右側の肩こり、その原因と解消方法【治療家が徹底解説！】

「右肩だけ凝りやすい…」

「肩こりがひどくて頭痛や吐き気もする…」 

そんなお悩みをお持ちのあなたへ。

はじめまして。平井と申します。私は、柔道整復師を取得し、１５年以上、手技療法の専門家として、延べ１０万人以上の肩こり患者さんを施術してきました。

このブログでは、私の臨床経験に基づき、右側の肩こりに特化した原因や改善方法を、解剖学や生理学の知識を交えながらわかりやすく解説していきます。

肩こりは国民病とも言われ、多くの人が悩まされていますが、右側だけに症状が出る場合は、一体何が原因なのでしょうか？

体の歪みや内臓の不調、日常生活の癖、そして精神的なストレスなど、様々な要因が考えられます。

今回は、右側の肩こりに焦点を当て、その原因やメカニズム、そして効果的な改善策を詳しくお伝えしていきます。

さらに、ご自身でできるセルフケアやストレッチ、専門家による治療法、予防法まで網羅していますので、ぜひ最後まで読んで、つらい右肩こりから解放されましょう！

なぜ右側だけ？肩こりの原因をチェック！

肩こりは、肩周辺の筋肉が緊張し、血行不良を起こすことで発生します。

右側だけに肩こりが起こる原因としては、以下のようなものが考えられます。

1. 身体の歪み

長時間のデスクワークやスマホの使いすぎ、姿勢の悪さなどによって身体が歪むと、左右の筋肉のバランスが崩れ、特定の筋肉に負担がかかりやすくなります。

特に、右利きの人の場合、右側の肩や腕を多く使うため、右側の筋肉が緊張しやすく、肩こりにつながりやすい傾向があります。

• 猫背
  デスクワークやスマホの使いすぎで姿勢が悪くなると、首が前に出て背中が丸まり、肩甲骨が外側に開いた状態になります。
  この姿勢は、僧帽筋や肩甲挙筋などの筋肉に負担をかけ、右肩の筋肉の緊張や血行不良を引き起こしやすくなります。
  ➡︎僧帽筋
  首から肩、背中にかけて広がる大きな筋肉で、肩甲骨を動かす役割を担っています。
  猫背になると、この僧帽筋が常に引っ張られた状態になり、緊張やこりを引き起こしやすくなります。
  ➡︎肩甲挙筋
  首から肩甲骨にかけて伸びる筋肉で、肩甲骨を上に引き上げる役割を担っています。
  猫背になると、肩甲骨が外側に開き、肩甲挙筋が常に緊張した状態になり、肩こりの原因となります。
• 骨盤の歪み
  骨盤が歪むと、身体全体のバランスが崩れ、背骨や肩甲骨の位置にも影響が出ます。
  骨盤の歪みは、左右の脚の長さの差や、普段の姿勢、出産などが原因で起こることがあります。
• 脚の長さの差
  脚の長さに左右差があると、骨盤が傾き、その影響で肩の高さにも差が出て、片側の肩に負担がかかりやすくなります。

2. 内臓の不調

東洋医学では、内臓の不調が肩こりに影響を与えると考えられています。

特に、肝臓や胆のうは身体の右側に位置するため、これらの臓器の不調は、右肩のこりにつながることがあります。

• 肝臓の疲労
  肝臓は、アルコールの分解や解毒、栄養素の代謝など、様々な働きを担っています。
  過度な飲酒やストレス、睡眠不足などは、肝臓に負担をかけ、疲労や機能低下を引き起こします。肝臓が疲労すると、右肩や背中の痛み、倦怠感、食欲不振などの症状が現れることがあります。
• 胆のうの不調
  胆のうは、肝臓で生成された胆汁を貯蔵し、脂肪の消化を助ける役割を担っています。
  胆石や胆のう炎など、胆のうの不調は、右肩や背中の痛み、吐き気、消化不良などの症状を引き起こすことがあります。

3. 日常生活の癖

日常生活の何気ない癖が、右肩に負担をかけ、こりを引き起こしている場合があります。

• 利き手
  右利きの場合、文字を書く、箸を使う、物を持ち上げるなど、右手を多く使うため、右肩の筋肉に負担がかかりやすくなります。
• カバン
  いつも同じ側の肩にカバンをかけていると、その側の肩の筋肉に負担がかかり、こりや痛みにつながります。特に、重いカバンを長時間かけている場合は注意が必要です。
• 睡眠時の姿勢
  横向きで寝る際に、いつも右側を下にして寝ていると、右肩が圧迫され、血行不良を起こしやすくなります。また、枕の高さが合っていない場合も、首や肩に負担がかかり、肩こりの原因となります。
• スマホの使いすぎ
  スマホを長時間使用すると、うつむき加減の姿勢になり、首や肩に負担がかかります。また、同じ体勢で長時間スマホを操作していると、特定の筋肉が緊張し、肩こりを引き起こしやすくなります。

4. 精神的なストレス

ストレスは、自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を高めるため、肩こりの原因となります。

• 交感神経の優位
  ストレスを感じると、交感神経が優位になり、血管が収縮し、血行が悪くなります。
  すると、筋肉への酸素供給が不足し、疲労物質が蓄積されやすくなり、肩こりが悪化します。
• 副交感神経の低下
  ストレスが慢性化すると、副交感神経の働きが低下し、リラックスモードに切り替わりにくくなります。
  そのため、筋肉が緊張した状態が続き、肩こりが慢性化する可能性があります。

5. その他

• 冷え性
  冷え性の人は、末梢血管が収縮しやすく、血行が悪くなりやすい状態です。
  そのため、筋肉への酸素供給が不足し、疲労物質が蓄積しやすくなるため、肩こりも起こりやすくなります。
• 運動不足
  運動不足は、筋肉の柔軟性を低下させ、血行不良を招き、肩こりを悪化させます。
• 睡眠不足
  睡眠不足は、疲労回復を妨げ、筋肉の緊張を高め、肩こりを悪化させます。
• 栄養不足
  特にビタミンB群やタンパク質が不足すると、筋肉の疲労回復が遅れ、肩こりになりやすくなります。
• 内分泌系の疾患
  甲状腺機能低下症などの内分泌系の疾患も、肩こりの原因となることがあります。
• 更年期障害
  女性ホルモンのバランスの変化によって、自律神経が乱れ、肩こりや頭痛などの症状が現れることがあります。

右側だけの肩こり、放置するとどうなる？

右側の肩こりを放置すると、様々な症状を引き起こす可能性があります。

初期症状としては、肩の痛みや重さ、動かしにくさなどが挙げられます。

これらの症状を放置すると、さらに悪化し、頭痛、吐き気、めまい、自律神経の乱れ、腕のしびれ、四十肩・五十肩など、様々な症状を引き起こす可能性があります。

• 頭痛
  肩こりからくる頭痛は、緊張型頭痛と呼ばれることが多く、後頭部やこめかみに痛みを感じることが多いです。
  これは、首や肩の筋肉の緊張が、頭部への血流を阻害することで起こると考えられています。
• 吐き気
  肩や首の筋肉の緊張が強くなると、自律神経が乱れ、吐き気を伴うことがあります。
  また、肩こりによって引き起こされる頭痛が、吐き気を伴うこともあります。
• めまい
  首や肩の筋肉の緊張は、血行不良を引き起こし、脳への血流不足からめまいが生じることがあります。また、自律神経の乱れによっても、めまいが起こることがあります。
• 自律神経の乱れ
  肩こりは、自律神経のバランスを崩し、不眠やイライラ、便秘、消化不良などの症状を引き起こす可能性があります。
• 腕のしびれ
  肩や首の筋肉の緊張が神経を圧迫することで、腕のしびれや痛みを引き起こすことがあります。特に、首から腕にかけて伸びている神経（腕神経叢）が圧迫されると、腕のしびれや痛み、手の握力低下などが起こります。
• 四十肩・五十肩
  肩こりを放置することで、肩関節の動きが悪くなり、四十肩・五十肩になるリスクが高まります。四十肩・五十肩は、肩関節周囲炎とも呼ばれ、肩の痛みや動かしにくさが特徴です。

右側の肩こりは、放置せずに早めに適切な対処をすることが大切です。

タイプ別の改善ストレッチをご紹介

肩こりの原因別に適切なストレッチを行うことで、より効果的に症状を改善することができます。

ここでは、代表的な肩こりの原因別に詳しくご紹介します。

猫背気味で肩が内側に入っているタイプ

1. 胸のストレッチ

• 壁に手をついて立ち、片方の足を前に出します。
• 前に出した足と同じ側の腕を壁につけたまま、身体を前に倒していきます。
• 胸の前が伸びているのを感じながら、20～30秒キープします。
• 反対側も同様に行います。

2. 肩甲骨を寄せるストレッチ

• 両手を背中の後ろで組み、手のひらを上に向けます。
• 胸を張るようにして肩甲骨を寄せ、腕を後ろに引きます。
• そのまま10秒ほどキープします。
• これを数回繰り返します。

3. タオルを使ったストレッチ

• タオルの両端を持ち、頭の上でタオルを引っ張ります。
• 肘を曲げ、タオルを背中の後ろに回します。
• 胸を張るようにして肩甲骨を寄せ、20～30秒キープします。

肩甲骨が外側に開いているタイプ

1. 肩回し

• 両手を肩に置き、肘で大きな円を描くように回します。
• 前回しと後ろ回しをそれぞれ10回ずつ行います。

2. 肩甲骨を寄せるストレッチ

• 椅子に座り、背筋を伸ばします。
• 両手を背中の後ろで組み、手のひらを下に向けます。
• 胸を張るようにして肩甲骨を寄せ、腕を後ろに引きます。
• そのまま10秒ほどキープします。
• これを数回繰り返します。

3. 壁を使ったストレッチ

• 壁に向き合って立ち、両手を肩幅に開いて壁につけます。
• 身体を壁に近づけ、胸を張るようにして肩甲骨を寄せます。
• そのまま20～30秒キープします。

首が前に出ているタイプ

1. 首のストレッチ

• 片手を頭の上に置き、頭を横に倒します。
• 首の側面が伸びているのを感じながら、20～30秒キープします。
• 反対側も同様に行います。

2. 後頭部のストレッチ

• 両手を後頭部に当て、頭を前に倒します。
• 首の後ろが伸びているのを感じながら、20～30秒キープします。

3. 顎を引く運動

• 椅子に座り、背筋を伸ばします。
• 顎を軽く引いて、首の後ろを伸ばします。
• そのまま10秒ほどキープします。
• これを数回繰り返します。

これらのストレッチは、いずれも無理のない範囲で行いましょう。 痛みを感じる場合は、すぐに中止してください。

専門家による右肩こり治療

セルフケアで改善が見られない場合や、より効果的な治療を希望する場合は、専門家による治療を受けることをおすすめします。

ここでは、代表的な治療法を、私の臨床経験を交えながらご紹介します。

1. 手技療法

手技療法は、徒手療法とも呼ばれ、施術者が手で身体の歪みを整え、筋肉や関節の動きを改善していく治療法です。

肩こりの原因となっている筋肉や関節の緊張を和らげ、血行を促進することで、痛みやこりを改善していきます。

私は、長年の臨床経験から、肩こりの原因は人それぞれ異なることを実感しています。

そのため、手技療法では、患者さん一人ひとりの身体の状態を丁寧に評価し、その方に合った治療法を選択することが重要です。

例えば、猫背が原因の肩こりの場合は、肩甲骨周りの筋肉を緩め、胸郭の可動性を改善するような施術を行います。

また、骨盤の歪みが原因の場合は、骨盤を調整し、身体全体のバランスを整える施術を行います。

さらに、内臓の不調がある場合は、内臓マニピュレーションなどのテクニックを用いて、内臓の機能改善を促すこともあります。

2. 鍼灸治療

鍼灸治療は、ツボに鍼やお灸を施すことで、身体の気の流れを整え、自然治癒力を高める治療法です。

肩こりの原因となっている筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する効果が期待できます。

鍼灸治療は、WHO（世界保健機関）も認める伝統的な治療法であり、肩こりだけでなく、様々な疾患に効果があるとされています。

3. マッサージ

マッサージは、筋肉を揉みほぐすことで、血行を促進し、筋肉の疲労回復を促す効果があります。

肩こりの原因となっている筋肉の緊張を和らげ、痛みやこりを軽減する効果が期待できます。

マッサージの種類は様々ですが、肩こりに効果的なマッサージとしては、指圧マッサージ、スポーツマッサージなどがあります。

4. 物理療法

物理療法には、温熱療法、電気療法、牽引療法など、様々な種類があります。

温熱療法は、患部を温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。

電気療法は、電気刺激を与えることで、筋肉の痛みを和らげたり、血行を促進したりする効果があります。

牽引療法は、首や肩を引っ張ることで、筋肉の緊張を和らげ、関節の動きを改善する効果があります。

どの治療法が適しているかは、個々の症状や原因によって異なります。

専門家に相談し、自分に合った治療法を選択しましょう。

日常生活でできる予防法

右側の肩こりを予防するためには、日常生活の中で以下の点に注意することが大切です。

1. 姿勢を正す

• デスクワークやスマホ操作をする際は、背筋を伸ばし、顎を引いて、正しい姿勢を意識しましょう。
• 猫背にならないように、こまめに休憩を取り、ストレッチを行うようにしましょう。
• 長時間同じ姿勢を続けないように、座る姿勢を時々変えたり、立ったりするなど、工夫しましょう。
• 姿勢を改善するためのグッズを利用するのも良いでしょう。

2. 適度な運動

• 適度な運動は、筋肉を強化し、血行を促進することで、肩こりを予防する効果があります。
• ウォーキングや軽い体操、ヨガなど、無理のない運動を継続しましょう。
• デスクワークの合間には、肩回しや首回しなどの軽い運動を行い、血行を促進しましょう。
• 運動不足を感じている方は、週に2～3回、30分程度の運動を目標にしましょう。

3. 身体を冷やさない

• 冷えは、血行不良を招き、肩こりを悪化させる原因となります。
• 特に冬場は、暖房器具を活用したり、厚着をしたりして、身体を冷やさないように注意しましょう。
• シャワーだけでなく、湯船に浸かって身体を温めるようにしましょう。
• 冷たい飲み物や食べ物を控え、温かいものを摂取するように心がけましょう。
• 冷え性の方は、カイロや湯たんぽなどを活用するのも良いでしょう。

4. ストレスを溜めない

• ストレスは、自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を高めるため、肩こりの原因となります。
• 趣味やリラックスタイムを設けるなど、ストレスを解消する方法を見つけましょう。
• 十分な睡眠を確保し、心身ともにリラックスできる時間を持ちましょう。
• 呼吸法や瞑想なども、ストレス解消に効果的です。
• ストレスを強く感じている場合は、カウンセリングを受けるのも良いでしょう。

5. 睡眠の質を高める

• 睡眠不足は、疲労回復を妨げ、肩こりを悪化させる原因となります。
• 毎日同じ時間に寝起きし、睡眠のリズムを整えましょう。
• 寝る前にカフェインを摂取するのは避け、リラックスできる環境を整えましょう。
• 寝具を見直し、自分に合った枕やマットレスを使用しましょう。
• 睡眠の質を高めるためには、寝室の環境を整えることも重要です。

6. バランスの取れた食事

• ビタミンB群やタンパク質など、筋肉の疲労回復に必要な栄養素を積極的に摂取しましょう。
• バランスの取れた食事を心がけ、栄養不足にならないようにしましょう。
• 特に、豚肉、鶏肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれるタンパク質は、筋肉を作るために必要な栄養素です。
• ビタミンB群は、疲労回復を促し、神経の働きを正常に保つ効果があります。玄米、豚肉、レバー、うなぎなどに多く含まれています。
• 野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルも、健康な身体を維持するために重要です。

7. 利き手に偏らないようにする

• 利き手ばかりを使っていると、片側の肩に負担がかかりやすくなります。
• 両手を意識して使うように心がけましょう。
• 例えば、カバンを持つ手をこまめに変えたり、歯磨きや箸を持つ手を変えてみたりするのも良いでしょう。
• マウスやキーボードを操作する際も、左右の手を均等に使うように意識しましょう。

8. 定期的なチェック

• 定期的に身体のチェックを行い、歪みや姿勢の悪さがあれば、早めに改善するようにしましょう。
• 専門家によるチェックを受けることもおすすめです。
• 手技療法の専門家によるチェックを受けることで、身体の歪みや筋肉の緊張、関節の可動域などを詳しく評価してもらうことができます。

これらの予防法を意識することで、右側の肩こりを効果的に予防することができます。

最後に

今回は、右側の肩こりについて、その原因と解消方法を、手技療法のプロの視点から詳しく解説しました。

右側の肩こりは、身体の歪みや内臓の不調、日常生活の癖、精神的なストレスなど、様々な要因が考えられます。

放置すると、頭痛や吐き気、めまいなど、様々な症状を引き起こす可能性がありますので、早めに適切な対処をすることが大切です。

ご自身でできるセルフケアとしては、ストレッチやマッサージ、温熱療法などが効果的です。

また、専門家による治療を受けることも有効です。

日常生活では、正しい姿勢を意識したり、適度な運動をしたり、身体を冷やさないようにするなど、予防を心がけることも重要です。

このブログを参考に、右側の肩こりを改善し、快適な毎日を送れるようにしましょう。

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※ただし、自己判断は禁物です。痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。

※ 免責事項

* 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。

* 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。

* 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。