腱鞘炎かな?と思ったら・・!

「腱鞘炎かどうか自分でチェックする方法はある?」
「自分の症状は腱鞘炎ではないかと疑っている。」

普段よく使う手首の痛み・・
「これってもしかして腱鞘炎?」
と思った時にご自分で出来る簡単なチェック方法をご紹介します。
腱鞘炎を疑った際の参考になれば幸いです。

腱鞘炎って・・?

私たちの手には筋肉と骨を結びつける役割を果たしている「腱」という組織があります。
手を動かす際にこの「腱」が筋肉と連動することでスムーズに動くような構造となっています。
そして、腱は動かした際に骨からズレてしまわないようにトンネルのような部分を通るように出来ています。
このトンネルのような部分を「腱鞘」と呼んでいます。
通常はお互いに助け合う作用を持ちながら働いているのですが、指を使いすぎたりして過度な負担がかかるとこの腱と腱鞘の間で炎症が起きてしまいます。
これが腱鞘炎の状態です。
腱鞘炎の痛みは手や指を動かした際に腱と腱鞘の間で起こっている炎症の痛みなのです。

腱鞘炎の種類によってチェック方法も異なる!

手によく発現する腱鞘炎。
ですが、腱鞘炎とは一言で言っても、実際にはいくつかの種類が存在します。
次項ではよく見られる2つの腱鞘炎のチェック方法をご紹介していきます。
まずはご自身の腱鞘炎がどちらに当たるのか把握してみてください。
その上で、チェック方法を試してみてください。

痛みの部位はどこ?

では、腱鞘炎の種類について具体的にご紹介していきます。
ご自身の痛みの部位に当てはまるのはどちらか、確認してみて下さい。

◯手首(親指の付け根あたり)の痛み

これはドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)と呼ばれています。
痛みが出るのは親指の下の手首のあたりで、手首が腫れたり親指を広げるような動作に痛みを伴うようになります。
原因としては手の使いすぎが多いですが、関節リウマチや細菌感染、結核などが原因となる場合もあります。

◯手の指の痛み

こちらはばね指(弾発指)と呼ばれています。
指を曲げ伸ばしする際にスムーズに動かない、曲がらなくなるといった症状が出てきます。
そして、伸ばす時にカクンと弾かれたような動きをすることが名前の由来となっています。
こちらの原因も手の使いすぎが多いですが、関節リウマチや細菌感染、結核などが原因となって起こる場合もあります。
また、ばね指は小さな子どもにも起こる場合があります。
はっきりとした原因は分かっていませんが、大人のように使いすぎが原因で起こっているという訳ではありません。

自分で出来るセルフチェック方法!

前項で当てはまった方のチェック方法を確認し、試してみて下さい。

◯ドケルバン病

・フィンケルシュタインテスト
痛みが出ている方の手を前へ伸ばします。
親指を内側へ倒した状態で、小指側へ手首を倒します。
この動きを行った際に親指の付け根あたりに痛みが出れば、フィンケルシュタインテストは陽性となり、腱鞘炎の可能性が疑われます。
・アイヒホッフテスト
痛みが出ている方の親指を内側へ握り込むようにグーをします。
そのまま小指側が下を向くように腕を伸ばし、小指側へと手首を倒してみましょう。
倒した際に親指の付け根あたりに痛みを感じるようであれば、その手の痛みは腱鞘炎の可能性が考えられます。
このチェック方法は整形外科でも簡易テストとして用いられており、「アイヒホッフテスト」と呼ばれています。

どちらも陽性であれば痛みを伴うチェック方法です。
急に動かすのではなく、ゆっくりと行うようにしましょう。

◯ばね指

ばね指は指の曲げ伸ばしの行いづらさが特徴的な症状です。
・指の曲げ伸ばしの際に痛みがある
・手の平や指の付け根に痛みがある
・指動かす際にカクンと引っかかる感じがある
・カクカクして動きにくい
・手の平に盛り上がっている部分がある
このような場合にはばね指の可能性が高くなります。

チェックで腱鞘炎が疑われたら・・

上記のチェック方法で腱鞘炎が疑われた場合、まずは出来る限り患部を安静にするようにしましょう。
ですが、日常生活を送る中で安静を保つことは難しい場合も多いです。
その場合サポーターを使用するのもひとつの方法です。
サポーターを使用しても痛みが引かない、痛みがひどくなっている時には病院などで診てもらうようにしましょう。

まとめ

腱鞘炎のチェックで疑わしい時は、まず手首や指の負担を減らす工夫をしてみましょう。
それでも改善の見込みがない場合には放置せずに専門医の診察を受けましょう。
また、原因が肩など他の部位にある場合も少なくありません。
体の他の部位に不調がないかチェックし、心当たりがあればそちらのケアも行ってみて下さい。