副鼻腔炎で肩こり?その意外な関係と改善策

「最近、肩こりがひどい…」
「肩が重くて頭痛もする…」 

そんな悩みを抱えていませんか?もしかしたら、その原因は副鼻腔炎にあるかもしれません。 

「え?副鼻腔炎って鼻の病気でしょ?肩こりとは関係ないんじゃないの?」

そう思われた方も多いのではないでしょうか?

実は、副鼻腔炎と肩こりには、密接な関係があるのです。 

この記事では、手技療法のプロである私が、長年の臨床経験に基づき、

  • 副鼻腔炎と肩こりの意外な関係
  • 放置するとどうなる?副鼻腔炎による肩こりのリスク
  • タイプ別の原因と対処法
  • 手技療法で副鼻腔炎による肩こりを根本から改善
  • 副鼻腔炎と肩こりを予防するためのセルフケア

などを詳しく解説していきます。

この記事を読めば、あなたのその辛い肩こりから解放される糸口が見つかるはずです。
ぜひ最後まで読んで、健康な体を取り戻しましょう!

副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎とは、鼻の周りにある空洞(副鼻腔)に炎症が起こる病気です。

風邪やアレルギー性鼻炎などをきっかけに、副鼻腔の粘膜に炎症が生じ、鼻水が排出されずに溜まってしまうことで、細菌が増殖しやすくなり、膿が溜まります。

その結果、鼻詰まりや鼻水、顔の痛み、頭痛、発熱などの症状が現れます。

なぜ副鼻腔炎で肩こりになるの?

「副鼻腔炎が肩こりの原因になるなんて意外…」

そう思われる方も多いでしょう。

しかし実際には、副鼻腔炎と肩こりには、以下のような密接な関係があります。

1. 筋肉の緊張

副鼻腔炎になると、鼻や顔周りの筋肉が炎症によって緊張します。

特に、後頭部から首、肩にかけて広がる僧帽筋や、首の後ろにある肩甲挙筋、首の側面を走る胸鎖乳突筋などが影響を受けやすいです。

これらの筋肉は、頭や首の動きに関わっており、緊張が強くなると、肩や首のこり、頭痛などを引き起こします。

2. 自律神経の乱れ

副鼻腔炎になると、鼻の炎症が自律神経に影響を与え、バランスを崩してしまうことがあります。

自律神経は、体の様々な機能を調整している神経で、交感神経と副交感神経の2つがあります。

交感神経は、活動時に優位になる神経で、血管を収縮させたり、筋肉を緊張させたりする働きがあります。

 一方、副交感神経は、リラックス時に優位になる神経で、血管を拡張させたり、筋肉を弛緩させたりする働きがあります。

副鼻腔炎になると、炎症を抑えようと交感神経が過剰に優位になる傾向があります。

その結果、血管が収縮して血流が悪くなり、筋肉が緊張して肩こりや頭痛が悪化しやすくなります。

3. 呼吸の悪化

 副鼻腔炎になると、鼻詰まりによって呼吸がしづらくなります。

 すると、体は酸素不足を補おうとして、口呼吸になることが多くなります。

 しかし、口呼吸は、本来の呼吸法である鼻呼吸に比べて、多くのデメリットがあります。

  •  猫背になりやすい
    口呼吸では、姿勢を維持するために必要な筋肉が十分に使われないため、猫背になりやすく、肩こりや首こりの悪化につながります。
  • 酸素摂取量の低下
    口呼吸は、鼻呼吸に比べて、吸い込む空気の量が少なく、酸素摂取量が低下します。
    酸素不足は、筋肉の疲労を回復させるためのエネルギー生産を阻害し、肩こりの悪化につながります。
  • 免疫力の低下
    口呼吸は、細菌やウイルスを直接体内に取り込みやすいため、免疫力の低下につながり、副鼻腔炎の症状が悪化する可能性があります。

4. 睡眠の質低下

副鼻腔炎による鼻詰まりや咳、頭痛などは、睡眠を妨げ、質を低下させる大きな原因となります。

睡眠不足になると、疲労が蓄積しやすく、筋肉の緊張がさらに強くなってしまうため、肩こりが悪化しやすくなります。

また、睡眠中は、成長ホルモンが分泌され、疲労回復や体の修復が行われます。

しかし、睡眠不足になると、成長ホルモンの分泌が減少し、疲労回復が遅れてしまい、慢性的な肩こりに悩まされる可能性があります。

放置するとどうなる?副鼻腔炎による肩こりのリスク

副鼻腔炎による肩こりを放置すると、以下のようなリスクがあります。

  1. 慢性的な肩や首のこり
     副鼻腔炎による肩こりを放置すると、筋肉の緊張状態が続き、慢性的な肩や首のこりになってしまいます。
    慢性的な肩こりは、頭痛や吐き気を伴うこともあり、日常生活に支障をきたす場合もあります
  2. ストレートネック
    長時間のデスクワークやスマホの使いすぎによって、首が前に出た姿勢を続けることで、首の自然なカーブが失われてしまう「ストレートネック」になる人が増えています。
    ストレートネックは、本来、頭を支えている首への負担が増大し、肩こりや首こりを引き起こしやすくなります。
    副鼻腔炎による肩こりも、ストレートネックの一因となる可能性があります。
  3. 自律神経の乱れ
    副鼻腔炎による自律神経の乱れが続くと、不眠、便秘、イライラしやすくなる、疲労感が取れないなど、様々な不調が現れる可能性があります。
  4. 集中力・作業効率の低下
    肩こりや頭痛、自律神経の乱れによって、集中力や作業効率が低下し、仕事や勉強に影響が出る可能性があります。
  5. 顔の歪み
    副鼻腔炎によって、顔の筋肉が緊張したり、むくんだりすることで、顔の歪みが生じる可能性があります。

副鼻腔炎による肩こりのタイプ別の原因と対処法

副鼻腔炎による肩こりは、大きく分けて以下の3つのタイプに分類できます。

1. 急性副鼻腔炎による肩こり

   急性副鼻腔炎は、風邪などをきっかけに、急激に症状が現れるタイプの副鼻腔炎です。

   原因

  • 鼻の炎症による顔や首周りの筋肉の緊張
  • 急性の炎症による発熱や倦怠感

   対処法

  • 鎮痛剤や抗炎症薬、抗生物質などの薬物療法
  • 鼻うがいなどで鼻腔内の洗浄
  • 加湿器などを使って湿度を保つ
  • 十分な休息

2. 慢性副鼻腔炎による肩こり

 慢性副鼻腔炎は、急性副鼻腔炎が適切に治療されずに、3ヶ月以上症状が続く状態を指します。

   原因

  • 長期間にわたる炎症による筋肉の緊張
  • 鼻茸(はなたけ)などの鼻腔内の構造異常
  • アレルギー性鼻炎などの基礎疾患

   対処法

  • 薬物療法
  • 鼻うがいなどの鼻腔内の洗浄
  • 鼻噴霧ステロイド薬の使用
  • アレルギー性鼻炎などの治療
  • マッサージやストレッチなどのセルフケア
  • 手術が必要な場合もある

3. アレルギー性鼻炎に伴う副鼻腔炎による肩こり

アレルギー性鼻炎は、花粉やダニなどのアレルゲンが原因で、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどの症状が現れる病気です。

アレルギー性鼻炎を合併すると、副鼻腔炎も発症しやすく、肩こりや頭痛などの症状も出やすくなります。

   原因

  • アレルゲンに対する過剰な免疫反応
  • 副鼻腔炎による炎症

   対処法

  • アレルギー性鼻炎の治療(抗アレルギー薬、アレルゲン免疫療法など)
  • 副鼻腔炎の治療
  • アレルゲンの除去

副鼻腔炎と肩こりを予防するためのセルフケア

副鼻腔炎と肩こりを予防するためには、以下のセルフケアが有効です。

1. 鼻うがい

鼻うがいは、生理食塩水を使って、鼻腔内を洗浄する方法です。

鼻の奥に溜まった鼻水やほこり、花粉などを洗い流し、清潔に保つことで、副鼻腔炎の予防に効果的です。

   鼻うがいの方法

  1. 生理食塩水を作る(水100mlに対して食塩を1g溶かす)
  2. 鼻うがい用の容器に生理食塩水を入れる
  3. 片方の鼻の穴に容器の先端を当て、頭を傾けて、ゆっくりと生理食塩水を流し込む
  4. 口から生理食塩水が出てくるのを確認する
  5. 反対側の鼻の穴も同様に行う
  6. 洗顔後など、1日1~2回を目安に行う

※ 鼻うがい用の生理食塩水は、薬局やドラッグストアで購入できます。
※ 鼻うがいを行う際は、必ず使用方法をよく読んでから行いましょう。

2. 蒸しタオル

蒸しタオルは、温めたタオルを鼻や顔に当てることで、血行を促進し、鼻詰まりを緩和する効果があります。

副鼻腔炎の予防だけでなく、肩こりや頭痛の緩和にも効果が期待できます。

   蒸しタオルの方法

  1. タオルを水で濡らし、軽く絞る
  2. 電子レンジで1分ほど温める
  3. 火傷に注意しながら、鼻や顔に当てる
  4. 10分ほど温める
  5. 1日数回を目安に行う

※ 電子レンジでタオルを温める際は、火災に注意しましょう。
※ 火傷に注意して、熱すぎると感じたらすぐにタオルを外してください。

3. 加湿

空気が乾燥すると、鼻の粘膜が乾燥し、防御機能が低下するため、副鼻腔炎になりやすくなります。

加湿器を使ったり、濡れタオルを部屋に干したりして、室内の湿度を50~60%に保つように心がけましょう。

4. 生活習慣の改善

  • 十分な睡眠をとる
  • バランスの取れた食事を心がける
  • 適度な運動をする
  • 禁煙する
  • ストレスを溜めないようにする

   これらの生活習慣を改善することで、免疫力を高め、副鼻腔炎や肩こりを予防することができます。

5. ストレッチ

肩こりの改善・予防には、ストレッチが有効です。

毎日、こまめに行うようにしましょう。

   肩こり解消ストレッチ

  1. 首をゆっくりと左右に倒す
  2. 肩をゆっくりと上下に動かす
  3. 腕を前に伸ばし、手のひらを前に向けて、腕をゆっくりと上下に動かす
  4. 肩甲骨を寄せたり、離したりする運動を繰り返す
  5. 肩を回す運動を、前後に10回ずつ行う

※ 痛みを感じない程度に行いましょう。
※ 呼吸を止めずに、ゆっくりと行いましょう。

手技療法で副鼻腔炎による肩こりを根本から改善

手技療法とは、徒手療法とも呼ばれ、施術者が手を使って、筋肉、関節、神経などを調整することで、体の痛みや不調を改善する治療法です。

薬や手術に頼らずに、体の自然治癒力を高めることを目的としています。

副鼻腔炎による肩こりの場合、手技療法によって、

  • 緊張した筋肉を緩める
  • 関節の動きをスムーズにする
  • 自律神経のバランスを整える
  • 血流を改善する
  • 呼吸を楽にする
  • 姿勢を改善する

などの効果が期待できます。

具体的な施術方法

  • 筋膜リリース
    筋肉を包む膜である筋膜を、手技によってゆっくりと伸ばしたり、剥がしたりすることで、筋肉の緊張を緩和し、柔軟性を高めます。
  • 関節モビライゼーション
    関節をゆっくりと動かしたり、牽引したりすることで、関節の動きをスムーズにし、可動域を広げます。
  • 頭蓋骨調整
    頭蓋骨は、複数の骨が組み合わさってできており、微妙に動いているといわれています。
    頭蓋骨調整では、頭蓋骨に優しく触れて、その動きを調整することで、自律神経のバランスを整えたり、脳脊髄液の流れを促進したりします。
  • 内臓マニピュレーション
    内臓は、筋膜によって他の臓器や骨格とつながっています。内臓マニピュレーションでは、内臓の動きや位置を調整することで、内臓の機能を高めたり、体の歪みを整えたりします。
  • リンパドレナージ
    リンパ液の流れを促進するマッサージです。リンパ液は、体内の老廃物を回収して運ぶ役割を担っています。リンパドレナージによって、老廃物の排出を促し、むくみを改善します。

これらの施術方法を組み合わせることで、副鼻腔炎による肩こりを根本から改善に導きます。

まとめ

今回は、副鼻腔炎と肩こりの関係について解説しました。

副鼻腔炎は、肩こりの意外な原因の一つです。

副鼻腔炎による肩こりは、放置すると、慢性化したり、他の病気のリスクを高める可能性もあるため、早期に対処することが大切です。

「もしかしたら、副鼻腔炎かも?」と思ったら、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

また、「すでに肩こりで悩んでいる」「薬や注射以外の方法で治療したい」という方は、手技療法も検討してみてください。

手技療法を受けることで、副鼻腔炎による肩こりを根本から改善し、快適な日常生活を送れるようにサポートします。

この記事の内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的アドバイスではありません。

具体的な症状や治療法については、必ず医師の診断を受けてください。

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※ただし、自己判断は禁物です。痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。

※ 免責事項

 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。

個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。

本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。