腰椎椎間板ヘルニアの手術・・気になるその後や費用について

「腰椎椎間板ヘルニアの手術を行う際の費用や入院期間はどのくらい?」「腰椎椎間板ヘルニアの手術を勧められていて迷っている。」「腰椎椎間板ヘルニアの術後の話が知りたい。」
腰椎椎間板ヘルニアは重度になると手術が必要なほどに日常生活に支障を来たす辛い症状ですよね。でも手術ってわからないことも多いし、怖い。やって本当に治るのか不安がある方も多くいらっしゃるかと思います。この記事ではそんな腰椎椎間板ヘルニアの手術に関しての情報をご紹介します。手術を行うか迷っているという方は参考にしてみてください。
 

腰椎椎間板ヘルニアに対して手術が行われる場合

通常、発見後すぐに手術とはなりません。まずは保存療法といって痛み止めやコルセットの使用やリハビリで経過観察を行います。それでも痛みが引かず、日常生活にも著しい支障をきたしている場合や神経圧迫がひどく排尿障害などの症状が出ている場合には早めに手術が行われます。
 

手術方法

現在、よく行われている方法は内視鏡によって突出したヘルニアを除去する手術です。手術時間は約1時間、傷口は6mmほどで、手術当日に歩行が可能となる方法です。骨棘がない場合など軽症から中程度の腰椎椎間板ヘルニアに適応することができます。重症の場合には大きく切開を行い、器具で固定しなければいけない場合もあります。手術の方法に関しては医師もなるべく安全ではやく退院できる方法を選択してくれますが、症状によっては切開が必要な場合もあります。手術方法に関しては医師と相談の上、決めるようにしましょう。
 

手術にかかる入院期間や費用

大きな手術ではない場合、翌日には退院できる病院もありますが、入院期間は通常5〜7日間程度のことが多いようです。金属による固定術を行う場合には入院は2〜3週間に及ぶ場合があります。費用に関しては病院や部屋によって差はありますが、高額医療の申請を行えば7日間で10万円程度であることが多いようです。
 

術後の日常生活への復帰

大体の術後の日常生活への復帰の目安をご紹介します。
翌日:起き上がりや歩行
1週間後:軽い作業が可能です。デスクワークも無理のない程度で可能となります。
2週間後:車の運転が可能となります。
3〜4週間後:重たい荷物を持つ、スポーツへの復帰(軽いものから)
6〜8週間後:完全復帰
もちろん手術の様式や体力・回復程度に左右されますので、担当医と相談の上で進めるようにしましょう。
 

腰椎椎間板ヘルニア手術のリスク

何事にもリスクは伴うもので、残念ながら100%ないとは言い切れません。腰椎椎間板ヘルニアの手術を行う際の1番のリスクは、手術の際に神経が傷つき、後遺症が残ること。これはヘルニアを起こしている部位によってリスクの度合いが変わってきます。確かに手術をして短期的に腰痛が改善されるケースもあることは事実ですし、早急に必要な場合もあります。その反面、手術をしても全く変わらないケース、手術後さらに悪化するケースも多くはありませんがあることも事実です。手術は最後の手段であるということは覚えておいてください。
 

手術で腰椎椎間板ヘルニアは完治する?

残念ながら、腰椎椎間板ヘルニアの手術をしても100%完治するというものではありません。もちろん術後、痛みは軽減されますが、ヘルニアを起こした椎間板は、変性した椎間板です。手術によってヘルニアは摘出できても、変性した椎間板を元に戻すことはできないのです。2~3%の割合で再発することもありますし、椎間板 が傷んでクッションの役割がなくなっているので、腰痛も残ります。

再発を予防するために術後にできること

上記のように腰椎椎間板ヘルニアの手術ではヘルニアを摘出できても変性が残っており、そもそも腰椎椎間板ヘルニアを引き起こした原因に関しては何の対処もされていません。ですので、再発予防にはご自身の生活も重要となってきます。
・姿勢
長時間同じ姿勢でい続けることも腰によくありません。適度に休憩をとって、体の緊張を解きほぐしましょう。
・中腰を少なくする
中腰の姿勢は腰椎の椎間板に体重の数倍の負担をかけると言われています。掃除を行う際、下のものを取る際にはきちんと膝を曲げる、膝をついて作業を行うことを心がけてください。
・運動
負荷の高い運動を急に行う必要はありません。運動習慣のない方は散歩からでもいいので、体を動かすようにしましょう。そうする事で腰を支える筋力の低下を防ぎ、正しい姿勢に導いてくれる手助けとなるでしょう。
・体重管理
体重が重たくなるとそれを支える腰部の負担が増えることは想像がつくかと思います。腰部の負担をできる限り軽減させるためにも体重管理はきちんと行いましょう。

 

まとめ

腰椎椎間板ヘルニアの手術に関する情報をご紹介しましたが、手術を行えば全てが良くなる、100%成功するということはありません。現状の生活レベルと今後のことを医師としっかり相談した上で治療を進めていくようにしましょう。手術を行うとなった際には出来るだけ安全な方法で行なってもらえるよう分からないことは担当医にきちんと説明をしてもらっておきましょう。やっぱり保存療法で様子をみたい・・という場合には1度当院までご相談くださいね。