妊娠初期に食べるといいもの・ダメなもの

「妊娠初期でつわりが辛い。何を食べればいいのか分からない。」
「妊娠糖尿病が怖い。」
「生ものやカフェインがダメと言われるけど、どこまで気を付けたらいいの?」 

妊娠初期は食べ物による胎児への影響が大きい時期であると言われています。
食べ物に関して正しい知識をつけておきましょう。 

妊娠初期に摂りたい食べ物

・緑黄色野菜

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緑黄色野菜には妊娠中に必要な葉酸・ビタミン・カルシウム・鉄分・食物繊維などが豊富に含まれています。
緑黄色野菜をたっぷり食べるためには、蒸したり、煮たりして量を小さくするとたくさん食べられます。
また、最近ベジタブルファーストということが言われるように、野菜は食事の初めの方に食べた方が消化吸収が良くなりますので初めに野菜を食べるようにしてみてください。

・葉酸を含む食べ物

 

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葉酸を含む食べ物にはモロヘイヤ・ほうれん草・枝豆・海苔・納豆・いちごやみかんなど様々なものがあります。
葉酸は、胎盤の細胞増殖に必要なDNAの合成を促してくれるので、胎児の脳や神経、心臓などの様々な器官が作られる妊娠初期から摂りたい栄養素です。
ただし、上記のように食べ物に含まれる天然の葉酸は水に溶けやすく、加熱に弱いため、調理によって成分が失われてしまうことがあります。
出来るだけ多く摂取できるよう調理法を工夫して見ましょう。

・雑穀

玄米や胚芽米といった、未精製の雑穀にはミネラルやビタミン・カルシウムが豊富に含まれています。
また食物繊維も豊富なので、便秘がちな妊婦さんや妊娠糖尿病の予防にもおすすめです。
玄米は消化不良を起こす場合もあるため、気になる場合は4〜6時間、吸水をさせて発芽させる方がお勧めです。
胃腸の負担を考えると毎日食べるというよりは1週間に数日食べるようにすると良いでしょう。

・海藻類

海藻類は妊娠中に必要なビタミン、ミネラル、食物繊維、鉄分、マグネシウムが豊富に含まれています。
おすすめの食べ方は青魚と組み合わせて食べることです。
マグネシウムが豊富な海藻類とカルシウムが豊富な青魚を組み合わせることで、カルシウムの吸収を高めることができます。
また、青魚には赤ちゃんの脳の発達に必要なDHAも豊富に含まれていて優秀な食材ですので初期には特におすすめです。

妊娠初期に気をつけた方が良い食べ物

・アルコール・カフェイン

 

この2つは有名ですよね。
妊娠中のアルコール摂取は胎児アルコール中毒を発症することがあり、危険であるとされています。
また、カフェインには胎児の発育を阻害し、流産や死産のリスクもあるとされていますが、1日1杯のコーヒー程度であれば問題はないとも言われています。
飲みたい気持ちを抑えすぎることもストレスとなり、妊娠中の体には悪影響ですので、飲む量や時間を決めておいたりノンカフェインのものを選ぶと良いでしょう。

・生もの

お刺身や生肉・生卵などの生ものは食中毒の危険性からあまり食べない方が良いとされています。
また、マグロや金目鯛といった魚には、自然界に存在する「メチル水銀」という有害物質が多く含まれています。
大人であれば、水銀が体に取り込まれても、徐々に体外に排出していくので問題ありませんが、妊娠中は胎盤を通じて胎児に水銀が運ばれてしまい、発育に悪い影響を及ぼす危険性があるとされていますので注意が必要です。
大量摂取をしなければ問題はありませんので、食べる場合には食中毒に注意して新鮮なものを選ぶようにしましょう。

・うなぎやレバー

うなぎやレバーが含んでいるビタミンAの仲間のレチノールというものがあります。
妊娠中にレチノールを過剰摂取すると、胎児が奇形・先天異常などの障害を持った状態で生まれてくる可能性が高まるといわれています。
毎日食べ続けなければ問題はありませんが、妊娠初期は特に食べ物からの影響が大きいので注意してください。
ビタミンA自体は妊娠中も積極的に摂取した方が良いので、レチノールを含まない植物由来のもの(葉物野菜や緑黄色野菜)をとるようにしましょう。

つわりの時の食べ物

日本産婦人科学会の研究によるとビタミンB6を5~60mg摂取することがつわりによる嘔吐の軽減に役立つとされています。
吐き気や嘔吐がつらいつわりの場合にはビタミンB6を多く含むバナナをジュースにするととりやすいようです。
もちろん個人差はありますが、試して見てくださいね。
また、喉ごしの良い豆腐や口の中がさっぱりとするトマトや酸っぱいものも人気のようです。
初期は胎児もまだ大きくはないため、お母さんがあまり食べられなくても胎児の成長には問題はないことがほとんどです。
水分だけは必ずとるようにして、食べられる時に食べられるものをとるように心がけましょう。

まとめ

妊娠初期の食べ物についてご紹介しましたが、アルコールのような明らかに良くないもの以外は適正量であれば食べられるものがほとんどです。
1番重要なのはいろいろなものをバランスよく食べることです。
気にしすぎるよりも楽しく食事をとってマタニティライフを楽しめるようにしましょう。
妊娠中の体調のことでご相談があれば当院までご連絡くださいね。