正しい姿勢で腰痛のない生活を送りましょう!!

 

「腰が痛くない姿勢ってどんな姿勢?」
「姿勢を正せば腰痛はなくなるの?」
「仕事や勉強で長時間同じ姿勢になる・・これも腰痛の原因?」  

人間以外の動物はほぼ4足歩行の中で、人間は2足歩行をしています。 
2本足で立っている人間の場合には背骨が垂直になることで上半身の重みを支え腰に大きな負担がかかってしまうこととなります。 
このように立っているだけでも負担がかかる腰が姿勢不良となるとどうなるでしょうか。 
簡単に想像できるかと思います。 
以上のような理由も含めて、姿勢不良は腰痛と関係しているとされていますが、現実的にはどのような姿勢が良い姿勢でそうなるためにどのようなことを行えばよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。 
この記事ではそんな腰痛の原因になりうる姿勢に関して詳しくお話していきます。 
お悩みの方は参考にしてみてください。  

腰痛の大敵、姿勢不良!

姿勢不良と言われてピンとくるものと言えばやはり猫背です。 
立っている姿勢で猫背になると、首が前に出て、お腹が出た姿勢となってしまいます。 
よく見かける姿勢ですが、この姿勢は、腹筋が緩んだ状態で、首と腰の骨が過度に前方に弯曲し、背中は後ろに弯曲した状態であり、腰に大きな負担がかかります。 
このように腰や背中の骨が過度に弯曲すると、骨についている筋肉や靭帯が引っ張られて過緊張になり、腰痛の原因となります。  

姿勢不良の原因は?

・現代人に多い運動不足 

運動不足になると筋力不足となります。
普段から運動習慣のない方は体についている筋肉のバランスが悪くなるため、うまく姿勢を維持する事が出来なくなります。
その結果、本来背骨にある自然なカーブが失われ、腰に負担をかけるような姿勢不良となってしまいます。 

・長時間の同じ姿勢 

よく言われることなので、ご存知の方も多いかと思います。
長時間同じ姿勢を続けるという事は同じ部分の筋肉にばかり負担がかかり、筋肉がうまく伸び縮み出来なくなるのです。
こうなると長時間座った後に立ち上がる時や歩き出す際にうまく筋肉が働かず、痛みが生じることとなります。 

・座位での頭の位置 

パソコンを見ている時やスマートフォンを使用している際に頭を前に倒してしまっていませんか?
特に仕事でパソコンを使用している時間が長いという方は無意識のうちに頭が前に出てしまっている事があります。
頭は乗っているだけでも重たいのに、前に倒れる事で頭を支えるための背中の筋肉は何倍も余分に働くこととなってしまうのです。
例えば首を前に60度傾けた状態はなんと脊椎には27Kgほどの負荷がかかるのと同じとされています。
そんな状態を続けていると痛みが出てもおかしくありませんよね。
このような姿勢を長期間続ける事で筋肉が傷み、腰痛の症状となって出てくるのです。 

・ヒールの靴

高いヒールの靴をよく履くという方もバランスを取るために姿勢が悪くなってしまう事があります。
見た目には綺麗でも実は体に負担がかかっている、というパターンです。
ヒールがあっても3〜5cm程度のローヒールの方が体への負担は少ないでしょう。   

猫背は自分で何とか出来る?

猫背がダメなこと、腰痛の原因にもなっているということはお分かり頂けたかと思います。 
じゃあ猫背を治したい!自分で治せるの?という疑問が出てきますよね。 
ここではそのあたりのお話をしていきます。 
正しい姿勢は立っている姿勢を横から見た際に耳→肩→股関節の前面→膝→くるぶしが一直線になっている状態であるとされています。 
でもこれ、普段立っているときに自分で意識出来ると思いますか? 
実際にやってみると結構難しいかと思います。 
これには猫背自体が悪いわけではなく、猫背になってしまう原因がまた他にあるという背景があるのです。 
ですので、他の原因を解消することが出来なければ、猫背を自分の力だけで解消するのは難しいと思っておいてください。  

骨盤が前傾している人は腰痛になりやすい

骨盤の傾きには人間のもともとの体の構造が関係しています。 
人間の体は全体的に見ると、内臓や肋骨など大きな体積のものが前側に多く存在しています。 
そして、体を支えるために重要な役割をしている背骨は体の後ろ側についているような構造となっています。 
ですので、前に倒れてしまわないように体を支えるために背骨周りの筋肉は頑張らないといけないのです。 
ですが、後ろの筋肉がうまく働かなくなるとどうでしょうか? 
体は前に倒れていってしまいますよね。 
そうならないために骨盤がバランスを取ろうとして前に傾くのです。 
このように骨盤が前に傾いた状態の見た目の姿勢は反り腰と呼ばれる姿勢になっており、腰の脊柱起立筋と、脊柱起立筋の近くで背骨同士をつなげている深層筋が頑張らなければいけない状態となります。 
この状態が続くと腰の負担となり、腰痛が出てきてしまいます。  

立っている姿勢以外にも腰痛の原因になる姿勢はある

・中腰 

腰を痛める原因となる代表的な姿勢、中腰。 
荷物を持ち上げる際などに中腰で膝を伸ばしたままで持ち上げたりしていませんか? 
中腰そのものが腰に負担をかけやすいものですが、そのうえ重量物を上げる際に膝が伸びた状態で腰のみを曲げて屈んでしまうとさらに腰に負担がかかることとなります。 
日常生活でなるべく中腰にならないように気をつけて、ものを持ち上げる際には膝を曲げて荷物に体を近付けてから取るようにしましょう。 

・体をひねる動作 

体をひねると言っても問題になるのは上半身のみを急にひねったりする動作です。 
急な動きは腰に負担をかけることは言うまでもないですが、もともと人間の体の構造上、上半身のみでは体のひねりは大して出来ない作りになっています。 
それを無理に行うことは腰に大きな負担 となり、腰痛の原因となりうるのです。 

・座り姿勢 

座っている姿勢が悪い方もそれが腰痛の原因となっていることが考えられます。
座る姿勢の基本は背骨と首が伸びていることです。
そして、ある程度腹筋にも力が入っていることも重要です。
この状態を作るためには股関節と膝の頭の部分が水平もしくは膝の頭が少し股関節よりも高くなっており、足の裏は床にきちんと着いていることが望ましいとされています。
座面が高い椅子を使用している方も多いかと思いますので、心当たりのある方は注意して見てください。  

腰痛になりにくい正しい姿勢はコレ!

ここまで、腰痛と姿勢の関係についてお話してきましたが、実際にどのような姿勢が腰痛になりにくいのかを紹介していきます。

・立ち姿勢 

1.体を反らせず、胸を前に出さない。 
2.顎は後ろに引きすぎない。 
3.重心を片方にかけずにして足はまっすぐにしておく。 

・座り姿勢 

1.足を投げ出さずに自分にあった椅子にすわる。 
2.椅子にはきちんと腰かけてなるべく足が付くようにする。 
3.自分にあった高さの椅子を使用する。 
4.長時間柔らかいソファーに座らない。 

 このようなことがポイントとなります。
日々の心がけも
重要となりますので、意識してみて下さい。

こんなところまで・・姿勢不良がもたらす影響

姿勢が悪い状態は他にも影響を及ぼすとされています。
例えば、猫背になっていると胃や腸が圧迫されることで血行不良や便秘を引き起こします。
聞いた事のある方もいらっしゃるかと思いますが、腰と腸は近い部分にありますので、ここに不調が起きると腰にも不調を感じるようになる場合があります。
また、猫背で肩が前に入っていると呼吸が浅くなります。
これは肋骨の動きが制限される事で肺に入る空気の量が少なくなるために起こります。
呼吸が浅くなってしまうと脳に十分な酸素を届ける事が出来なくなり、体は正常な働きをする事が出来なくなってしまいます。
こうして治るはずの痛みが治らず、悪循環に陥ってしまうのです。
このように一見すると、直接的に腰痛と関係のないような体の状態でも何かしらの影響があるという事は知っておいてください。  

日々の意識で姿勢を改善して腰痛のない生活を!

ここでは姿勢を改善するために日々注意できることをご紹介していきます。 

1・PC周りの環境を見直してみる

ディスプレイの位置や椅子の高さは適正でしょうか?
先程もお伝えしましたように頭の位置や座っている姿勢が悪いことも姿勢不良の原因となります。
いま一度、PC周りを見直して見てください。 

2・こまめに休憩を取る 

長時間の同じ姿勢は同じ筋肉ばかりに負担がかかり、姿勢不良となり、腰痛の原因となります。
1時間作業を行なったら5分休憩を取るというようにこまめに休憩を取ることを心がけて見てください。
体もが楽になり、作業効率も上がるかも知れません。 

3・軽い運動を習慣にする 

意気込んで急に激しい運動をしなくても大丈夫です。
例えば、椅子から5秒かけて立ち上がる、そして座るときも5秒かけてゆっくり座ってみる。
このような運動でも十分に効果があります。
腹式呼吸のような呼吸法でもお腹の筋肉を使うことができますので、姿勢改善に効果的です。
座っていても立っていても簡単に出来る運動ですので、気がついた時に行って見てくださいね。  

まとめ

いかがでしょうか?
このように腰痛と姿勢には大きな関連性があります。
また、姿勢は腰痛のみではなく、見た目の問題や他にも目に見えない部分でも体への影響があるということも知って頂けたかと思います。
綺麗な姿勢で腰痛のない日々を送れるようにまずは日常の小さなことからでも始めてみてください。
どうしても腰痛が改善されない、自分ではなかなか対処できない・・という場合にはお気軽に当院までお問い合わせくださいね。