こすと考えられているのです。
また、近年では“自律神経のバランス”も関係していると考えられています。
肩こりが起こっている状態の時は“交感神経“が過剰に優位になっている場合があるのです。
交感神経は興奮している時に働く神経で、血管を収縮させる作用があります。
この交感神経が過度に優位の状態が続くと結果的に血行不良の状態となり、頭痛も発症すると考えられています。
これらのことから、肩こり頭痛の際に服用する薬には筋肉を緩める作用のある成分や、神経を落ち着かせてリラックスさせるような成分が含まれていることが多くなっています。
肩こり頭痛の2タイプの特徴と効果のある薬の種類
肩こりが原因で起こる頭痛にはいくつかのタイプがあります。
頭痛はタイプによって服用する薬の種類が変わってきます。
代表的なものをご紹介しますので、ご自身の頭痛がどのタイプに当てはまるのかを知っておいてください。
緊張型頭痛
・特徴
肩こりの際に起こる頭痛として多いものがこの“緊張型頭痛“とされています。
血行不良から生じるものなので、肩こりの他にめまいなどの症状を伴う場合も少なくありません。
緊張型頭痛の痛みの特徴は後頭部から首を中心に頭全体がギューっと締め付けられるように感じることで、症状は午後から夕方にかけて起こることが多いとされています。
1度痛み出すと、しばらく症状が続くことも緊張型頭痛の特徴です。
・薬
緊張型頭痛の場合に用いられる薬は「痛み止め」が一般的です。
他には筋肉の緊張を和らげる「筋弛緩薬」、体をリラックスさせる「抗不安薬」や「抗うつ薬」が用いられます。
しかし、実際には薬が効かないということも多く見受けられます。
薬よりも軽い運動や血行を促すような体のケアの方が有効であるということも肩こりからくる緊張型頭痛の場合には多々あるのです。
偏頭痛
・特徴
緊張型頭痛ほど多くはありませんが、肩こりとともに“偏頭痛”の症状が出る方もいらっしゃいます。
偏頭痛の痛みは脈打つようにズキンズキンと強烈なもので、日常生活に支障を来たす場合もあります。
肩こり・吐き気や閃輝暗点(せんきあんてん)といった前兆が見られることが偏頭痛の特徴です。
ただし、持続時間は緊張型頭痛のように長くはなく、たまに激しい痛みを感じるということが多いようです。
・薬
偏頭痛の場合、市販薬では全くと言っていいほど効果がありません。
偏頭痛に対する薬は「トリプタン製剤」といって、病院で処方してもらう必要性があります。
症状がひどくなってからの服用では効果が薄れるので、頭痛の症状が出始めたら出来るだけ早く薬を飲むことが重要となります。
そのタイミングを出来るだけ逃さずに服用できるようにトリプタン製剤は錠剤の他にも点鼻薬や口の中ですぐに溶けるものなどいろいろな形のものが開発されています。
代表的な2タイプをご紹介しましたが、肩こりから起こる頭痛のタイプはこれだけではありません。
また、混合型と言っていくつかの頭痛のタイプが混ざったものもありますので、気になる方は1度詳しく調べてもらいましょう。
肩こり頭痛に効く薬の選び方
先ほどもご紹介しましたように、薬と言っても様々な種類が存在し、タイプによっても服用する薬の種類は違ってきます。
飲み薬には大きく分けて、筋肉の緊張をゆるめる作用のある筋弛緩剤、痛み止め・鎮痛効果、血行促進、漢方処方などのタイプがありま
す。
特に肩こりがひどい・・という場合には筋弛緩剤が配合されている薬は筋肉を柔らかくする事で症状の改善に役立つでしょう。
ただし、効き目が強い分、副作用も強い薬ですので、眠気やだるさを感じる場合もありますので注意が必要です。
また、頭痛の原因となる肩こりの体質を変えるような薬も発売されています。
このような薬にはビタミンB群が配合されており、食事で賄いきれていない栄養補給を行うことで体の回復力を高めて肩こりの症状を改善する効果が期待されます。
このタイプは体質を変えていく薬なので、効果を実感するまでには体の細胞が入れ替わるための“約3ヶ月”かかると思っておいてください。
ご自身の肩こり頭痛が起こるタイミングや楽になる方法を見つけて、1番効果のあるタイプを見つけてみてください。
妊娠中・授乳中の薬の服用は・・?
妊娠中や授乳中はホルモンバランスの変化や慣れない生活環境で体に疲れが溜まりやすく、肩こり頭痛の症状が出やすい時。
しかし、小さな赤ちゃんにとっては薬が有害となるのでは・・?ということでお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
妊娠中や授乳中でも服用可能な薬はありますが、1番安全な方法はもちろん医師に相談することです。
特に妊娠初期や後期には薬が胎児に及ぼす影響が大きいと考えられていますので、注意が必要です。
市販の薬で妊娠・授乳中でも飲めると言われているものは「ノーシン」「タイレノール」といった痛み止め成分が主になっている薬です。
とは言っても、繊細な時期ですので医師や薬剤師に相談の上、用法・用量を守って正しく使用するように心がけてください。
薬の飲み過ぎが引き起こす頭痛もある
肩こり頭痛がひどいからと言って、毎日のように薬を飲んでいる・・なんてことはありませんか?
もし、あなたがそのような状態となっていればそれは「薬物乱用頭痛」というものになっている可能性があります。
ここまでご紹介しましたように、薬を飲んでも効果が出ない・症状が改善されないという場合にはその薬はあなたに合っていない可能性が高いです。
また、正直なところ頭痛の原因となる肩こりも薬だけではなかなか解消されません。
にもかかわらず、薬を飲み続けることで脳が痛みに敏感になって今までよりも痛みを感じやすくなってしまうのです。
この状態を「薬物乱用頭痛」と呼びます。
いくら薬を飲んでも改善されない肩こり頭痛は薬の他にもっと有効な改善策があるはずです。
薬に頼らず、他の改善策も検討してみましょう。
薬を飲んでも改善しない肩こり頭痛は注意!
薬の飲みすぎが良くないというお話しをしましたが、なかなか改善しない肩こり頭痛の裏には実は病気が隠れていた・・という事例も報告されています。
肩こりや頭痛の症状が出る病気は頭に関係する病気が多いとされています。
最近になって肩こり頭痛の症状がひどくなってきた、今までとは少し違った痛みがあるというような場合には自己判断で薬を飲み続けるのではなく、病院で医師に診察してもらいましょう。
薬に頼らず改善できる肩こり頭痛もある!
肩こり頭痛はタイプによって服用する薬が違うという事は知っていただけたかと思います。
しかし、薬の飲みすぎはやはり体には負担となります。
出来れば薬は飲みたくない・・という方も実際には多いはずです。
もしあなたが少しでもそのように感じているのであれば、ご自身の肩こり頭痛が起きやすいタイミングや逆に起きにくいタイミングを把握してみてください。
例えば、
「体が冷えると肩が凝って頭痛がする。」
「運動をした後には肩こりが楽になる気がする。」
このようなことです。
それが分かれば、あなたの肩こり頭痛の原因や避けた方が良いことを知って対策を行うことが出来ます。
薬に頼り続けていてはいつまで経っても症状は改善しません。
今後の体のことも考えて肩こり頭痛の原因を知り、少しずつでも症状が起こりにくい体にしていく工夫を行ってみてくださいね。
まとめ
いかがでしょうか?
肩こり頭痛でお悩みの方の半数以上が市販の薬で症状をしのいでいる、若しくはそのまま放置しているというのが今の現状です。
薬を服用する際にはまずはご自身の症状をきちんと把握することが大切です。
その上で症状にあった薬を服用することで薬の効果を最大限に得ることが出来るのです。
危険な事は、薬が効いていないのに飲み続ける事です。
その事がさらなる頭痛を招く場合や、重大な疾患のサインを見落とすという可能性までも出てきますので、自己判断で長期間薬を飲み続けないよう注意してくださいね。
出来るだけ薬を飲まずに肩こり頭痛の症状を改善したいという方は整体でも対応出来ます。
お悩みの方は1度相談してみてくださいね。