低気圧による頭痛の原因~対処法!

「前の日など気圧の変化で頭痛がひどくて困っている。」
「気圧が低いと頭痛になるのは本当?」
「気圧が低い時に起こる頭痛の対処方法が知りたい。」  

このように気圧の変化による頭痛でお困りではないでしょうか? 
実際に日本人の6割が気圧の低下によって何らかの不調を感じており、中でも女性の3人に1人は頭痛に悩まされているとされています。 
この記事ではそんな気圧の変化による頭痛の原因〜対処法までをお伝えしていきますので、お悩みの方は参考にしてみてください。 

どうして低気圧は頭痛の原因になるの?

これは実は、低気圧が原因というよりは気圧の変化が原因と言われることが多いです。 
標高の高い山の上や飛行機で高度の高い場所へ行くとに乗るとスナック菓子の袋がパンパンに膨らみますよね? 
実はあれと同じ原理で気圧の変化による頭痛も発生していると言われています。 
高いところ=気圧の低い場所。 
袋の中の気圧は一定なのですが、高い場所へ行くと、外の気圧のほうが低くなるので袋の中の気圧のほうが高くなり、結果として袋が膨らみます。 
簡単に言うと、それと同じ現象が人間の血管にも起きて、脳の血管が拡張した状態となり頭痛の症状を引き起こすとされています。 
もともと頭痛持ちの方の脳や血管・神経は敏感なので、気圧の変化による血管の拡張で頭痛の症状が起こりやすいと考えられています。 

また、気圧の低下によって体の内側から外側へ向かう力が働くことで血液中の水分や痛みを感じやすくする物質が滲み出てしまうことも痛みが起こる原因ではないかと考えられています。 

自律神経も影響している!

頭痛以外にも低気圧になると、だるくなったり、眠けや意欲がでなかったりすることはありませんか?
これは耳の奥にある内耳という器官が気圧の低下をキャッチして「副交感神経」という休息モードの自律神経を優位にするためです。
自律神経のバランスが崩れて、副交感神経が過剰に優位になると、その働きによって血管が拡張して偏頭痛が起こることがあります。
普段、ストレス過多で交感神経を過剰に働かせている人が、休日にリラックスしたことで強く副交感神経が働いて偏頭痛が起きるのも同じ理由と考えられます。  

自律神経を整えるために行うべきこと

・正しい姿勢を意識する 

自律神経の司令塔は脳幹の視床下部と言う部分にあります。 
脳幹の下端は、頸椎の上部にはまりこんだ構造になっています。 
そのため、悪い姿勢によって頸椎がゆがむと自律神経、さらには脳幹も圧迫されます。 
すると、司令塔である視床下部からの情報伝達がうまくいかなくなり、自律神経の働きが乱れてしまうと考えられるのです。 
雨の日や気圧が低い日に起こる頭痛を防ぐためには首の神経や血管の圧迫を取り除くことが重要なのです。 

・適度な運動と睡眠

ストレスや不規則な生活が続くと体はいつリラックスすれば良いのか分からなくなって自律神経が乱れてしまいます。 
そこを修正するためにも軽い運動と睡眠は非常に重要です。 
普段よりも少し早歩きのウォーキングを10分程度行うなどでも十分です。 
そして夜は日付が変わる前に就寝する。 
このような生活を送ることで生活にメリハリが生まれて自律神経が整い、気圧によって頭痛が起こるといった体調不良も防げるでしょう。 

思い込みによって起こっている場合もある

「自分は天気が悪かったり低気圧だと頭痛になる、つらい」という意識そのものが頭痛を呼んでいる可能性があります。 
例えば、なにか楽しいことをしている間は痛みを感じにくいという経験はありませんか? 
これと反対の天気が悪いから頭痛になりそうだな・・と落ち込むことが、頭痛を感じやすくなることにつながることがあるのです。 
雨の日=頭痛というネガティヴイメージを変えるために、お気に入りの傘を見つける、女性であれば雨の日に映えるメイクをしてみるなど雨の日だからこそ楽しめることを探してみるのも良いかもしれませんね。 

本当に頭痛は気圧のせい?

雨の日など気圧の変化がある日にだけ頭痛が起こっているのか、痛みがあった日やその前後の様子を記録して確認してみましょう。 
雨が降っていない日には頭痛はでませんか? 
頭痛の改善やうまく付き合って行くためにはご自身の症状を正確に把握することが必要です。 
雨の日以外にも頭痛があるとすれば、気圧以外の原因も考えられます。 
日常的に頭痛に悩んでいる方にも有効な方法ですので、気になる方は一度チェックをしてみてはいかがでしょうか。 
簡単なチェック方法としてはご自身で頭痛日記をつけるというものがあります。 
頭痛が起こったタイミングや天気、体調などを記載しておくことであとから見たときにご自身の頭痛の特徴を客観的に見られるというものです。 

また、最近ではそのような頭痛や頭痛が起こる前後の様子を記録出来るようなスマートフォンのアプリも開発されています。 
例えば、頭痛―るというアプリがあります。
このアプリでは気圧や主要都市の気圧情報や天気予報・痛みの発生や薬を服用したタイミングなどを管理することが出来ます。
このようなアプリや頭痛日記を使用することでご自身の頭痛を客観的に見てみると意外と気圧以外の要因で頭痛が起こっているという場合もあるかも知れません。  

気圧による頭痛・・放置しているのは危険!

人間にとって痛みは不快なものであり、その痛みの体験は脳に記憶として蓄積されていきます。 
気圧の変化で度々起こる頭痛も放置していると脳の興奮状態が蓄積されていきます。
そのような状態になると少しの痛み刺激にも敏感に反応するようになってしまい、頭痛を起こしやすくなる他、めまいや耳鳴りなどの他の症状にまで悩まされると言う方もいらっしゃいます。
このような症状を「脳過敏症候群」と呼びます。
長年頭痛を放置して脳過敏症候群に陥り、他の症状にまで悩まされないようにしっかりと対処や対策をするようにしましょう。
以下に気圧による頭痛の対処法をご紹介しますので、参考にしてみてください。  

気圧の変化による頭痛の対処法

気圧の変化による頭痛は偏頭痛という種類の頭痛と痛み方が似ている場合が多いです。
偏頭痛の際に行う対処法が有効ですので、その方法をいくつかご紹介します。 

1・冷やす 

血管が拡張しているので、痛い部分を冷やして血管を収縮させてあげましょう。 
お風呂やシャワーなどは逆効果ですので、控えましょう。 

2・カフェインを摂る 

 軽い片頭痛なら、頭痛が始まった時にコーヒーなどカフェインを含んだものを飲むと症状が軽くなることがあります。 
コーヒーに含まれるカフェインには、血管収縮作用があるので拡張した血管を抑える効果を期待できます。
コーヒーが苦手な方であれば、緑茶や紅茶などカフェインを含む飲み物なら偏頭痛解消の効果を期待することができます。 

3・静かな暗い場所で休む 

 偏頭痛では、光や音に過敏になると言われていますので、静かで暗い部屋でじっとしている方が良いです。 
また、小さな音にも敏感に反応してしまうので、一旦頭痛が始まってしまったら、暗い静かな部屋でじっとしていましょう。  

他にもある!雨の日頭痛を防ぐコツ!

・室内の工夫 

ここまででご紹介しましたように、気圧による頭痛には気圧の変化が大きく影響しています。
そのため、気圧による頭痛を防ぐためには気圧や気温・湿度の変化をなるべく受けないようにすると良いでしょう。
外出時には難しいかも知れませんが、室内にいる場合には冷暖房や除湿器を使用して室内の温度や湿度をコントロールしてみましょう。 

・普段の食生活 

気圧による頭痛は偏頭痛とよく似た性質を持つため、偏頭痛に有効な食材を摂取することで対策を行うことが可能です。
偏頭痛に有効な栄養は 

  ⅰ.マグネシウム→不足すると脳が興奮しやすくなり、痛みに敏感になる。 

  ⅱ.トリプトファン→痛みを鎮静させる効果のある体内ホルモンのセロトニンを増やす効果がある。 

  ⅲ.ビタミンB2→頭痛薬にもよく使用されるビタミン。トリプトファンと同じように体内のセロトニンを増やすように働きます。

栄養ではこれらが有効であるとされています。
だからと言ってそればかりではもちろん良くないので、バランスの良い食事を心がけましょう。  

頭痛薬は有効?

気圧による頭痛に対しても頭痛薬は有効です。
先程ご紹介しましたようなご自身で管理している頭痛の記録があれば、頭痛が起きやすい状況などに応じてうまく薬も使用しましょう。
ただし、繰り返しになりますが、いつまでも薬でごまかすことはよくありません。
そもそも頭痛が起きなくなるように日常生活の工夫を行ってみてください。  

まとめ

頭痛が起きると何も出来なくなるほど辛いという方もたくさんいらっしゃるかと思います。 
気圧のせいだ・・諦めずに気圧以外にも頭痛の原因がないかを知り、頭痛の起きにくい体にしていけるように日常生活で工夫をしてみることも重要です。 
基本的なことですが、頭痛を起こしにくくするためには、ストレスをためないこと、規則正しい睡眠や食事をとる、適度な運動をするなど健康的な生活を心がけることが一番大切です。 
頭痛の改善のために体のケアをしてみたいという方はお気軽に当院までご相談くださいね。