気分障害の時に服用する薬について

「気分障害の薬を服用しているが、いつまで飲み続ければよいのか分からない。」
「気分障害の薬の副作用って強いの?」
「薬を飲んでいても症状があまり良くなって来ない・・。」

このように気分障害で悩んでおり、薬をもらっているがきちんと治るのか不安、これから病院に行こうと思っているが、薬に関して分からないことがあって何となく怖い。という方も多いのではないでしょうか?
この記事では気分障害と薬に関しての情報をご紹介します。
実際に気分障害でお悩みの方から頂いたご質問も踏まえてご紹介しますので、お悩みの方は参考にしてみてくださいね。

気分障害とは何か

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気分障害とは大きく分けて
・うつ病
・双極性障害(躁うつ病)
この2つに分類されます。
名前だけを聞くと気持ちのみが落ち込む病気のように感じるかも知れませんが、実際は他にも様々な全身の体の不調が出る病気です。
気分障害は調子が悪い時には一時的に妄想や幻聴などの精神病症状が出たり、気分の浮き沈みがありますが、精神病には含まれません。

・うつ病

うつ病になると起床時に1番辛く、どんなに好きな事をしていても気持ちが晴れないという症状が出ます。
いつもならなんともなく自然に出来ることが出来なくなったり、何をしても悪い方向にしか考えられず自分は生きる価値のない人間だと感じて死にたくなってしまう場合があります。

・双極性障害(躁うつ病)

躁状態となると、うつ病とは反対に何をしていても気分は爽快で楽しく、夜寝なくても活発に活動します。
自分は人よりも素晴らしいと思い込むことで「自分には超能力がある」と思い込んでしまう場合もあります。
しかし、一晩のうちに躁状態からうつ状態になってしまうという事も珍しくありません。

このような状態になってしまう病気を総称して気分障害と呼んでいます。

気分障害の治療に使用される薬

・抗不安薬

抗不安薬は気分障害による不安や不快症状を和らげるための効果を発揮する薬です。
即効性があり、よく効く薬ですが、この薬には依存性があります。
使用する際には頓服としてか、効果が出た後にすぐに服用を辞めるのではなく段階的に薬の量を減らすようにしましょう。
抗不安薬の代表的な薬には
デパス、ソラナックス、ワイパックス、レキソタンなどがあります。

・SSRI(抗うつ薬)

「SSRI」とは選択的セロトニンの再取り込み阻害薬という薬のことです。
気分障害では脳内のセロトニンの量が少なくなります。
SSRIを服用することで、セロトニンの取り込みを阻害して脳内のセロトニン量を増やし、神経伝達を改善させることによって抗うつ作用が働くという効果が期待出来る薬です。
代表的な薬には
ジェイゾロフト、デプロメール、ルボックス、パキシル、レクサプロなどがあります。

・その他の抗うつ薬

先ほどご紹介しましたSSRI以外に「SNRI」というセロトニン・アドレナリン再取り込み阻害薬という抗うつ薬があります。
こちらはセロトニンのみではなく、やる気を出させる効果があるとされている脳内物質のノルアドレナリンの作用も活発にするとされています。
代表的な薬には
トレドミン、サインバルタなどがあります。
抗うつ薬として他にも三環系抗うつ薬(アナフラニール、トリプタノール)や四環系抗うつ薬(テトラミド、ルジオミール、テシプール)などもありますが、これらはSSRIやSNRIを服用しても十分な効果が得られなかった際に追加する、という形で用いる事が多い薬となっています。

・気分調整薬

気分調整薬はうつ状態と躁状態のどちらの場合でも有効とされています。
また、これらの薬は予防にも効果的であるとされています。
代表的な薬には
炭酸リチウム(リーマス)、カノレパマゼピン(テグレトール)、バルプロ酸ナトリウム(デパケン・バレリン)、ラモトリギン(ラミクターノレ)などがあります。

・非定型抗精神病薬

この薬は主に統合失調症などに用いられる薬ですが、上記のような抗うつ薬で十分な効果が得られないという場合に抗うつ薬の効果を高める増強剤の役割で使用されます。
代表的な薬にはアリピプラゾールがあります。
アリピプラゾールには状況に応じて感情や意欲などに関わるドーパミンを抑制したり活性化させたりする作用があります。
非定型抗精神病薬は抗うつ薬の増強剤の役割で使用されるため、先ほどご紹介したSSRIやSNRIのようなセロトニンやノルアドレナリンに作用する抗うつ薬と一緒に使用します。

いつまで飲むの?

気分障害は風邪などのように薬を飲んで治療を行ったからといってすぐに完治するというものではありません。
基本的には回復に月〜年単位でかかるとされています。
日常生活の中できっかけがあれば再発も考えられますので、症状が治った後にも減薬をしながら服用を続けることが必要であるとされています。
早期に自己判断で薬を減らしたり、飲む事をやめてしまうと症状が改善せず、慢性化してしまう危険性があります。
薬を飲んでいてもなかなか効果を実感できずにいつまで続ければ効果が出るのだろうと不安になっている方もいらっしゃるかと思います。
決してご自身の気分障害が“治らない”と悲観的にならずに医師と相談の上、他の薬を試して合うものを探してみましょう。
どちらにしても、気分障害の薬は長期に渡って服用する必要があるということは覚えておいてください。

気分障害の薬の副作用にはどのようなものがある?

・吐き気・むかつき

SSRIやSNRIに見られる副作用です。
大抵は2〜3日でなくなる副作用であるとされていますが、長引くようであれば胃腸薬を併用したり、医師と相談しましょう。

・頭痛

頭痛はSSRIによって引き起こされることが多いようです。
こちらも辛ければ医師に相談しましょう。
薬を変えることで症状は治まります。

・口渇感

口渇感は気分障害の薬によく見られる副作用です。
この症状は薬を飲み始めた初期に起こることが多く、喉の渇きから水をたくさん飲むという行動に出ることがあります。
適量であれば問題はないのですが、過度に水分を摂ると血中ナトリウム濃度が下がり、疲労感や頭痛・吐き気などの症状が出る可能性があります。
一度にたくさん摂取すると上記のような症状が出るため、こまめに水分補給を行うように心がけて口の中が乾かないように工夫してみましょう。

他にもめまいや便秘といった副作用が出ることがあります。
先ほどもご紹介しましたように、気分障害の薬は飲み続けることが大切です。
副作用が辛い時には医師に相談して薬を変えてもらったり、量を調節してもらうなどしてもらいましょう。

まとめ

いかがでしょうか?
気分障害に対する薬はたくさん開発されており、きちんと病気と向き合って治療を行なうことで治せる病気です。
ただし、気分障害の症状の出方は人によって様々で効く薬の種類や服用する期間も大きく異なります。
「あの人はこうだったのに私は治らない・・」「インターネットではこう書いていたのにどうして効果が出ない?」と自分を責めたり、情報に惑わされないようにしましょう。
どうしても今行なっている治療法に納得がいかなかったり、違う薬を試してみたいという場合には遠慮せずに医師に申告して、ご自身にあった薬を見つけられるように相談して上手く病気と付き合いながらゆっくりと治療していきましょう。