「お尻のあたりが重だるくて、脚までズーンと広がる…」
「整形外科で坐骨神経痛と言われたけど、薬を飲んでも良くならない」
そんな腰から脚にかけての不快な症状に、悩まされていませんか?
実は、これらの症状の中には坐骨神経痛ではないケースが多く存在します。
しかもレントゲンやMRIには写らない、滑走不全という見逃されやすい原因が隠れているのです。
この記事では、FJA理論(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)に基づき、
一般の医療機関ではわかりづらい「滑走障害タイプ」の腰〜脚のだるさについて解説します。
☑ 坐骨神経痛とは違う症状の見分け方
☑ 整骨院でわかる滑走不全の正体
☑ 再発を防ぐためのセルフケアと生活改善
など、来院前に知っておきたい内容を専門家の視点から丁寧にお伝えします。
「なんとなく違和感が続いている」という方こそ、ぜひ最後までご覧ください。
「坐骨神経痛かも?」と思ったあなたへ
「脚がだるくて、でも痺れではない」「痛みというより、広がるような違和感」
そんな感覚があるとき、多くの人がまず疑うのが「坐骨神経痛」です。
しかし、坐骨神経痛では説明しきれない症状の違いを感じている方が、実はたくさんいらっしゃいます。この章では、まず坐骨神経痛の典型的な症状と、「似ているけど実は違う」サインについて整理します。
坐骨神経痛の典型的な症状とは?
坐骨神経痛とは、腰椎から出ている「坐骨神経」が何らかの原因で圧迫され、神経の走行に沿って痛み・痺れ・感覚異常が起きる状態のことです。
代表的な症状は以下の通り:
- 腰〜お尻〜太もも裏〜ふくらはぎにかけての鋭い痛み
- 電気が走るようなビリッとした神経痛
- 片側だけに症状が出ることが多い
- 長時間の座位で悪化、歩くと少しマシになることも
「いかにも神経に触っている感じ」と患者さん自身が表現されることも少なくありません。
坐骨神経痛じゃない人が見逃している違いのサイン
一方で、次のような方は「本当に坐骨神経痛?」と見直す必要があります。
- 痺れはないが、脚全体が重だるい
- 痛みの部位が毎日変わる
- 日中はマシだが、夜になると違和感が強くなる
- マッサージや湿布で一時的に楽になるが、またすぐ戻る
これらは、坐骨神経に明確な圧迫があるわけではなく、むしろ筋膜や関節、神経周囲の滑走性の低下により起きているケースが疑われます。
電気が走るより動かすと重い…その原因は滑走不全?
坐骨神経痛は「圧迫」による神経症状が主ですが、滑走不全タイプの腰痛・脚だるさは、「動かしにくさ」や「組織の癒着」が原因で起きます。
例えるなら、皮膚と筋肉がスムーズに滑らなくなっている状態。
そのため、筋肉・神経・筋膜の間で本来あるべき動きが制限され、圧迫とは異なる「だるさ」「違和感」「位置が変わる不快感」が現れやすくなります。
医療機関では異常なしでも続く症状の正体
「整形外科でMRIまで撮ったのに異常なし…でも、腰から脚のだるさが治らない」そんな経験はありませんか?
実は、医療機関の画像検査では見えない原因が、このような症状の背後に潜んでいることがあります。
この章では、その見えない異常の正体と、なぜ整骨院では原因がわかるのかを解説していきます。
レントゲンで異常なし=原因不明ではない
病院で最初に行われるのは、主にレントゲンやMRIなどの画像診断です。これらは骨の変形や椎間板ヘルニア、腫瘍など、重大な疾患を見つけるためにとても重要な検査です。
しかし、こうした検査で「異常なし」と診断されたからといって、痛みの原因がないわけではありません。
画像に写るのは主に「構造(骨や椎間板)」であり、筋膜の癒着、神経の滑走性の低下、微細な関節の動きのズレといった動き”や“連動性の問題までは検出できないのです。
滑走不全という、神経・筋膜・関節の摩擦トラブルとは
私たちの身体の中では、筋肉・神経・筋膜・皮膚などが層のように重なり合い、動作のたびに「滑るように連動」しています。
しかし、長時間の同一姿勢や過去の怪我、生活習慣の乱れによって、本来スムーズに滑るはずの組織同士が癒着し、摩擦を起こす状態になります。
この状態をFJA理論では「滑走不全」と呼びます。
滑走不全が起こると…
- 脚がスムーズに出ない
- お尻が常に張っている感じがする
- 立ち上がるときにピリッと来る
- 足の先まで血流や神経の流れが悪くなる
といった神経圧迫では説明できない症状が現れます。
FJA理論で見抜ける「動かしにくさ」のメカニズム
みゅう整骨院では、こうした見えない異常を「FJA理論(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)」に基づいて評価します。
FJAでは、身体を3つの層で分析します。
- 筋膜・ファシアの滑走性
- 関節の副運動(転がり・滑り)
- 神経制御と筋肉の反応性
この評価を通して、「どこが悪いか」ではなく、「どの動きが正常にできていないか」を明らかにしていきます。
たとえば、「股関節の前側の滑走不全」が原因で、結果的に坐骨神経のラインに重だるさが出ていることも少なくありません。
坐骨神経痛と診断されたが改善しなかったケース
ここでは、実際に「坐骨神経痛」と診断された40代女性のケースをご紹介します。
整形外科では異常がないと言われ、湿布や痛み止めで様子を見るも改善せず…。
みゅう整骨院で滑走不全が見つかり、数回の施術で改善された事例です。
主訴:お尻から脚にかけての重だるさ・夜間の違和感
- 年齢:40代前半
- 職業:パート勤務(事務職)+家事・育児で毎日忙しい
- 症状:2ヶ月前から、左側の腰〜お尻〜太もも裏にかけてのだるさ
- 特徴:
・朝よりも夕方〜夜に強くなる
・歩くのは大丈夫、座っているとつらくなる
・湿布・鎮痛剤で一時的には軽くなるが、すぐ戻る
整形外科では「坐骨神経痛でしょう」と言われ、経過観察。しかし不安が拭えず、「根本的に良くしたい」と来院されました。
FJAによる評価:腸腰筋と骨盤まわりの滑走不全
FJA理論による評価では、以下のような異常が見つかりました。
- 股関節の前側(腸腰筋)の滑走性低下
- 骨盤の右回旋による左右バランスの崩れ
- 坐骨神経自体への直接的な圧迫はなし
特に、腸腰筋と内転筋群の癒着・滑走不良が強く、脚を前に出す際にお尻や太もも裏が代償的に引っ張られている状態でした。
つまり、「坐骨神経が悪い」のではなく、動きの連鎖の中に異常があったということです。
施術の流れと改善までのプロセス
✅ 施術1回目
- TFM(Tissue Friction Massage)で腸腰筋周囲の癒着を解除
- 骨盤と股関節の副運動に対してJIC(Joint Capsule Intrinsic Correction)を適用
- 夜のだるさが少し軽減
✅ 施術2〜3回目
- AFR(Active Fascia Release)で太もも〜お尻の滑走性を高める
- 座り姿勢の調整・簡単な骨盤ストレッチを指導
- 症状の出る頻度が減少し、「夕方になっても軽い」との変化
✅ 施術4回目(約2週間後)
- お尻〜太もものだるさがほぼ消失
- 「久しぶりに夜、気にせず過ごせた」とご本人も実感
- セルフケア継続+3週間に1度のメンテナンスへ移行
このように、滑走不全を見抜いたことで、
「坐骨神経痛と言われたけど治らなかった」症状が改善された一例となりました。
整骨院でできる滑走不全タイプのケア
「坐骨神経痛ではなかった」腰〜脚の重だるさや違和感…。
それが滑走不全によるものだとわかったとき、整骨院ではどんなケアができるのでしょうか?
ここでは、みゅう整骨院で行っているFJA理論に基づいた施術の流れと、セルフケア指導の一例をご紹介します。
FJA施術①:癒着や硬さを緩めるTFM(組織摩擦刺激)
「滑走不全」が起きている組織に対しては、まず癒着した筋膜や結合組織を丁寧にリリースする必要があります。
FJAの「TFM(Tissue Friction Massage)」では、線維化・硬化した部位に対して、組織間の滑りを促す微細な摩擦刺激を加えます。
- ゴリゴリ押すような強いマッサージではなく
- 指先や手根で繊細に反応を見ながら行う施術
- 痛みのない、心地よい刺激
これにより、筋膜・筋肉・神経の動きが回復し、自然な滑りを取り戻していきます。
FJA施術②:動きを再統合するAFRとJIC
癒着を取り除いたあとは、関節と筋肉が正しく連動して動くように再教育します。
- AFR(Active Fascia Release)
→ 動きながら筋膜の滑走性を高める手技。体の「つながり」を感じやすくする。 - JIC(Joint Capsule Intrinsic Correction)
→ 関節包内の受容器にアプローチして、神経系の反応を活性化。
特に滑走不全タイプの症状では、「動いているつもりで動いていない部位」が多く、こうした手技で動きの感覚を取り戻すことが回復の鍵になります。
セルフケア&生活習慣:施術だけで終わらせない
施術だけで終わらず、症状の再発を防ぐには日常生活の改善も欠かせません。みゅう整骨院では、患者さんの生活スタイルに合わせて、次のようなアドバイスを行います。
- 簡単にできる滑走促進ストレッチ(例:股関節・お尻まわりの動的ストレッチ)
- 座る姿勢・立ち上がり方の改善指導
- 呼吸と自律神経を整えるリズム運動
- 姿勢循環整体による全身のバランス調整
「今日は何を意識して過ごすか?」がわかることで、患者さん自身が体を育てていく感覚を持つことができ、改善のスピードも早まります。
滑走不全を引き起こす意外な原因とは?
滑走不全による腰から脚のだるさは、「加齢」や「運動不足」だけが原因ではありません。
実は、日常のちょっとした姿勢・動作・心身のストレスが大きく関係しているのです。
この章では、滑走不全を引き起こす“隠れた原因”を具体的にご紹介します。
長時間の同一姿勢が筋膜を固める
パソコン作業や車の運転など、同じ姿勢を長時間続けていると、筋膜が形状記憶のように固定化されてしまい、滑走性が著しく低下します。
- 股関節が曲がりっぱなしの姿勢 → 腸腰筋が硬くなる
- 背中を丸める姿勢 → 胸椎・肋骨周囲が滑らなくなる
- 足を組む癖 → 骨盤の歪みとともに、筋膜が非対称に固まる
たとえ1日10分のストレッチをしても、その他の23時間50分が悪ければ効果は限定的です。
呼吸の浅さ・自律神経の乱れも関係
意外かもしれませんが、呼吸と腰痛・だるさは密接に関係しています。
- ストレスで交感神経が優位になる
- 呼吸が浅く、横隔膜や肋間筋の動きが硬くなる
- 体幹の滑走性が悪くなり、腰〜脚に負担が集中
- 結果、筋膜・神経の動きに制限がかかる
つまり、「滑走不全」は単なる筋肉の問題ではなく、
自律神経と運動システムの協調性の低下によっても引き起こされるのです。
運動不足より使い方の偏りが重要
「運動してないから腰が痛い」と考える方も多いですが、実際には「動いてるけど偏っている」ことが問題です。
- ウォーキングはしているが、骨盤が動いていない
- ヨガをしているが、体幹が抜けたまま伸ばしている
- ジムで鍛えているが、筋膜の滑走性には目を向けていない
このように、体を動かしていても正しく使えていないことが滑走不全を招くのです。
この症状、整骨院で診てもらえるの?
「滑走不全って病院じゃ見つからないの?」「整骨院で診てもらえるの?」そんな疑問をお持ちの方へ。
ここでは、整骨院が対応できる症状と、医療機関との適切な使い分け方についてお話しします。
整骨院で対応できる筋膜・神経・関節の機能的トラブル
整骨院(柔道整復師)が対応できるのは、レントゲンやMRIに写らない「機能的な問題」に対する手技療法です。
たとえば…
- 筋膜や神経の滑走性低下(滑走不全)
- 関節の副運動(転がり・滑り)の障害
- 筋肉の協調運動のエラー
これらはまさに、病院では「異常なし」とされがちな領域。
しかし、動きの評価を重視する整骨院では、症状の質と背景を丁寧に読み取ることができます。
まずは病院を受診すべきサインもある
一方で、整骨院だけでは対応できないケースもあります。
以下のような症状がある場合は、まず医療機関での検査を優先しましょう。
- 発熱や夜間の強い痛みを伴う
- 排尿障害・下肢の感覚異常など、神経症状が強い
- 癌や内臓疾患の既往歴がある
- 腫れや内出血など急性外傷の疑いがある
みゅう整骨院では、必要に応じて医療機関の受診を推奨する安全性を重視した対応を徹底しています。
「どこへ行けばいいかわからない…」方へ
「病院では異常なし、でも痛い」「どこに行けばいいのか分からない」そんな方こそ、みゅう整骨院にまずご相談ください。
- FJA理論による動きの評価
- 再発予防までを考えた施術とセルフケア
- 国家資格保有者による安心のケア体制
LINEでの無料相談やカウンセリング予約も可能です。「腰痛が1ヶ月治らない…」とお悩みの方は、まず話してみることから始めませんか?
まとめ|坐骨神経痛じゃなかった腰〜脚のだるさに必要な視点
「坐骨神経痛かも」と思っていた腰から脚にかけてのだるさが、実は滑走不全という動きのエラーだった。
これは、痛みのある場所を治すのではなく、なぜそこに負担がかかっているのかという視点で体を読み解くからこそわかる真実です。
滑走不全は画像では見えない異常
- レントゲンやMRIで異常なし
- でも症状は確かにある
そんなときに必要なのは、「どこが悪いか」ではなく「どう動けていないか?」という見方です。
FJA理論では、神経・筋膜・関節の動きの層を評価し、滑走性や連動性の乱れを見抜きます。これにより、坐骨神経の圧迫では説明できなかった重だるさの正体が明らかになります。
セルフケアだけで変わらないなら、評価が必要です
- ストレッチをしても変わらない
- 湿布やマッサージでもすぐ戻る
- 良くなったり悪くなったりを繰り返す
そんなときは、セルフケアでは届かない深層に原因がある可能性が高いです。
まずは一度、動き・姿勢・生活習慣のつながりを専門的に見てもらうことをおすすめします。
「腰〜脚のだるさ、整骨院でも診てもらえるんだ」から始めよう
- 医療機関では異常なしだった方
- 神経痛のような症状に不安を感じている方
- なんとなく不調をあきらめかけている方
その不調、整骨院で改善する可能性があります。
みゅう整骨院では、FJA理論に基づいた評価と施術、再発予防のセルフケア指導を通して「原因不明だった不調」を言語化・構造化し、改善へと導きます。
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※ただし、自己判断は禁物です。 痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
※免責事項
- 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。
- 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。
- 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。