頚椎症の種類と症状似たような病気もご紹介！

「頚椎症の詳しい症状が知りたい。」「老化による頚椎症の症状はもう良くならないのかな・・」「頚椎症は発症する部位によって出る症状が違う？」

このように頚椎症の症状でお悩みではないでしょうか？この記事では頚椎症の症状や鑑別が必要な症状などをご紹介します。お悩みの方は参考にしてみてください。

頚椎症の種類

・頚椎症性神経根症

頚椎症によって両側に伸びている神経が圧迫を受けるものです。頚椎の椎体後方に骨棘（骨のトゲ）ができる、椎体同士の関節の肥厚によって神経が通っている椎間孔が狭窄を受けるなどして症状が出ているものです。

・頚椎症性脊髄症

頚椎症性脊髄症の場合には中心部分にある脊髄が圧迫を受けます。前屈や後屈などの動作による圧迫、肥厚した黄色靭帯や椎間関節によって脊髄が圧迫されて症状が出ます。

いずれにしても日常生活の積み重なった頚椎への負担によって症状が出る場合が多く、老化現象であると言われることの多い症状です。それぞれによって出る症状も少し変わってきますので、以下に詳しく紹介していきます。

頚椎症性神経根症の症状

頚椎症性神経根症の場合には主に片側性の神経症状が出ます。
具体的には
・頚部痛
・上肢の痛み
・手指のしびれ
・筋力低下
などです。
圧迫部位によっても症状は変化します。
上部頚椎（C1〜C5間）：主に後頚部（首の後ろ）の症状
下部頚椎（C5〜T1間）：上腕や前腕、指の症状
大まかにはこのように分けられます。
症状の出方は圧迫されている神経や圧迫の程度によって変化します。
初めは痛みやしびれの症状が出ますが、悪化すると筋力低下や感覚麻痺なども起こってきます。

頚椎症性脊髄症の症状

頚椎症性脊髄症の場合には神経症状でも見られた手指の痛みやしびれの他に
・歩行障害
・四肢や体幹の感覚障害
が見られます。
痛みやしびれの症状が両側性に出るのも頚椎症性脊髄症の特徴です。
日常生活では痛みやしびれの他に手先の細かい作業が行い辛くなる、足を前に出しにくくなったり階段の上り下りがし辛くなるなどの歩行障害、排泄機能が障害される膀胱直腸障害などが見られる場合もあります。

このような症状があれば頚椎症かも？

① 特に動かしていないけど首が痛む。
② 頭痛がひどい。
③ 首を後ろに反らすと痛みやしびれが出る。
④ 手がしびれる。
⑤ 首を動かすと音がなる。
顕著に頚椎症の症状が出ていない場合でもこの中で3つ以上当てはまることがあれば頚椎症の可能性があります。頚椎症は早期に治療を行えば悪化を防ぐことが出来ますので、医療機関を受診して見てくださいね。

頚椎症の症状への対処法

首や肩に負担がかからない生活を送ることはもちろん意識して頂きたいことです。この他に首や肩こりに有効とされている対処法を行うことも頚椎症の症状への対処につながります。例えばストレッチを行う、整骨院や鍼灸院で施術を受けるといったことも有効でしょう。どうしても痛みが辛い場合には鎮痛剤や湿布を使用するのも良いことですが、それで症状が改善しても一時的なもので根本の改善には繋がりません。症状が改善せずに悪化していっている場合には病院で診察をしてもらい、保存療法が可能な範囲のものなのかどうかを見てもらうようにしましょう。

頚椎症と似たような症状が出る疾患

しびれなど頚椎症と似たような症状が出る疾患はたくさんありますので、鑑別が必要となります。ここではそのように似た症状が出る疾患をご紹介します。

・頚椎ヘルニア

頚椎症と頚椎ヘルニアってどう違うの？という質問はよく聞きます。症状が似ており、広義には頚椎ヘルニアは頚椎症に分類されます。椎間板ヘルニアでは椎間板の中にある髄核と呼ばれる部分が飛び出して神経を圧迫します。神経を圧迫するという点で頚椎症性神経症
と同じような症状を呈しますが、検査を行えば確定診断はつきます。

・胸郭出口症候群

若い女性に多いのが特徴です。電車のつり革を持っている時などのように長時間手を上にあげていると腕がしびれたり、だるさを感じたりします。なで肩の方にも起こりやすいとされており、筋肉が血管を圧迫することで症状が出てきます。

・ALS（筋萎縮性側索硬化症）

全身の筋肉がだんだんと萎縮してくるという少し怖い病気ですが、こちらも可能性の１つとしては考えられるものです。保存療法を行っても何も変わらない、むしろ様々な部分へどんどん症状が進行していくことが特徴です。鑑別が難しい疾患ですので、そのようなことに心当たりがある場合には整形外科を受診して経緯をきちんと伝えましょう。

まとめ

頚椎症についてご紹介しました。日々の積み重ねで頚椎が変形して発症することが多いので、放っておくと症状が進行していく場合も多くあります。そのうち治るかな・・と思わずにまずは自分で気をつけることができる範囲からで良いので気をつけて見ましょう。何から行えば良いか分からない、病院は怖いけど行った方がいいのか悩んでいるという方はお気軽に当院までご相談くださいね。