なぜあなたの腰は「またギックリ腰」を繰り返してしまうのか?
「前より軽かったけど、また来た…」という声
ギックリ腰を経験したことがある方の中で、
「何度も繰り返している」という人は、実はとても多くいます。
- 荷物を持ち上げたときにまた「ピキッ」ときた
- くしゃみ一つで動けなくなった
- 昨日までは平気だったのに、朝起きたら腰が固まっていた
これらはすべて、「構造的な回復ではなく、一時しのぎで終わっている状態」の現れです。
ギックリ腰は“結果”であって、“原因”ではない
「ギックリ腰」というのは症状名ではなく、状態を表す表現です。
実際の原因は、
- 筋膜の滑走不全(F)
- 関節の安定性不足(J)
- 神経反射系のエラー(A)
など、身体内部の“使い方の乱れ”が積み重なった結果なのです。
一度ギックリ腰になると、その原因が解消されない限り、
「使い方のクセ」が残り、再発しやすい身体になります。
つまり、「ギックリ腰を繰り返す体」はこうしてできる
- 痛みが引いたことで安心し、根本的な評価を受けずに生活に戻る
- 本来の腰の使い方に戻れていないまま、過負荷が再び蓄積
- 筋膜・関節・神経のどこかで限界を超えて“ピキッ”と再発
このような流れで、ギックリ腰が「クセになる」サイクルが完成してしまうのです。
繰り返す人に共通する“体の使い方”と生活習慣とは?
「腰に頼りすぎる使い方」していませんか?
ギックリ腰を繰り返す人には、ある共通の動きのクセがあります。
それは、ズバリ「腰にばかり頼る動き方」です。
- 荷物を持つときに膝を曲げず、腰だけで屈む
- 長時間の立ち姿勢で、骨盤が前傾しすぎている
- 椅子から立ち上がるときに、反動で腰に負担が集中する
これらはすべて、股関節や背中、体幹の連動性が弱くなり、“腰単体”で頑張ってしまう状態です。
筋力不足ではなく、「動き方のバランス崩壊」が原因のことも多い
「運動不足だから」「腹筋が弱いから」と思って、
無理に筋トレを始める方も多いですが、原因は“筋力”ではなく“動きの協調性”にあることがほとんどです。
FJA理論では、このような“エラーの起きた使い方”を以下のように分類・修正します。
よくあるエラー | FJA的な見立て | アプローチ例 |
前屈動作で腰だけが丸まる | 股関節の滑走障害 | AFRによる大腿筋膜リリース |
座り姿勢で腰が反りすぎる | 腸腰筋の過緊張 | TFMで滑走回復+JICで骨盤安定 |
歩行時に片足だけ重く感じる | 仙腸関節の不安定性 | JIC+左右のファシア調整 |
このように、“腰が悪いから腰を治す”という短絡的な発想ではなく、
「体全体の使い方のクセ」を整えることで、再発を防ぐ土台を作ります。
日常動作の中に、改善のヒントはたくさんある
みゅう整骨院では施術後、ただ安静を勧めるのではなく、
- 荷物の持ち方
- デスクでの座り方
- 起き上がり方や歩き方の工夫
など、「動きの再教育」を生活レベルで行います。
患者さんの多くが、
「えっ、こんな小さなことが腰に関係してたんですね!」と驚かれるほど、
日常動作の中に再発の原因は隠れているのです。
再発しない人がやっている“体の守り方”とは?
ギックリ腰を「一度きり」で終わらせるために必要な視点
ギックリ腰を繰り返さない人には、共通する“行動パターン”があります。
それは、「痛みが引いた=治った」とは思わず、
「なぜ痛くなったか」を見つめ直し、体の使い方を変えていくという視点を持っていることです。
再発防止のためにやるべき3つのステップ
① 根本原因を“層”で把握する:FJA評価
FJAでは、筋膜・関節・神経という「体を動かす3層」を分析します。
痛みの根本が、筋肉ではなく「滑走不全」や「神経の反射エラー」にある場合も少なくありません。
→「腰に問題がある」と思っていたら、本当は股関節の制限だったというケースも多く見られます。
② 構造を整えた後、“動き”を再教育する:再発予防トレーニング
FJAの手技で痛みの根本を調整した後は、
“再び悪い使い方に戻らないように”日常動作の修正を指導します。
- 歩くときの足の着き方
- 物を拾うときの動きの順序
- 呼吸と体幹の連動
これらを“腰に頼らない体の使い方”として身につけていきます。
③ 定期的な再評価:身体のクセを可視化・リセット
「痛くなったら通う」ではなく、
「痛くなる前に見直す」というスタンスが、再発を防ぐ鍵です。
定期的なFJA評価を受けることで、
- 動きのバランスの偏り
- 関節や筋膜の硬さの変化
- 神経反応の変調(呼吸・立ち方など)
が数値・動作で把握でき、再発の一歩手前で食い止めることが可能になります。
“腰を守る”のは整体ではなく、「正しく使う知識と習慣」
整体はあくまで“リセット”の役割。
本当に腰を守るのは、あなた自身の「使い方の意識」です。
- 荷物を持ち上げるときにどこを使うか
- 朝起きたときにどう動き出すか
- 疲れを感じたときに、何をケアするか
それを身につけることで、ギックリ腰は再発しない体質へと変わっていきます。
まとめ|ギックリ腰を“クセ”にしないために、今すぐできること
ギックリ腰は“その場しのぎ”では防げない
ギックリ腰を繰り返す多くの人は、
「痛みが引けばそれで良い」と思ってケアをやめてしまいます。
しかし、痛みは体の“最終的なサイン”。
その前から、滑走障害や神経の誤作動、動き方のズレは確実に始まっています。
再発を防ぐには、「痛みの前」の体の声に耳を傾けることが大切
- 動き始めが重たい
- 同じ姿勢が続くと腰がだるい
- 朝の腰に違和感がある
こうした些細な変化は、“ギックリ腰の種”がまさに芽を出そうとしている状態です。
FJAの視点では、そうした段階から体を評価・調整し、
「まだ大丈夫」と思っているうちに、根本原因を見極めることができます。
「クセになる腰」から「守れる腰」へ
- ギックリ腰が再発するたびに、動けない日数が伸びていく
- クセづくほど、筋肉や関節の回復には時間がかかる
- 生活や仕事に支障が出るほど、メンタルの不安も増す
そんな“負のループ”に入る前に、今こそ行動を変えるタイミングです。
まずは、体の状態を正しく知ることから始めませんか?
- どこに動きのエラーがあるのか?
- なぜ繰り返すのか?
- 再発しない体を作るには何が必要か?
あなたにしかない体の使い方を、FJA理論で正確に読み解きます。
「またなるのが怖い」なら、今が最適なタイミングです
合わせて読みたい関連記事
▶ 腰に「ピキッ」ときたけど歩けるあなたへ|ギックリ腰手前に整体でできる“再発予防”とは
▶ レントゲンで異常なしと言われた腰痛の正体とは?FJA理論でわかる“見えない異常”の読み解き方
※ただし、自己判断は禁物です。痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
※ 免責事項
- 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。
- 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。
- 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。