「足底筋膜炎、やっと治ったと思ったのに…また痛くなってきた」
そんな経験はありませんか?
実は、痛みが一度引いても治りきっていないケースは非常に多く、自己判断でケアを終えてしまうことで、再発→慢性化→悪化のサイクルに入ってしまうことも。
この記事では、整体師の視点から「なぜ足底筋膜炎は再発するのか?」「どうすれば本当に良くなるのか?」を解説します。
FJA理論に基づいた再発を防ぐ滑走性アプローチや、正しい歩き方・生活習慣もご紹介。
「もう、あの痛みに戻りたくない…」というあなたへ。
このガイドが、未来のあなたの「一歩」を軽やかにするきっかけになれば幸いです。
治ってきたのにまた痛い…その理由と対処法
回復期にありがちな油断が再発の原因に
足底筋膜炎は、痛みが一度和らぐと「もう大丈夫」と思いがちです。
しかしこの治りかけの時期こそ、最も再発リスクが高まるタイミングです。
多くの方が、痛みが軽減した途端に通常の仕事や家事を再開し、足裏に再び大きな負荷をかけてしまいます。
これは、まだ完全に修復されていない組織に引きちぎるようなストレスがかかる状態。
再発を防ぐには、「痛みがなくなる=完治」ではなく、滑らかに動ける状態まで回復することが重要です。
「炎症が治まった=完治」ではない理由
足底筋膜炎の本当の治癒には、「炎症が消える」ことだけでは足りません。
筋膜や腱膜の滑走性、足関節の可動性、神経の反応など、FJA理論が評価する複数の要素が整って初めて「再発しにくい状態」が実現されます。
特に整体師の視点では、
「動きの連動が戻っているか?」
「立位や歩行時の体重の乗せ方にエラーがないか?」
といった動作評価が欠かせません。
「朝だけ痛い」「夕方になると再発」そのパターンの正体
「朝起きたときにだけ痛い」
「夕方、仕事終わりにズキズキしてくる」
これらは、まだ滑走性の乱れが残っているサインかもしれません。特に朝の痛みは、「夜間の回復中に組織が縮んで滑走性が悪化」している証拠ともいわれます。
また、夕方の痛みやむくみは「立ちっぱなし・歩きっぱなしによる循環の乱れ」と「滑走不全の重なり」によるもの。
この段階で適切なケアを受けることで、長期化・慢性化を防ぐチャンスとなります
再発しやすい人の共通点と身体の隠れ問題
滑走不全・神経連動エラーが再発リスクを高める
足底筋膜炎が再発しやすい人の多くに共通するのが、「滑走不全」という状態です。
これは、筋膜・腱・靭帯・神経など、身体の構造同士が本来滑らかに動くべきところで癒着や摩擦が起きている状態です。
特に、足裏だけでなく「ふくらはぎ」「足首」「骨盤」の滑走が悪いと、動作にエラーが起きて足裏に負担が集中してしまいます。
FJA理論ではこの滑走のズレを評価・調整することで、再発の根本原因を取り除くアプローチを行っています。
痛みが反対側の足から始まる人もいる?
実は、「左足が痛いと思っていたら、右の負担が原因だった」というケースも少なくありません。
これは、身体が痛みを回避しようとして起こる代償動作によるものです。痛い足をかばって反対側に体重を乗せることで、逆側の足底に負荷が集中し、結果的にそちらも炎症を起こしてしまうのです。
FJAの施術では、どの動きのパターンが崩れているかを全身から見抜くため、局所だけの治療では対応できない隠れ原因にも対処できます。
過去のケガ・生活習慣・姿勢癖の影響とは
長年の仕事や家事による身体の使い方のクセが、足底筋膜炎の再発要因になっていることもよくあります。
- 片足重心で立つクセ
- 座っているときに足を組む
- 昔の捻挫や腰痛をかばった歩き方
これらはすべて、「身体の動き方のズレ」を引き起こし、筋膜や関節の滑走性を低下させる要因になります。
再発を防ぐためには、痛みだけでなく、クセそのものにアプローチする整体が重要です
整体師が診る滑走不全の正体とは?
筋膜・腱・関節が滑らかに動かない状態とは
足底筋膜炎の背景には、痛みそのものではなく、「動きの悪さ=滑走不全」が潜んでいることが多くあります。
本来、筋肉や腱、筋膜は互いに滑り合うことでスムーズに動きますが、その滑りが悪くなると、摩擦や引っかかりが生じ、慢性的な炎症や痛みを引き起こします。
この状態では、動かしたときの「つっぱり感」「ひっかかり感」を伴うことが多く、ただの筋肉痛や疲労と見分けがつきにくいことも。
滑走不全の解消は、痛みの緩和はもちろん、再発を防ぐ鍵にもなります。
FJA理論における「動きと反応」の評価
みゅう整骨院で採用しているFJA理論(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)では、
患部だけでなく、全身の“動きの協調”を評価するのが特長です。
例えば、次のような項目をチェックします:
- 骨と関節の主運動(曲げ伸ばしなど)
- 関節面の転がり・滑り(副運動)
- 筋膜や神経の滑走性
- 神経制御の反応
- 関節包や靭帯のテンション
これらの評価から、痛みの原因がどの層にあるのかを判断し、最適な手技(TFM・AFR・JIC)で調整していきます。
足首・ふくらはぎ・骨盤の連動がカギを握る
滑走不全は、単一の筋膜だけでなく、足首・ふくらはぎ・骨盤のつながりの中で起こることがほとんどです。
たとえば:
- 足首が硬くてスムーズに動かない
- ふくらはぎの筋肉が慢性的に緊張している
- 骨盤が左右どちらかに傾いている
このような状態では、足裏への衝撃が分散されず、特定の部分(主に足底筋膜)に過剰な負担がかかります。
FJAでは、これらの連動を見直すことで、「全身から足裏を治す」アプローチが可能になります。
正しい歩き方・立ち方が再発を防ぐカギ
「膝から出る歩き方」は足底筋膜炎を助長する
足底筋膜炎の再発リスクが高い人に多く見られるのが、「膝から前に出るような歩き方」です。
本来、歩行の主導は股関節から始まりますが、膝から歩こうとすると足裏への衝撃が大きくなりやすく、筋膜への負担が増します。
このクセは、太もも前面やふくらはぎの過緊張を招き、足底筋膜の過剰伸張や滑走不全につながる原因に。
「足の裏が痛いのに歩き方まで意識するの?」と疑問に思うかもしれませんが、歩き方の癖を見直すことが再発予防の第一歩です。
靴底の減り方からわかる身体の偏り
履いている靴の裏を見てみてください。左右で減り方に偏りがあったり、特定の場所だけが極端にすり減っていたりしませんか?
これは、あなたの重心のかけ方や足の使い方に偏りがあるサインです。
例えば:
- 外側ばかり減っている → O脚傾向、外重心
- かかとが偏って減っている → 後重心、ヒール着地強め
- 母趾側だけが強く減っている → 指を使えず押し出しが強い
こうした分析は、FJAの施術評価にも組み込まれており、再発を予防するヒントにもなります。
足裏に負担をかけない「重心の位置」とは
歩行や立位で足裏に痛みを出さないためには、正しい重心コントロールが大切です。
理想的な立ち方・歩き方では:
- 重心がかかとの少し前(足裏の真ん中)
- 膝がロックされず、ゆるやかに伸びている
- 骨盤と体幹がバランス良く上に乗っている
この状態を保つと、足裏の特定部位にかかる過剰な負荷が減り、筋膜が滑らかに動けるようになります。
整体では、立ち方や重心位置の指導も含めて、動き全体から足裏の症状にアプローチしていきます。
生活習慣で変わる足底の回復力
冷え・血流低下が筋膜の回復を妨げる仕組み
「冷えやすい」「むくみやすい」体質の方は、足底筋膜炎の治りが遅くなったり、再発しやすくなったりする傾向があります。
これは、血流の低下によって組織の修復や老廃物の排出が滞るためです。
筋膜も酸素や栄養を必要とする生きた組織です。循環が悪くなると、炎症の回復スピードが遅れたり、滑走不全の回復も妨げられたりします。
特に足は心臓から遠いため、立ち仕事や長時間の歩行で血液が滞りやすい部位。
冷え対策・ふくらはぎのポンプ機能を意識することが、回復力アップにつながります。
栄養不足・睡眠の質が組織修復に与える影響
足裏の痛みと関係なさそうに思える「食事」や「睡眠」も、実は深く関わっています。
- タンパク質不足 → 筋膜や靭帯の修復が進まない
- 鉄・ビタミンC不足 → 組織再生に必要なコラーゲン生成が滞る
- 睡眠不足 → 成長ホルモンの分泌が減り、修復力が低下
FJAでは、これらの「回復力を支える生活環境」にも目を向け、ただ手技で整えるだけでなく、日常から回復を後押しするアドバイスも行います。
女性ホルモンと足裏のむくみ・炎症の関係
更年期や生理前に足のむくみや痛みが悪化するという声は多く、その背景には女性ホルモン(特にエストロゲン)の変動があります。
エストロゲンの減少は、
- 筋肉量の低下
- 自律神経の乱れ
- 血管収縮による冷え・むくみ
といった症状を引き起こし、足底筋膜炎の慢性化を助長する要因になります。
だからこそ、女性特有のリズムや体質に寄り添ったアプローチが必要であり、当院では、そういった背景も丁寧にヒアリングして施術に反映しています。
「やってはいけない」セルフケアとは?
痛みのあるうちは控えるべきストレッチとは?
足底筋膜炎と診断されると、多くの方がネットや動画を見てセルフケアを始めます。
その中でよく紹介されているのが「足裏のストレッチ」ですが、炎症がある時期に強いストレッチをすると、逆に悪化することもあるのです。
特に「足底筋膜を直接引っ張るようなストレッチ」は、組織を再損傷させるリスクがあるため注意が必要です。
炎症期にはむしろ、アイシングや負担の軽減が優先。セルフケアのタイミングと内容は、症状の段階に応じて調整することが大切です。
自己流マッサージが逆効果になる理由
「足裏のコリをほぐそう」と思って、ゴルフボールや指でグリグリ押していませんか?
実はこれ、症状を悪化させてしまう原因になることもあります。
理由は、炎症や滑走不全が起きている組織は非常に繊細だから。無理に圧を加えることで、さらに組織を傷つけ、回復を遅らせてしまうのです。
FJAでは、筋膜や神経の状態を見極めて、「触れるべきタイミング」と「触れ方」を選びます。
自己判断では難しい部分も多いため、痛みがあるうちは触らないが基本です。
「その場しのぎ」ではなく「正しい順序」が大切
セルフケアの多くは、「一時的に気持ちいい」「今だけ楽になる」ものが多く、根本から改善できる内容になっていないことがあります。
大切なのは、
- 滑走性の改善
- 動作の修正
- 筋力や柔軟性の維持
という正しい順序でケアを進めることです。
順番を間違えると、せっかくの努力が水の泡になることも…。
まずは専門家に評価してもらい、正しい段階・やるべき内容を明確にした上で取り組むのが近道です。
FJA式・再発予防のための整体アプローチ
FJAが捉える「痛みの構造」と再発メカニズム
FJA(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)は、痛みを「どこが悪いか」ではなく「どこから崩れているか」で捉える施術理論です。
痛みの背後には、滑走不全や神経の制御エラーといった見えない構造の乱れが存在しています。
足底筋膜炎の場合でも、
- 足首の不安定さ
- 骨盤の傾き
- 神経系の連動不全
などが、再発や慢性化の根本要因になっていることが少なくありません。
FJAでは、これらを「評価→施術→再評価」まで一貫して行い、再発しない身体づくりをサポートします。
施術の基本は「TFM」「AFR」「JIC」の3つの手技
FJAには、症状や組織の状態に応じて選べる3つの主要手技があります:
- TFM(Tissue Friction Massage):癒着や線維化した組織への微細な刺激で滑走性を改善
- AFR(Active Fascia Release):筋膜の動きを誘導しながら滑走を取り戻す動的アプローチ
- JIC(Joint Capsule Intrinsic Correction):関節内受容器を刺激し、神経制御を再統合する手技
これらを適切に組み合わせることで、痛みを取るだけでなく「動きの質」を改善できます。
再発しない体へと導くためには、滑らかに動ける身体が何よりの土台になるのです。
施術ペースと通院期間の目安|安心して通える環境づくり
「どのくらい通えばいいですか?」という質問はよくいただきますが、当院では一律ではなく、一人ひとりの状態に合わせて施術計画を立てています。
一般的な目安は以下のとおりです:
- 初期(炎症・痛みが強い時期):週1〜2回(1〜3週)
- 中期(滑走性・動作修正の期間):週1回(4〜6週)
- 後期(再発予防・定着の期間):2週に1回〜月1回
さらに、LINEでの相談・セルフケア指導・姿勢指導なども行い、「不安をその場で解決できる環境」を整えています。
実際の症例|痛くなくなっただけじゃない変化
右足裏の痛みで歩けなかった50代女性の改善事例
50代の女性で、介護職に従事されている方が「右足裏が痛くて歩けない」と来院されました。病院では足底筋膜炎と診断され、湿布とインソールを処方されたものの、痛みは引かず、朝の一歩が毎日つらいとのこと。
FJAの評価により、骨盤の歪みと足関節の滑走不全が痛みの原因と判明。
4回の施術で痛みはほぼ消失し、仕事復帰と日常の歩行が快適になったとご報告をいただきました。
症状改善と同時に起こる「立ち方・歩き方」の変化
この患者さんのように、痛みが改善しただけでなく、「立ち姿勢が楽になった」「歩くスピードが上がった」という変化を実感される方が多くいます。
これは、FJAの施術が滑走性や神経の反応を回復させ、体の連動性を整えるためです。
結果として、
- 無意識に片足重心だった姿勢が改善
- 足裏に集中していた負荷が全身で分散
- 疲れやすさやむくみも軽減
といった全身の変化につながるのです。
患者さんの声|「朝の一歩が怖くなくなった」
患者さんからいただいた実際の声をご紹介します:
「毎朝、起きて最初の一歩が怖くて…布団の中で足を動かしてからじゃないと起きられませんでした。でも、今はパッと起き上がってそのまま歩けます!足の裏の痛みだけでなく、体が軽くなったような感覚もあります。」
このように、FJAの施術は「症状を取る」ことを目的にせず、「再発しない・軽やかに動ける体づくり」をゴールにしています。
まとめ|痛みとむくみに本気で向き合う整体院として
症状の奥にある「動きの乱れ」に気づくことが第一歩
足底筋膜炎の痛みやむくみは、ただの疲れや使いすぎではなく、全身のバランス・筋膜の滑走・神経の反応といった深い構造の乱れから生じています。
まずは「足裏だけが悪いのではない」という視点を持つことが、根本的な改善への第一歩になります。
整形外科やマッサージで変わらなかった方こそご相談を
「湿布やインソールでは変わらなかった」
「マッサージに通ってもその場しのぎだった」
そんな方ほど、FJAの全身から整えるアプローチが役立ちます。
痛みの原因を構造的に見立て、滑走性を整えることで、再発しない状態に導くことが可能です。
「朝の一歩が怖くない」毎日を一緒に取り戻しましょう。
足底筋膜炎のタイプや時間帯によって感じ方が違う方は、以下の記事も参考にしてみてください。
- 「夕方になると足がパンパン」「立ち仕事のあとに痛む」方には、むくみとの関係を解説したこちらの記事が役立ちます:
▶︎夕方になると足がパンパン…足裏のむくみと痛みは全身の滑走不全が原因かも? - 「朝の一歩目が特につらい」「起き抜けにかかとが痛い」という症状には、時間帯ごとの痛みのサインと対処法をまとめたこの記事を:
▶︎「朝の一歩が痛い…」その原因“かかと”だけじゃない?整体師が明かす『足底筋膜炎』の隠れパターンと改善ガイド
※ただし、自己判断は禁物です。 痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
※免責事項
- 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。
- 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。
- 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。