腰椎椎間板ヘルニアの代表的な4つの症状!


「腰の痛みがなかなか取れない。もしかして腰椎椎間板ヘルニア?」「腰椎椎間板ヘルニアを発症し、症状が悪化していっている。どうなるのか不安。」「腰椎椎間板ヘルニアと診断されてもしびれが出ないこともある?」
このように腰椎椎間板ヘルニアの症状についてお悩みではないでしょうか?ヘルニア持ちでも普通に動いている人もいれば、日常生活がままならない人もいるように症状には差があります。この記事では腰椎椎間板で起こり得る症状やなぜそれが起こるのかということをお伝えしていきます。
 

腰椎椎間板ヘルニアって何?

ヘルニアとは、「本来あるべき場所から脱出している状態」を言います。このことから分かるように、腰椎椎間板ヘルニアは椎骨(背骨)と椎骨の間にある椎間板という緩衝材のような部分から髄核と呼ばれるものが飛び出してくる状態を言います。その飛び出した随核が神経を圧迫し、症状を出しているのです。腰椎(Lumbar:以下L)は上からL1〜L5まであります。このそれぞれの椎間板と、最後のL5はその下の仙骨(Sacrum:以下S)との間で発症します。これらのどこの椎間板が潰れているかによって圧迫を受ける神経の部位は変わり、腰痛の症状も異なります。圧倒的に多いのはL4/5の間が潰れる腰椎椎間板ヘルニアです。腰を曲げるのがこの部分になるため、圧力がかかりやすくなることが要因であるとも言われています。
 

腰椎椎間板ヘルニアに典型的な4つの症状

 痛み:痛みは圧迫を受けている神経の走行に沿って下肢に出ます。
② しびれ:しびれも下肢に出現します。正座をした後のようにしびれます。
③ 感覚異常:触られた時の感覚が鈍くなります。
④ 筋力低下:神経の伝達がうまくいかないため、足がうまく動かなくなることがあります。その期間が長引くと足の筋肉が痩せていきます。
腰椎椎間板ヘルニアでみられる症状はこのようなものです。先ほどご紹介したようにこれらの症状がどこに出るかはヘルニアの発生部位によって異なります。次に発症部位と症状の関連を書いていきますので参考にしてみてください。
 

発症部位別の症状

では腰椎のどこにヘルニアが発生するとどのような症状が出るのかという事をお話ししていきます。
・L1/2間
  圧迫を起こしている周囲である腰の上の方に痛みが出ます。
・L2/3間
  股関節周囲がだるくなります。同部位にしびれを感じることもあります。
・L3/4間
  太ももあたりに症状が出ます。こちらもしびれを伴う場合があります。
・L4/5間
  お尻から太ももの横、膝の下や、外側のすねの痛み・しびれが出現します。親指の力が入らなかったり、足首があげられなくなることもあります。
・L5/S間
  お尻の真ん中、太ももの裏、ふくらはぎ、かかとから足の裏、足の小指と広い範囲がしびれたり痛んだりします。アキレス腱の反射が弱くなり、つま先歩きが出来なくなることもあります。
 

セルフチェック!こんな症状が出たら腰椎椎間板ヘルニアかも?

仰向けになり、膝を伸ばしたまま片足を上げます。この時に少し上げただけでも痛みやしびれがある場合には腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。これは足を上げることでヘルニアを起こしている部位での神経圧迫を起こして症状をみるという検査です。あくまでも指標ですので、確定診断のためには医師の診察を受けてください。
 

腰椎椎間板ヘルニアの症状が消えることはある?

あるんです。腰椎椎間板ヘルニアと聞くとすごく重症なイメージを持たれる方もいらっしゃるのですが、人間には自然治癒力があります。飛び出した髄核を体が異物だと認知すると排除しようと働き、自然に消失することがあります。しかもなんと、半数以上が発見から半年以内に消失・または縮小しているというデータもあります。どうしようと焦らずに症状の経過を見てみるのも良いでしょう。
 

この症状が出たらすぐに病院へ!

尿が出にくい、無意識に出てしまう失禁などの排泄障害がある場合は重症なので48時間以内の緊急手術をすすめられています。ですが、このような状態になるのはごく稀です。先ほどお伝えしたようにヘルニアは自然となくなり、症状が落ち着くこともあります。基本的にはまずは保存療法で手術をせずに様子をみることがほとんどです。
 

まとめ

身近によく聞く疾患名ですが、意外と詳しく知っている方は少ないです。正しい症状の出方や特徴を知っていれば腰椎椎間板ヘルニアを発症してもそんなに怖がらなくても大丈夫、とお分かり頂けたかと思います。ただし、悪化させない、再発しないために日常生活を改めることは必要です。これを機に体のケアをしてみたい!という方は一度当院までご相談くださいね。