ドケルバン病の手術、本当に必要?


「ドケルバン病の痛みが注射では限界が来て、手術を考えている。」「ドケルバン病の手術は難しいものなの?」「ドケルバン病の術後の経過が知りたい。」
このようにドケルバン病の手術のことでお悩みではないでしょうか?実際に自分の身になって見ると分からないことや不安なことがたくさんあるかと思います。この記事ではそんなドケルバン病に対する手術に関してのお悩みを解決していきます。ドケルバン病の手術にお悩みの方は参考にしてみてください。
 

ドケルバン病はどのような場合に手術になる?

ドケルバン病にはまずは保存療法が行われます。この間は痛み止めの服用や湿布、固定具を使用して安静にします。それでも改善が見られない場合にはステロイド注射を行います。このステロイド注射には副作用として腱が弱くなるというものがありますので、頻回の注射は推奨されていません。ですので、ステロイド注射を数回行なっても痛みが引かない場合に手術が検討されます。手術が嫌だからと言って注射を繰り返すことは極力避けましょう。

手術の方法

・皮下腱鞘切開術

基本的には局所麻酔で皮膚を切開して腱鞘を切開、肥厚した腱を解放させるという方法です。傷は小さく、感染のリスクも少ないため、安全な手術です。入院の必要もありませんので早期に日常生活に復帰できますが、術後のリハビリは必要です。

・内視鏡手術

内視鏡で行う際は切開したところから内視鏡の管を挿入し、管から通したメスで腱鞘を切開します。こちらも傷口は小さいので、手術当日に帰宅できますが、リハビリは必須です。
どちらも手術時間は15〜30分、手術費用は3割負担で8000円程度です。

ドケルバン病に対する手術のリスク

日帰りで出来る手術ですが、やはり体にメスを入れるということはリスクが100%ないというわけではありません。考えられる代表的な後遺症としては「反射性交感神経性萎縮症」という感覚神経の障害があります。手術の際に神経を傷つけてしまうことによって起こるもので、これが起こると手のしびれが残ります

術後の回復

まずは軽くその部位を動かしたり、ストレッチやマッサージを行います。もちろん安静は大事ですが、ずっと動かさずにいるとそのまま固まってしまいます。動かしすぎには注意し、リハビリ時以外は安静にするように心がけましょう。軽い事務仕事などであれば翌日からOKということもあるようですが、基本的には1週間くらいで復帰できることが多いようです。抜糸は術後約3週間ほどで行われます。抜糸を行うまでは水で濡らさないように気をつけるなどの留意が必要となります。

ドケルバン病は手術で完治する?

残念ながら痛みが取れても、手術をした腱や腱鞘が再度元通りに戻るということはありませんので完治とは呼べません。また、ドケルバン病は再発する可能性がある病気です。これはそもそもの原因がドケルバン病になりやすい生活習慣をしていることも多くあります。再度ドケルバン病にならないためには手術で痛みがとれても油断せずに予防を心掛け、生活習慣に気を付けることが大事です。

術後の再発を防ぐためには・・

ドケルバン病の元々の要因は、手首・肘・肩など複数の筋肉・腱の緊張や疲労が蓄積されたことで発症しています。そして人間の身体は、一部分をかばってしまうと全身のバランスを崩してしまいます。痛いところがあるとそこばかりが気になり、痛みが取れると治った気がしますがそこに再発の落とし穴があります。痛みがないとなかなか自分の体のことは気にする機会が少ないですが、ドケルバン病は手だけが原因で起こったものではない、全身の状態も関係しているんだ、ということを知っておいてください。

まとめ

インターネットで手術のことを調べると怖い話ばかり出てきますが、どうしても痛みに耐えられないという場合にはやはり手術は有効です。ただし、手術が完治ではない、ドケルバン病になったことにはきちんと原因があるんだということも知って欲しいことです。もし手術の前に自分の体を整えてみたい、何が原因なのかを知りたいという場合には当院までご相談くださいね。