「胃潰瘍の原因が知りたい。」
「胃潰瘍は胃がんの原因にもなる？」
「ストレスが原因で胃潰瘍になったと言われたが、そんなにストレスは感じていない。」
このように胃潰瘍の原因に対して疑問をお持ちではないでしょうか？
この記事では一般的によく言われる胃潰瘍の原因からその他に考えられる胃潰瘍の原因をご紹介します。
お悩みの方の参考となれば幸いです。
胃潰瘍とは・・
胃潰瘍は一言で説明すると、胃の壁が傷ついている状態を指します。
症状としては腹痛や胃からの出血による貧血、下血などが挙げられます。
ただし、初期には心窩部痛といってみぞおちあたりの鈍痛のみであることも少なくありません。
治療法は原因によって異なりますので、以下に胃潰瘍の原因のお話をしていきます。
むやみに痛み止めを服用する前にきちんと原因を知っておきましょう。
胃潰瘍の原因はストレスではない！？
一般的に胃潰瘍と言えばストレスや暴飲暴食をイメージする方も多いのではないでしょうか？
もちろんそれも胃潰瘍の原因にはなるのですが、近年の研究によるとそれ以外にも胃潰瘍の原因はあるということが分かってきました。
以下に考えられる原因をご紹介していきます。
ヘリコバクター・ピロリ菌
先に名前をご紹介しましたが、この「ヘリコバクター・ピロリ菌」（以下、ピロリ菌）という細菌が胃潰瘍と関係しているということが分かってきています。
ピロリ菌は胃の粘膜に生息している細菌です。
通常は細菌が生息出来ない強酸がある胃の中に細菌？と思う方もいらっしゃるか思いますが、ピロリ菌は強酸の中でも平気で居続ける事が出来るのです。
多くの人はピロリ菌を持っていても自覚症状は無く日常生活を送っていますが、この細菌に感染すると胃の粘膜が弱って胃壁が自分の胃酸によって傷つけられてしまいます。
それによってそこから胃潰瘍になってしまうのです。
解熱鎮痛薬が原因となることも？
ここ数年で問題となってきているのが解熱鎮痛薬の一種である非ステロイド性抗炎症薬「NSAIDs」です。
薬局などでも購入できるので、頭痛や発熱の際に気軽に飲んでしまいがちですが、それにもNSAIDsは配合されています。
薬の副作用によって胃粘膜に異常が起こり、ピロリ菌の感染と同じように胃の壁を荒らしてしまうことによって胃潰瘍を発症してしまいます。
痛み止めの作用によって痛みが抑えられていることが多いので、発見が遅れることが多いのもNSAIDsが原因の胃潰瘍の場合が多いとされています。
血管閉塞などの既往歴がある方も要注意！
脳梗塞や心筋梗塞をはじめとするような血管の病気をした事があるという方も注意が必要です。
このような病気の既往を持っており、血液をさらさらにするための「抗凝固剤」を服用している方は胃潰瘍の発症リスクがあるとされているのです。
このような薬を服用されている場合には定期的な胃の内視鏡での検査を受けることが推奨されています。
治療法は？
ピロリ菌が原因の胃潰瘍の場合には除菌療法が行われます。
除菌療法ではプロトンポンプ阻害薬という薬とともに2種類の抗生物質を服用します。
この方法でほとんどのピロリ菌が除菌出来ると報告されています。
NSAIDsによる胃潰瘍の場合にはプロスタグランジン製剤という薬が用いられます。
その他、胃の粘膜を増加させる薬や血行を改善させる薬など症状を悪化させる原因となっている部分を改善させる薬が治療に用いられます。
まとめ
いかがでしょうか？
胃潰瘍はストレスや暴飲暴食だけが原因ではないということがお分かり頂けましたでしょうか？
胃に痛みがあるからと言って自己判断で鎮痛薬を飲み続けるという事も胃潰瘍の症状を誘発したり、悪化させる原因となり兼ねません。
症状が辛い場合や、なかなか改善しないという場合には早めに医療機関を受診するようにしましょう。
