なぜ“首こり”が“頭痛”を引き起こすのか?医学的メカニズムを解説
頭痛の原因は首の筋肉と神経の圧迫にあり
「デスクワークをしていると、じわじわと後頭部が重たくなってくる」
「首の奥がこわばる感じと一緒に、目の奥までズーンと痛くなる」
そんな経験はありませんか?
実はこれ、首の筋肉が過緊張することで、頭に向かう神経や血流が圧迫されているサインかもしれません。
私たちの首には、「後頭下筋群」や「胸鎖乳突筋」といった頭を支える筋肉が集まっています。これらの筋肉が長時間こわばると、後頭神経や椎骨動脈といった重要な神経・血管が圧迫され、結果的に頭痛が起こるのです。
「緊張型頭痛」の90%以上が首こりと関連
一般的に「緊張型頭痛」と呼ばれるタイプは、日本人の頭痛の約70~80%を占めるとされ、原因の多くが首や肩の筋肉の緊張にあると言われています。
つまり、薬では根本的な解決にはならず、“首こりをどう改善するか”がカギなのです。
姿勢・血流・神経伝達の関係性
特に現代は、スマホやPC作業で「ストレートネック(首の湾曲がなくなる状態)」になりやすく、重たい頭を筋肉が無理に支えることで慢性の首こり・頭痛を招きます。
さらに、筋肉のこわばりは自律神経のバランスも崩し、頭痛を悪化させるケースもあります。
頭痛の種類と首こりとの関連性|あなたの症状はどれ?
緊張型頭痛と首のこりの関係
首こりが原因となる頭痛の代表格が「緊張型頭痛」です。
頭を締めつけられるような鈍い痛み、重だるさ、夕方になると悪化する傾向がある…これらは典型的な緊張型頭痛のサイン。
これは、長時間の同じ姿勢やストレスで、後頭部や首の筋肉が固くなり、神経や血流を圧迫することで起こります。
特に「肩こりと一緒に頭痛も感じる」という人は、ほぼこのタイプです。
片頭痛は首ではなく脳?見分けるチェックポイント
片頭痛は「ズキズキ」「拍動性(脈打つような)」「光や音に敏感になる」など、神経の過敏反応や脳の血管拡張が関与すると言われています。
しかし、近年の研究では「首の筋肉の過緊張や歪み」が片頭痛の発症頻度に影響を与える可能性も示唆されており、完全に無関係とは言い切れません。
整骨院では、片頭痛と緊張型頭痛を併発している方が多く、その判断と施術のバランスが重要です。
群発頭痛・自律神経型頭痛との関連性
群発頭痛は「決まった時間に強烈な痛み」「目の奥がえぐられるような痛み」が特徴で、整骨院で直接改善するものではありませんが、自律神経のバランス改善により発作頻度を軽減する可能性もあります。
また、自律神経型の頭痛(気圧・温度変化・ストレス由来など)も、FJA理論による神経反射へのアプローチで改善が見込めます。
FJA理論で解き明かす「首こり→頭痛」の構造的な原因とは?
ファシア(筋膜)の滑走不全による張力
みゅう整骨院では、ただ「硬くなった筋肉をほぐす」だけではなく、筋膜(ファシア)の“滑走性”に着目します。
首まわりの筋膜が滑らかに動かなくなると、周囲の組織との“摩擦”が増し、皮膚・筋肉・神経すべてに緊張が波及します。
その結果、首のこり→後頭部の圧迫→頭痛という流れが生まれるのです。
FJAでは、その滑走性の崩れたポイントを微細に触診し、「なぜそこが滑らないのか?」という原因を突き止めていきます。
関節包内のズレが神経反射に影響
首の関節、特に頚椎とその関節包には、姿勢制御やバランスを司る神経受容器(固有受容器)が多数存在しています。
これが姿勢不良や過緊張によりわずかにズレたり、テンションがかかったりすると、神経が誤作動を起こし、頭痛や吐き気、自律神経症状に繋がるケースもあるのです。
FJAでは、この関節包内運動の異常を「JIC(Joint Capsule Correction)」という手技で再統合し、神経系の“ノイズ”を整えます。
姿勢不良と自律神経への影響
ストレートネックや巻き肩などの不良姿勢は、単に筋肉を固めるだけでなく、自律神経の働きに深く関わります。
特に首の前側(胸鎖乳突筋~斜角筋)には、交感神経系の通り道があり、ここの緊張は交感神経を常に“興奮状態”に保ってしまいます。
その結果、寝ても疲れが取れない・イライラしやすい・朝から頭が重いなどの慢性頭痛につながるのです。
FJAでは、筋膜・関節・神経それぞれを層別に分析することで、構造的・機能的な根本原因を捉える施術を行います。
みゅう整骨院で行う「首こり頭痛」へのアプローチ
評価 → 判断 → 選択 → 介入 → 再評価の流れ
みゅう整骨院では、FJA理論に基づき「評価を中心とした施術」を行います。
ただ首を揉んだり矯正するのではなく、以下のプロセスを毎回丁寧に踏むことで、“変化を再現できる施術”を実現しています。
- 評価:首~肩~頭部の動き、筋緊張、関節の滑走性、神経反射などをチェック
- 判断:F(ファシア)・J(関節)・A(神経活動)のどこに異常があるかを見極め
- 選択:状態に応じて最適な手技を選ぶ(TFM・AFR・JIC)
- 介入:施術中も呼吸・表情・筋緊張などの反応を実況観察しながらアプローチ
- 再評価:施術前と比べて何がどう変化したかを再確認し、記録と説明を行う
この5ステップを1回の施術で繰り返すことで、“根拠ある変化”が起こり、患者さん自身も納得感を得られます。
TFM・AFR・JICそれぞれの活用方法
- TFM(Tissue Friction Massage):首の筋膜に微細な摩擦刺激を入れて滑走を改善
- AFR(Active Fascial Release):筋膜を自動運動と連動させて動的に緩める
- JIC(Joint Capsule Correction):関節包内のズレを調整し、神経の誤作動を抑える
どの手技も、“ただの技術”ではなく「身体の反応を観察しながら調整する対話型アプローチ」です。
なぜ“触る前に観る”ことが重要なのか?
FJA理論では「どう手を動かすか」よりも、「どう観察し、どう判断するか」が施術の本質と考えます。
そのため、みゅう整骨院では触れる前に動作評価を行い、「崩れている動きの背景」まで読み解きます。
これができるからこそ、その場しのぎではない「根本改善」が可能になるのです。
首こり頭痛を和らげるセルフケア&予防法
温める?冷やす?タイプ別ケアの選び方
頭痛が起きたとき、「温めるべきか?冷やすべきか?」と悩む方は多いはずです。
- 緊張型頭痛(首こり由来) → 温めて筋肉をゆるめる
- 片頭痛(ズキズキする) → 冷やして血管の拡張を抑える
つまり、首こりタイプの頭痛には“温める”のが有効です。
蒸しタオルを首の後ろに当てたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるだけでも、筋肉と神経がリラックスしやすくなります。
姿勢リセットストレッチ
デスクワーク中やスマホ操作で前傾姿勢が続くと、首・肩・背中の筋肉が常に緊張状態になります。
1時間に一度は、「両手を組んで上に伸ばす」「肩を後ろにぐるぐる回す」といったシンプルな動きでOKです。
姿勢の“リセット”が首の負担を大きく軽減します。
眼精疲労と首への負担を軽減する方法
目の疲れも首こり頭痛に直結します。
目の奥の筋肉と首の深層筋は神経的に連動しており、画面を凝視し続けると無意識に首がこわばるのです。
- ブルーライトカット眼鏡
- 1時間に5分、遠くをぼんやり見る
- ホットアイマスクで目を温める
こうした対策で、目と首の連動ストレスを解消しましょう。
スマホ首・デスク姿勢を改善するコツ
- スマホは目の高さで持つ
- 椅子は骨盤が立つよう浅く座りすぎない
- モニターは目線と水平に配置する
ちょっとした工夫で、「首の前傾姿勢」が解消され、頭痛の頻度がぐっと減ります。
頭痛に効く栄養と水分の取り方
脱水や低血糖も頭痛の大きな要因です。
以下の栄養素を意識して摂りましょう。
- マグネシウム(ナッツ・バナナ・海藻)
- ビタミンB2(レバー・乳製品)
- 鉄分(赤身肉・小松菜)
- 水分:コーヒーやお茶ではなく、常温の水や白湯を意識的に
症例紹介|首こり頭痛が改善した患者さんの声
30代女性「首こりからの頭痛が薬なしでも仕事できるように」
デスクワークによる慢性的な首こりと、それに伴う頭痛に悩んでいた30代の女性会社員。
週に2~3回は鎮痛薬を服用していたそうですが、FJAによる評価で頚椎の可動性と筋膜の滑走不全が原因と判明。
AFRとJICを数回行ううちに、頭痛の頻度が激減し、薬を使わず快適に仕事ができるようになりました。
40代男性「寝違えのような首の違和感が消えて頭痛もなくなった」
「寝違えかな?」と思うような首の引っかかりと頭の重だるさに悩まされていた男性。
実は頚椎下部の関節包の微細なズレが原因で、それが筋膜の緊張や神経反射にも波及していました。
JICによる調整で首の可動がスムーズになり、頭痛も自然と起きなくなりました。
50代主婦「片頭痛と思っていたら、首こりが原因でした」
天気が悪い日や生理前に起こる頭痛を「片頭痛」と思い込み、長年我慢していた女性。
評価をしてみると、上位頚椎の位置異常とファシアの滑走障害が根本にあり、首からの“張力”が頭に波及していました。
AFRと温熱療法、呼吸再教育を重ねることで、頭痛が出ない日が続くようになっています。
まとめ|「首こり頭痛」は整骨院で改善できます
自己判断せず、専門家による評価がカギ
「いつもの肩こりだから」「頭痛は薬で何とかなる」——
そう思って放っておくと、首の歪みや神経系の誤作動が慢性化し、症状が複雑化する恐れもあります。
整骨院では、医学的評価+手技による構造改善によって、薬では届かない“原因の層”へアプローチできます。
「どこが悪いか」ではなく「どこから崩れているのか」を見抜くことが大切です。
薬に頼らず根本から変えていく方法を知る
FJA理論では、「首こりを起こす筋膜」「その背景にある関節の動き」「神経系の働き」を層別に診ることで、
首こりと頭痛の本当の関係性を見抜き、改善までの道筋を立てることができます。
その結果、施術後すぐの実感だけでなく、“再発しない体づくり”も可能になるのです。
みゅう整骨院ではLINE相談・丁寧なカウンセリングを実施中
みゅう整骨院では、初回のカウンセリングに30分以上をかけ、丁寧にお話をうかがうことを大切にしています。
また、LINEでの事前相談・質問も受け付けていますので、少しでも不安がある方はお気軽にご連絡ください。
※ただし、自己判断は禁物です。痛みが強い場合や、症状が改善しない場合は、必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
※ 免責事項
- 本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。
- 個々の症状や状態に最適な治療法は、必ず医師の診断と指示に従ってください。
- 本記事の内容に基づいて行動し、万が一何らかの問題が発生した場合でも、当方では一切の責任を負いかねますのでご了承ください。