「ギヨン管症候群」自分で出来るテスト方法

「症状はギヨン管症候群に当てはまるが、テストをしても反応は出ない。」
「テストで反応が出なかった場合、他にどのような状態が考えられる?」
「病院ではテストをしなかったが、それでも診断は出来る?」

なかなか耳にすることがない「ギヨン管症候群」。
今回調べて初めて知ったという方も多いのではないでしょうか?
この記事ではギヨン管症候群の病態や症状・発症を疑った時に出来るテストを中心にご紹介します。
気になっている方は参考にしてみて下さいね。

そもそもギヨン管とは・・

 
ギヨン管は手首の小指側付け根にあります。
中には「尺骨神経」が通っています。

尺骨神経は肘の内側から小指の先まで通っており、
・支配している筋肉を動かす
・触覚などの感覚を司る
このような作用があります。

ギヨン管症候群ではギヨン管の中で尺骨神経が圧迫されることによって症状が出ています。

ギヨン管症候群に見られる症状

 
ギヨン管症候群で主に見られる症状には
・小指と薬指の小指側のしびれ
・握力の低下
・小指と薬指の変形

このようなものがあります。
小指と薬指の変形では指の付け根の関節(MP関節)が過伸展し、他の関節は曲がった状態となります。
この変形はかぎ(鉤)爪変形鷲手変形と呼び、尺骨神経麻痺で見られる特徴的な症状です。

自分で出来るテスト方法

・フローマンサイン

フローマンサインは紙を使って行うことが出来る簡単な検査方法です。
これは尺骨神経麻痺の有無を調べる検査です。

①    両手で紙を持ちます。
この時、各手の親指と人差し指の2本で持つようにしましょう。
②    紙を左右に引き合います。
③    母指の関節が曲がってしまう際には検査は陽性、尺骨神経の麻痺が疑われます。

 

フローマンサインの弱点

ギヨン管症候群の疑いがある場合に簡単に出来る「フローマンサイン」。
ですが尺骨神経麻痺があれば陽性となるので、これが出たからといって必ずしもその症状がギヨン管症候群によるものとは限りません。

鑑別診断が必要な病態としては

・肘部管症候群
・ガングリオン
・外傷によるもの(骨折や脱臼など)

上記のようなものがあります。

正確な診断には・・

ギヨン管症候群の正確な診断には

・レントゲンやCT、MRIといった画像診断
尺骨神経伝導検査
を行います。

あとは前述した変形の有無しびれが出ている範囲などを総合的に判断した結果、ギヨン管症候群の診断がなされます。

まとめ

いかがでしょうか?
ギヨン管症候群のテストと、実際に診断される基準について知って頂けましたでしょうか?
テストの結果が気になるものであったとしても、ギヨン管症候群は安静にすることで治癒する可能性が高い疾患とされています。
放っておかずに病院で診察を受け、適切な対処を行うようにしましょう。
当院にはギヨン管症候群と診断された方も多数通院されています。
病院に通っていてもなかなか良くならない、薬に頼らずに対処したいとお考えの方はお気軽に当院にご相談くださいね。