「お尻から太ももにかけてビリビリする…」
「ふくらはぎがつっぱる感じが続く…」
「ずっと座っていると脚がしびれてくる…」
こうした坐骨神経痛のような症状があるのに、病院で検査を受けると、
- 「ヘルニアはありませんね」
- 「神経の圧迫も見られません」
- 「年齢相応です。様子を見ましょう」
と言われてしまう。
しかしあなたの身体は、はっきりとサインを出している。
しびれは確かにあるし、痛みも現実にある。
それなのに 「異常なし」 と片付けられてしまうと、不安だけが残りますよね。
・原因が分からないまま痛みが続く
・湿布と痛み止めだけで変わらない
・整体に行ってもその場しのぎ
このように 「原因がどこにも説明されない状態」 が続くと、人は「もう治らないのでは?」と自然に感じるようになります。
でも安心してください。
あなたの痛みには、必ず理由があります。
そしてその理由は、レントゲンやMRIでは映らない領域にある ことがほとんどです。
坐骨神経痛は 「圧迫」 だけで起こるのではありません。
筋膜、関節、神経の滑走、姿勢、荷重バランスといった機能のエラーによって発生するケースが圧倒的に多い のです。
この記事では、
- なぜ検査で異常なしでも坐骨神経痛が出るのか
- 圧迫では説明できない、画像に映らない原因とは?
- 日常動作のクセで悪化する理由
- 整体で改善が期待できるタイプの特徴
- 当院が行うFJA(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)による実際の改善戦略
を、できるだけ分かりやすく丁寧に解説していきます。
あなたの体は、まだ十分に変わる余地があります。
「異常なし」は、絶望ではなく希望のサインです。
坐骨神経痛は病名ではなく症状名|だから異常なしと言われやすい
坐骨神経痛という言葉はよく耳にしますが、実は病名ではなく症状名です。
つまり、
- 坐骨神経痛=太もも裏やふくらはぎ、お尻に痛みやしびれが出ている状態
- その原因は人によって全く違う
ということです。
よく知られている原因は
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
の2つですが、実際には以下のようなケースも非常に多いです。
- 股関節の動きが悪く、神経ルートが締め付けられる
- 筋膜が硬く、神経のすべりが悪くなる
- 仙腸関節(骨盤の関節)の歪みで神経に負担がかかる
- 腰椎の反りが強く、坐骨神経にたわみが出る
- 歩き方のクセで股関節にトルク(ねじれ)集中
これらの原因は形の異常ではなく機能の異常のため、画像には映らないことが多いのです。
結果として、
✓「痛みはある」
✓「でも画像では異常なし」
というギャップが生まれます。
このギャップを埋めるには、画像ではなく 動作・筋膜・関節の滑走を見る評価 が必要です。
圧迫だけじゃ説明できない|画像に映らない5つの原因
坐骨神経痛は「神経が圧迫されて起こる」と思われがちですが、実際の臨床では、圧迫だけでは説明できないケースが圧倒的に多い です。
代表的なのが、以下の画像に映らない5つの原因。
① 筋膜の滑走不全(ファシアの癒着)
筋膜(ファシア)は全身を包み、筋肉・神経・血管をつなぐ薄い膜。
- デスクワーク
- 運動不足
- 同じ姿勢の長時間維持
- 急な負荷
これらによって筋膜が硬くなると、坐骨神経が通るルートですべりが悪くなり、しびれ・痛みを引き起こします。
MRIで筋膜は映りませんが、筋膜の癒着は坐骨神経への負担の大きな原因です。
② 関節グライドの低下(微細運動が失われる)
関節はただ曲がる・伸びるだけではなく、ごく小さなすべるような動き(グライド)が存在します。
特に重要なのが、
- 仙腸関節(骨盤の要)
- 股関節
- 足首(距腿関節・距骨)
これらの関節が微妙に動かないだけで、神経ルートにねじれ(トルク)が発生しやすくなります。
③ 神経の滑走不全(すべり不足)
坐骨神経は腰から足先まで約1m近くある長距離神経。
神経は動く筋肉の間を滑るように走っていますが、その滑走性が低下すると…
- 伸び縮みの時に痛む
- 立つ・座るで症状が出る
- 日によってしびれが変わる
という「圧迫では説明できない」症状が現れます。
④ 仙腸関節・股関節の連動不良
骨盤(特に仙腸関節)は神経のルートの根本です。
ここが固いと、坐骨神経全体が引っ張られてしまいます。
股関節の動き不足も坐骨神経に負担をかけます。
- 内旋不足
- 外旋過多
- 伸展(後ろに引く)が弱い
これらは、しびれの原因として最も見落とされやすいポイントです。
⑤ 荷重ライン(トルク)の偏り
- いつも同じ足に体重をかける
- 片側でカバンを持つ
- O脚・X脚のクセ
- 反り腰+猫背
これらのクセによって、腰〜骨盤〜股関節にねじれが蓄積し、坐骨神経のルートを締め付ける原因になります。
「圧迫型」と「機能低下型」の違い
圧迫型:MRIで原因が分かる
- ヘルニア
- 狭窄症
機能低下型:MRIでは分からないのに痛い
- 筋膜の滑走
- 神経のすべり
- 関節グライド
- トルクの偏り
あなたが今悩んでいる症状が改善するためには、どちらのタイプかを見極めることがとても重要です。
坐骨神経は長い神経だからこそ起こる|走行ルート別で分かる原因マップ
坐骨神経は、人体で最も太く長い神経です。
腰から始まり、お尻の深いところを通り、太もも裏 → ふくらはぎ → 足先まで続く約1mのマラソンランナーのような構造になっています。
この「長さ」こそが、圧迫が見つからなくても痛みやしびれが起こる理由 でもあります。
坐骨神経ルート①:梨状筋(お尻の奥)
坐骨神経が最も影響を受けやすい筋肉が 梨状筋(りじょうきん) です。
- デスクワークで座りっぱなし
- 車移動が多い
- 足を組むクセ
- 運動不足
こういった生活習慣で梨状筋が固まると、神経ルートの最初のトンネルが狭くなります。
症状の特徴
- 座ると痛い
- お尻の中央〜外側がズキズキ
- 立ち上がりでビリッとくる
これらは「梨状筋由来の坐骨神経痛」の典型です。
坐骨神経ルート②:大臀筋・中臀筋(お尻の外側)
次に影響が大きいのが、お尻のアウターマッスルである 大臀筋・中臀筋。
- 片足重心
- 片側でかばんを持つ
- 歩く量が少ない
- 階段の昇り降りが苦手
こうしたクセで、筋膜がねじれたり硬くなります。
症状の特徴
- お尻外側〜太もも横にかけてしびれる
- 歩くと違和感が強くなる
- 片側だけ症状が強い
中臀筋の筋膜が硬いと、神経の走行ライン全体にねじれが伝わります。
坐骨神経ルート③:ハムストリング(太もも裏)
太もも裏の筋肉(ハムストリング)は、神経が真横を通過するポイントが存在します。
- 前屈が硬い
- 太もも裏がつりやすい
- 座って脚を伸ばせない
こういった人は、神経の動きが制限されている可能性があります。
症状の特徴
- 太もも裏がピーンと痛い
- 歩くと太もも裏が張る
- 坐骨(座ったときに当たる骨)が痛い
これも圧迫ではなく滑走性の問題です。
坐骨神経ルート④:ふくらはぎ〜足首周囲
ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれるほど血流と神経に重要。
足首の硬さや筋膜の癒着があると、神経に負担がかかりやすくなります。
症状の特徴
- 足先に向かって電気が走る
- ふくらはぎの奥が痛い
- 足首がつっぱるように重だるい
MRIでは異常が見つからない典型パターンです。
走行ルートで原因が変わる=施術の方向性も変わる
画像診断ではすべて同じ坐骨神経痛に見えますが、実際は 痛む場所ごとに原因が全く違う ことがほとんど。
そのため、
「梨状筋が原因なのに太もも裏ばかり伸ばして悪化」
「足首が硬いのに腰ばかりマッサージして改善しない」
といった逆効果ルートにはまる人も多いのです。
なぜ病院の検査で異常なしと言われるのか?医療の得意・不得意を整理する
坐骨神経痛で受診すると、ほとんどの場合
レントゲン → MRI
の順に検査が行われます。
ここで「異常なし」と言われた人は、次のような疑問を抱きます。
「痛いのに異常なしってどういうこと?」
「じゃあこの痛みは気のせいなの?」
「治療しなくていいって本当?」
まずは、医療の得意分野と不得意分野 を整理しておきましょう。
医療の得意分野=「形を見る技術」
MRI・CT・レントゲンは、以下の異常を見つけるのが大得意です。
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 骨の変形
- 炎症の強い箇所
- 危険な病気の兆候
これは本当に重要な役割であり、医療の中心でもあります。
医療の不得意分野=「動き・機能を見る技術」
一方で、痛みを引き起こす多くの原因は次のような機能面。
- 筋膜の滑走不全
- 神経のすべりの悪さ
- 関節のごく微細な引っかかり
- 荷重ラインの偏り
- 姿勢・歩き方のクセ
これらは画像検査には映らない ため、どうしても異常なしと言われやすくなります。
「異常なし=問題なし」ではない理由
異常が見つからないのは、
- 破れていない
- 折れていない
- 神経が物理的につぶれていない
という意味であって、「機能が正常」という意味ではありません。
つまりあなたの痛みは、壊れていないのに動き方が悪くなっている状態で起きている可能性が高いのです。
これはむしろ 改善できる余地が大きい ということでもあります。
医療と整体の役割の違い(誹謗ではなく補完関係)
| 医療(病院) | 整体・整骨院 |
|---|---|
| 危険な病気を除外する | 画像に映らない原因を評価 |
| 急性期の炎症を抑える | 機能を改善し再発を防ぐ |
| 手術・注射ができる | 動作・関節・筋膜・神経滑走を整える |
どちらが正しいのではなく、役割が違うだけ です。
日常生活で悪化させる7つのクセ
病院で異常なしと言われた坐骨神経痛の多くは、日常動作のクセで神経ルートに負担がかかり続けている状態です。
以下に当てはまるものがないか確認してみてください。
座位で腰だけ反らす(背骨の一点支え)
背もたれに寄りながら腰だけ反らせて座る姿勢。
これは腰に過度な伸展ストレスがかかり、坐骨神経ルートを圧迫します。
片側重心・片側カバン
いつも同じ足に体重をかけて立つ
いつも同じ肩にバッグをかける
→ 骨盤のねじれ → お尻の筋膜硬化 → 神経ルート狭小化
反り腰×猫背のミックス姿勢
骨盤は前傾しているのに背中だけ丸い混合姿勢。
腰〜骨盤〜股関節にかかる負荷が最大になります。
足を組む習慣
骨盤の回旋癖が強まり、梨状筋・中臀筋の緊張が増加。
神経の出口部分が締まりやすくなります。
歩行距離が少ない
ふくらはぎのポンプ作用が弱まり、神経・筋膜の滑走性も落ちます。
足首が硬い
足首が動かないと、股関節と骨盤に過剰なねじれが発生。
坐骨神経ルートが引っ張られ続けます。
睡眠不足・ストレス
神経の痛み感度が上がるため、軽い刺激でも痛みやしびれとして認識されます。
1つでも当てはまるなら要注意
これらを改善しないまま治療しても、症状が「戻る」「改善しない」原因になります。
整体で改善が期待できる坐骨神経痛|変わりやすいタイプの特徴
坐骨神経痛といっても、すべてが整体で改善するわけではありません。
ただし病院で異常なしと言われた方の多くは、「機能の問題」 が背景にあるため整体との相性がとても良いです。
特に次のような特徴がある方は、改善が期待できます。
痛む姿勢・動作にパターンがある
例:
- 座ると悪化、立つとラク
- 朝より夕方がツラい
- 前屈は痛いが後ろ反りは平気
- 歩くとラクになる
これは 圧迫型ではなく機能型 の典型。
筋膜・関節・神経の滑走に問題があるサインです。
MRIでは異常なしだが、痛む場所が毎日微妙に変わる
圧迫型のしびれは場所が変わりません。
一方、機能型は…
- 今日はお尻
- 今日は太もも裏
- 今日はふくらはぎ
- 歩いた日は足首が痛い
のように動作や疲れ方によって変動します。これは 神経の滑走障害 が疑われます。
朝より夕方がつらい
圧迫型は朝がつらいことが多く、機能型は動作の累積ストレスで夕方に増悪しやすい傾向があります。
しびれよりも「張る・つっぱる」が先に来る
これは神経そのものではなく、筋膜や関節の動きが原因になっている典型サインです。
日によって症状が良い日/悪い日がある
圧迫型では変動が小さいですが、機能型は 姿勢・疲労・睡眠・メンタル の影響を強く受けます。
まとめ
これらに当てはまるほど、あなたの坐骨神経痛は 整体アプローチで改善できる余白が大きいタイプ といえます。
みゅう整骨院の坐骨神経痛アプローチ|FJAによる連鎖評価とは?
みゅう整骨院が採用している FJA(ファシアティック・ジョイント・アプローチ) は、痛い場所を揉む整体ではありません。
坐骨神経痛の本質は、「神経が通る道(ルート)の余白が失われること」にあると考えます。
そのため、次の5つを必ずセットで評価します。
筋膜(Fascia)
神経のすべりを妨げている癒着ポイントを特定。
お尻・太もも裏・ふくらはぎ・足首まで広く評価します。
関節(Joint)
特に重要なのは以下の3つ:
- 仙腸関節(骨盤の起点)
- 股関節(荷重の中継点)
- 足首(ねじれ制御)
関節は ごく小さなグライドの動き が失われるだけで神経が引っ張られます。
ここを修正できるのがFJAの強みです。
神経の滑走(Nerve Glide)
神経そのものを強く触ることはありません。
周囲の筋膜・関節・姿勢を整えることで、結果的に神経の通り道に余白が生まれ、症状が変化します。
呼吸(Breathing)
実は呼吸が硬い人ほど坐骨神経痛が治りにくい。
胸郭の動きが悪いと体幹の安定性が落ち、腰・骨盤に負担が集中するためです。
施術では「呼吸入力」を使い、自然に体幹が働くよう再教育します。
荷重トルク(Loading Torque)
立つ・歩く・階段でどの方向に力が流れているかをチェック。
- 右に流れすぎ
- 骨盤が前に逃げる
- 膝が内に入る
- 足首が外に流れる
この偏ったトルクの連鎖が坐骨神経痛の本当の原因になっていることが多いのです。
「痛む場所を揉まない理由」
痛い場所は結果であり原因ではありません。
坐骨神経痛は、痛みの出ている地点ではなく、ルート全体の余白を改善する 必要があります。
そのため、当院の施術は
- お尻だけ
- 太ももだけ
- 腰だけ
を触ることはありません。
全身のつながりを評価し、最小限の刺激で最大の変化を出すこれがFJAの核です。
自宅でできるやさしいケア|やってはいけないNGストレッチも紹介
整体だけでなく、日常ケアも坐骨神経痛改善にとても重要です。
しかし誤ったストレッチは逆効果になるため、まずは「やってはいけないこと」から説明します。
⚠ NG① 梨状筋を強く伸ばすストレッチ
ネットでよく見る
「お尻のストレッチ(脚を組んで倒す動き)」
ですが、痛みが強い人は悪化します。
理由:梨状筋が防御収縮を起こし、締め付けが強くなるため。
⚠ NG② ハムストリングの過伸張
前屈ストレッチで無理に太もも裏を伸ばすと、神経そのものが引っ張られ痛みが増します。
▶ 正しいケア① 呼吸入力(胸郭の広がり)
- 鼻から3秒
- ゆっくり口から5秒
- 肋骨が横に広がるイメージ
これだけで体幹が使え、腰・骨盤の負担が減ります。
▶ 正しいケア② 足首ポンプ体操
座りながらつま先を上下にゆっくり20回。
神経・筋膜の滑走が改善し、しびれが楽になる人が多いです。
▶ 正しいケア③ 股関節ゆらし
仰向けで片膝を立て、内→外へ小さくゆらす。
股関節のグライドが戻ると坐骨神経の余白が増えます。
▶ 正しいケア④ 坐骨神経ストレインリリース(優しい動き)
仰向けで膝を軽く抱え、痛みが出ない範囲で20秒保持。
神経に柔らかい余裕を作るケアです。
「異常なし」の先にある希望|もう一度だけ体を評価してみませんか?
「異常なし」と言われると不安になりますが、実はそれは 大きな希望のサイン です。
なぜなら…
- 骨は壊れていない
- 神経は物理的に潰されていない
- 手術が必要なレベルではない
つまり、機能を整えれば改善する余白が十分に残っているということだからです。
みゅう整骨院での改善ロードマップ
- 画像結果(MRI・レントゲン)も尊重しつつ
- 筋膜・関節・神経・呼吸・荷重を評価
- 体の使い方を再教育
- 痛みが消えた後も、再発しない体に設計し直す
当院の施術は、あなたの身体が本来持つ動ける力を取り戻すためのものです。
最後に
あなたの痛みは、まだ変わります。
あなたの身体は、まだ途中です。
そして、もう迷わなくていいのです。
「異常なし=改善できない」
それは大きな誤解です。
原因が分かれば、身体は必ず良い方向に向かいます。
みゅう整骨院では、病院の検査結果と整体の機能評価を組み合わせ、あなたの症状に最も合った改善ルートをご提案します。
※ただし、自己判断は禁物です。 痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
※免責事項
- 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。
- 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。
- 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。













