「最近足の指がしびれる。何か病気の症状なのか気になっている。」
「なんとなく手の指の感覚が鈍く、字が書きにくい。」
「手の指がしびれる原因が気になる。」
このように手や足のしびれでお悩みではないでしょうか。
しびれは一時的なものの場合もあれば、治療をしなければいけない病気のサインであることもあります。
ここでは指のしびれが起きた時に考えられることをご紹介します。
私の指のしびれ、放っておいても大丈夫?
軽いしびれであれば放っておいても大丈夫かな・・と思うけどやっぱり心配。という方も多いのではないでしょうか?
このような場合にはあなたの指のしびれがなぜ起こっているのかを考えて見ましょう。
まずは手足の指を圧迫した後やぶつけたなど明らかな原因がある場合には症状が落ち着くまで少し様子を見ても良いでしょう。
気を付けなければいけないのは例え症状が軽くても常に同じ指にしびれを感じている、段々と症状が悪化している、範囲が広がってきている、このような場合です。
このような場合にはあなたの指のしびれには何かの病気が隠れている可能性があります。
以下に指が痺れる際に考えられる病気についてご紹介していきますので、参考にしてみてください。
手指がしびれる代表的な6つの病気
- 頚椎の障害
- 脳の血管障害
- 糖尿病
- 手根管症候群
- 胸郭出口症候群
- 肘部管症候群
このようなものが考えられます。詳しく1つずつご紹介していきます。
1・脳の血管障害
脳の血管障害は脳卒中のことです。
脳の血管が破れたり、詰まったりしてその先に血液が行きづらくなるものです。
後遺症として指先にしびれが残る場合と、脳卒中の前兆として脳からの血流が少なくなることによって起こる場合があります。
前兆の場合にはろれつが回らなくなる、反応が遅くなるなどの症状が見られるので、そのような場合には注意が必要です。
2・頚椎の障害
頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症のような疾患でも手指がしびれます。
頚椎が原因となる指のしびれは近年増加傾向にあるとされています。
これは頚椎の異常によって手指にいっている神経が圧迫されることによって起こる症状です。
例えば、加齢とともに薄くなった頚椎間の椎間板と呼ばれるクッションが飛び出す、変形した頚椎が手に行く神経を圧迫する、というような状態です。
しびれの他に慢性的な肩こりや首痛、感覚麻痺の症状が出ている場合には加齢のみではなく、他の頚椎の異常もあって手指のしびれを起こしていると考えられます。
しびれの他に慢性的な肩こりや首痛、感覚麻痺の症状が出ている場合にはこの疾患が手指のしびれを起こしていると考えられます。
3・手根管症候群
手の指先のしびれで一番多いとされているのがこの手根管症候群によるものです。
手根管症候群は手首を繰り返し使うことで起こるとされています。
手根管とは手関節にある手根骨と伸筋支帯と呼ばれる靭帯に囲まれたトンネルの事を指します。
手首を繰り返し使う事でこの手根管の中を通っている正中神経が圧迫されて症状が出ます。
指先にしびれを感じたり、親指から中指と薬指の親指側半分、または手のひら全体にしびれ感じますが、特に夜間と早朝に症状が強いことが手根管症候群の特徴です。
症状が悪化すると母指球が痩せてお箸が持ちにくくなったりと日常生活にも支障が出てきます。
また、手根管症候群になりやすいのは女性で、妊娠中や産後、更年期など女性ホルモンが大きく変化する際に多いとも言われています。
4・胸郭出口症候群
胸郭出口とは第一肋骨と鎖骨の間を指します。
この部分の中には大きな血管や神経がたくさん通っており、その神経や血管が圧迫されたり伸ばされたりして、手指のしびれや血行不良などを引き起こします。
20〜30代のなで肩の女性に多いとされています。
つり革を持っていると指先がしびれてくる、洗濯物を干す際に指がしびれるといった場合にはあなたの指のしびれの原因は胸郭出口症候群の可能性があります。
5・肘部管症候群
肘部管症候群は手根管症候群の次に多い指のしびれを伴う疾患です。
小指と薬指、手のひらの小指側(尺側)のしびれから始まります。
中年以降の男性に多いとされ、重度になると運動障害も現れます。
さらに進行すると手の小指側の筋肉が痩せてきて小指と薬指が曲がってしまうといった手指の変形が見られる場合もあります。
足趾がしびれる代表的な3つの病気
- 脊椎の変形やヘルニア
- 足根管症候群
- モートン病
- 糖尿病
- 閉塞性動脈硬化症
1・脊椎の変形やヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症なども足趾のしびれの原因となります。
脊柱管狭窄症は主に中年以降に発生しやすく、上下の椎骨が接触することで変形して神経を圧迫することで足趾にしびれが出ます。
また、手指のところでご紹介しました頚椎の疾患でも足趾のしびれ症状は発生します。
2・足根管症候群
足根管症候群とは、この管の中に存在している脛骨神経やその他の骨や筋肉が何らかの原因で圧迫されて足趾のしびれの症状を起こします。
発症は中高年の女性に多いとされています。
3・モートン病
モートン病は足の裏にできた神経腫と呼ばれるものが圧迫されることによって足の指にしびれが起こるものです。
中指と薬指の間に症状が出ることが多いとされていますが、ほかの指に症状が出ることもあります。
そしてモートン病の原因は靴にあることが多いとされています。
先の細い靴や高いヒールの靴、サイズが合っていない靴などはモートン病の症状が出やすくなります。
放って置くと悪化しますので注意が必要です。
4・糖尿病
糖尿病の場合には糖尿病神経障害が起こり、足趾がしびれることがあります。
糖尿病には大きな合併症が3つあります。
その3つの中で1番始めに足の指や足の裏にしびれが出てくることが多いのです。
そして悪化すると手指にもしびれの症状が出ます。
このような症状が出るのは糖尿病を患っている方の30%程度であると言われています。
早期に治療をしなければ細菌感染によって切断になる場合もありますので、放置しないようにしましょう。
5・閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症は下肢の動脈が動脈硬化のせいで狭くなったり、詰まったりするものです。
歩行時には通常よりも多くの血液を要しますので、このような状態になっていると末梢にある足の指まで十分な血液が送られなくなり、下肢の虚血が起こります。
この筋肉の酸素不足の状態が足の痛みやしびれの症状となって出てくる場合があるのです。
ただし、閉塞性動脈硬化症の症状であれば、15分ほど歩くのを休憩すればまた痛みは治まります。
指のしびれを感じた場合には何科を受診すれば良い?
手や足に関わらず脳神経外科・神経内科・整形外科を受診すると良いでしょう。
脳神経外科の専門外の症状である可能性ももちろんありますが、もしも脳に異常がある場合には放って置くと危険です。
もしもそれらの科で異常がなければ他の科を紹介してもらいましょう。
病院へ行く前にはどのようにいつからしびれているかなど症状を整理してご自身のしびれの状態をきちんと医師に説明出来るようにしておきましょう。
病院では原因が分からない・・何が悪い?
ここまで指のしびれを伴う病気をご紹介しましたが、手の指や足の指のしびれでいろいろと病院に行ったけど原因が分からない。という方も実際には多くいらっしゃいます。
この場合、肩こり・首こりや腰痛が関係している場合があります。
血流が悪くなって筋肉の状態が悪くなり、神経を圧迫したり、過剰反応を起こすことでしびれの症状を引き起こすのです。
実は肩こりや首こり・腰痛を解消することがしびれの症状を解消する近道であることも多くあるという事です。
病院の画像では分からない筋肉の状態によっても指のしびれは起こりうるということも知っておいてください。
指のしびれがある際に出来る対処法
先ほどもお伝えしましたように病院に行っても原因が分からなかった・・ということもよくあることです。
その場合には日常生活でケアを行うことで症状が改善することもあります。
自分で出来るケアをご紹介しますので、参考にしてみてください。
・温める:足先や手先はどうしても冷えやすい部分です。血行不良が原因の場合には温めることで症状が緩和することもあります。
・ストレッチ:病院で原因が分からなかった際には血流が悪くなっていることが多いので、ストレッチを行なって血流を回復させることで症状が緩和することもあります。
同様に軽い運動も指のしびれを解消させる効果が期待できます。
・ビタミン摂取:ビタミンは体の状態を正常に保つために重要な役割を持っています。ビタミンが不足することで脚気というしびれを伴う病気が起こることもあります。
・ストレス解消:ストレスとは人間関係などもそうですが、睡眠不足や食生活の乱れなども含みます。日常生活が乱れると交感神経が優位になり、血行不良からの指のしびれの原因となります。
まとめ
指のしびれには命にも関わる病気の前兆であるものから、日常生活に問題のあるものまでさまざまなものがあります。
症状が悪化している、指のしびれ以外にも気になる症状があるという場合には早めに病院へ行くようにしましょう。
また、当院には病院では原因が分からなかったという指のしびれでお悩みの方も多く来院されており、改善されています。
指のしびれの原因が分からず困っている、薬以外の方法で治したい、という方は一度当院までご相談くださいね。