このように頚椎症性神経根症でお悩みではないでしょうか?この記事では症状から日常生活での注意点までをまとめています。症状に悩まれている方、この病気について知りたい方は参考にしてみてください。
頚椎症性神経根症とは?
漢字が多くてなんだか難しい名前ですよね。これは「けいついしょうせいしんけいこんしょう」と読みます。首の骨や椎間板の変形によって体に様々な影響を及ぼすものを頚椎症と呼びます。その中でも神経の圧迫を伴うものが頚椎症性神経根症となります。
頚椎症性神経根症の原因
主な原因は加齢によるものと言われており、実際の患者さんも中高年に多いものです。ですが、実際は加齢自体が原因なのではなく、それまでの姿勢や生活習慣が大きく影響しています。突然発症したと言うよりは、長年の蓄積によって発症すると言う特徴の症状です。
頚椎症性神経根症に見られる症状
主に見られる症状は首の痛みや腕から手のしびれですが、頚椎自体に変形があるので肩の痛みや肩甲骨周囲の痛みなどの併発も多く見られます。頚椎症性神経根症の場合はこれらの症状がどちらか片側に見られる場合が多いです。症状の強さは人によって様々で、違和感程度の人〜夜も眠れないほど痛みがあるという方もいらっしゃいます。神経の圧迫がありますので、手が動きにくい、握力の低下が見られる場合もあります。
頚椎症性神経根症の治療
・保存療法
まず病院では保存療法といって手術をせずに薬や物理療法・運動療法で様子を見るという方法が選ばれ、保存療法で大部分の方の症状は治まるとされています。ただし保存療法を続ける場合、正直、いつになれば症状が改善されるかということは正確には分からない場合が多いです。そして、保存療法によって症状が治まっても変形がなくなったわけではありません。痛みが出ないように日々の生活でケアをする、痛みが出た際の対処法を知っておくなどうまく付き合っていくことが頚椎症性神経根症には必要です。
・手術
頚椎症性神経根症の治療では、日常生活動作に多大な支障が生じている場合を除き、最初から手術が行われることはほとんどありません。そのほかの治療であまり効果が見られない場合には手術も検討されます。首には重要な神経や血管が多数存在しており、手術を行ってもしびれなどの症状が取れない、他の後遺症が出てくるリスクも伴います。また、手術を行なった場合でも根本的な長年の生活習慣が変わっていなければ再発のリスクもあります。100%成功する保証もないものなので、医師と相談の上、慎重に選択しましょう。
保存療法で気をつけるべきこと
大部分の方に効果のある保存療法ですが、注意すべき点もありますのでご紹介します。
・ストレッチ
骨が変形して椎間板が薄くなっているときに、首のストレッチをすると悪化する可能性がありますのでやらないようにしましょう。頚椎関節への圧力を高めて椎間板を押しつぶし、骨の変形を助長します。ストレッチをしても骨のすき間が広がることはありませんし、骨の歪みが戻るようなこともありません。ストレッチを行うのであれば、首ではなく肩を動かすなど直接首に負担がかからないものの方が良いでしょう。
・牽引療法
なんとなく、引っ張ったら少し骨の間隔が広がりそうな気もしますが、広がることはありません。根拠があれば行うことも良いですが、現状では効果よりも悪化のリスクの方が高いと言われることが多いです。
うまく付き合っていくために日常生活で気をつけること
・頭を正しい位置にすることを意識する。
普段通りに立っている状態で横から写真を撮ってもらってください。頭や顎が前に出ていませんか?頚椎症性神経根症を患っている方は頭が前に出てしまっているという特徴が頻繁にみられます。壁に踵・お尻。頭をつけて立った状態が正しい頭の位置です。もしついていない場合には普段気がついた際に顎を後ろへ引くことを意識してみてください。
・首を後ろに倒さない。
先述のように変形してしまった頚椎は元には戻りません。必要以上に首を後ろへ倒す動作や首に負担のかかることは避けましょう。痛みが強い場合に限って頚椎カラーを使用することも安静維持のためには効果的です。
・軽い体操を行う
体操を行うことで血流が良くなり、症状の緩和に役立ちます。また、身体能力が向上することで日常生活での活動量が増え、全身状態を良くすることも可能です。
まとめ
頚椎症性神経根症は症状が重症化すると仕事を続けられなくなるほど強い症状が出ます。症状が強く出ている場合には無理をしないようにしましょう。頚椎症性神経根症は症状が出ないようにうまく付き合うためには多少なりとも生活習慣を変えることも必要です。変えたいけど何から始めたら良いか分からないと言う場合にはお気軽に当院までご相談くださいね。