後頭神経痛とは・・?

「頭を触るとピリピリする感覚がある。」
「耳の上辺りが痛く、普段の頭痛とは何となく違う・・」
「一瞬、頭の血管が切れたかと思うような痛みに襲われることがある。」

このような症状があれば、それは「後頭神経痛」かも知れません。
神経痛と聞くと腰などをイメージする方が多いと思いますが、実は頭にも存在するのです。
しかも、この「後頭神経痛」意外と悩んでいる方が多いのです。
この記事ではあまり知られていない後頭神経痛についてどのような症状のものかというところから原因や治療について詳しくご紹介していきます。

後頭神経痛ってどのような頭痛?

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後頭神経痛は後頭部の周辺から頭頂部にかけて数秒間出現する頭痛です。
強い痛みのため、脳の病気ではないかと不安になる方もいらっしゃいます。
痛みは
「ズキッ」「ザクッ」
というような感覚です。
人によっては目の奥まで痛む方や肩から首の緊張を伴います。
また、痛みが出ている周辺を指で押すと一点だけ明らかに痛い部分があることがあります。
これは「圧痛点」と言って、炎症を起こしている後頭神経に触れることで出現する痛みです。
基本的に痛みが出るのは片側であることが多いことも後頭神経痛の特徴のひとつです。

後頭神経痛の原因は?

後頭神経痛は主に頭皮に分布する「大後頭神経」と「小後頭神経」という神経が過剰に興奮することで起こると考えられています。
神経を興奮させる原因となるストレス低気圧、神経が出ている筋肉の圧迫頚椎の変形による神経の圧迫が原因で後頭神経痛の症状が出ている場合もあります。
緊張型頭痛に悩んでいる方や1日中パソコンと向き合っている方など下を向くことが多いという方も注意が必要です。

後頭神経痛の治療法

基本的には薬を使った治療が行われます。
ただし、通常の消炎鎮痛剤では効果が得られないため、三叉神経痛の特効薬であるカルバマゼピン(テグレトール)が有効です。
それでも症状が改善しない難治性の場合には後頭神経ブロックを行います。
後頭神経ブロックは圧痛点に少量の局所麻酔剤や少量のステロイド剤を注射します。
週に1度のペースで数回行えば症状が緩和されることがほとんどですが、また再発する可能性もゼロではありません。
先ほどご紹介したような後頭神経痛を引き起こす原因に心当たりがあるという場合にはそちらも注意して日常生活を送るように心がけてみてください。

スマートフォンも後頭神経痛の原因に・・!

スマートフォンのない生活なんてもう考えられない!という方も多いかと思います。
しかし、スマートフォンを使用している姿勢にも後頭神経痛を引き起こす原因があるということはぜひ知っておいてください。
スマートフォンを見るときに顔を下に向けますよね。
実は頭を前に60度傾けると脊柱の最上部とその周囲の筋肉にかかる負担はなんと27倍
この姿勢が首の筋肉に大きな負担をかける原因となるのです。
そして周りの筋肉が緊張することで後頭神経に刺激を与え、後頭神経痛の症状が出てしまうのです。
後頭神経痛はひと昔前まではそこまで多い疾患ではなかったのですが、ここ最近で急増していると言われています。
これにはスマートフォンやPCを長時間使用することが大きく関係しているということを知っておいてください。

後頭神経痛の対処法や予防法は?

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後頭神経痛が起きてしまったら、首の後ろを温めて神経の興奮を抑えてあげるようにしてみましょう。
軽く首のマッサージを行なうことも有効です。
刺激が強いマッサージは逆効果となりますので注意が必要です。
そして、予防の基本は日常生活での注意が1番必要です。
ストレスを溜めない、疲労を感じた際には無理をせずに首周辺を温めたりゆっくりと肩や首のマッサージを行うことが効果的とされています。
また、起きた時すでに後頭神経痛の症状が出ているという場合には枕の高さを変えることが有効な場合もあります。

まとめ

いかがでしょうか?
後頭神経痛という名前はあまり聞き慣れないかも知れませんが、気付いていないだけで症状が出ているという方は意外と多いのです。
症状が出ているという方は日常生活に注意し、特に首や肩に負担をかけないようにしましょう。
あまりにも症状がひどい場合や、悪化しているという場合には医療機関できちんと検査を受けましょう。
もちろん、スマートフォンの使用も極力控えるように注意してみてくださいね!
当院には後頭神経痛も含め、頭痛でお悩みの方も多く来院されています。
後頭神経痛か分からないけど、頭痛の症状で悩んでいる。
痛み止めは出来るだけ使いたくない。
という方はお気軽に当院へお問い合わせくださいね。