抱っこで産後の腰痛が悪化するのはなぜ?腰を守る抱き方と対策

「赤ちゃんを抱っこすると腰が痛い」
「長く抱いていると腰が重くなる」
「ベッドや床から抱き上げる瞬間がつらい」
「いつも同じ側で抱っこしていたら腰が痛くなってきた」

産後は、赤ちゃんを一日に何度も抱き上げ、長い時間抱っこする生活が始まります。

しかも、出産後の身体がまだ変化している時期から育児は待ったなしで続きます。

そのため、抱っこで腰が痛くなると、

「姿勢が悪いから?」
「骨盤が歪んでいるから?」
「筋力が落ちたから?」

と考える方も多いかもしれません。

しかし、抱っこによる産後腰痛は、抱き方だけでなく、身体の支え方・左右差・抱き上げる動作・抱っこ時間などが重なっていることがあります。

この記事では、抱っこで産後腰痛が悪化する背景、抱き上げるときに確認したいポイント、日常でできる対策、医療機関へ相談した方がよい症状について解説します。

抱っこで産後の腰が痛くなりやすい理由

抱っこは一度だけなら短い動作です。

しかし育児では、

  • 寝ている赤ちゃんを抱き上げる
  • 泣いたら抱っこする
  • 寝かしつけるために立って抱く
  • 抱いたまま家の中を移動する
  • 買い物中も抱っこする
  • 抱いたまま別の作業をする

といった動作を毎日何度も繰り返します。

つまり問題になりやすいのは、単発の姿勢よりも、同じ負担が繰り返し身体へかかっていることです。

赤ちゃんの体重を腰だけで支えている

抱っこするとき、身体全体で支えられていれば負担を分散しやすくなります。

一方で、

  • 腰を反らして支える
  • 骨盤を前へ突き出す
  • 片側へ身体を傾ける
  • お腹で支えるように立つ

状態が長時間続くと、腰周辺へ負担が集中する場合があります。

大切なのは「反り腰だから悪い」と決めつけることではありません。

抱っこ中に身体のどこで赤ちゃんの重さを受けているのかを見ることが重要です。

抱っこで産後の腰痛が悪化する原因|赤ちゃんの体重・片側抱っこ・抱き上げ動作による腰への負担

いつも同じ側で抱っこしている

赤ちゃんを抱くとき、無意識に「抱きやすい側」が決まっている方は少なくありません。

例えば、

  • いつも左腕で抱く
  • 右側の骨盤へ赤ちゃんを乗せる
  • 片側へ身体を傾ける

といった状態です。

片側抱っこをしただけで腰痛になるわけではありません。

ただし、毎日長時間同じ側を使い続けることで、身体の左右差が大きくなる場合があります。

産後腰痛では、「抱いている間」だけでなく、赤ちゃんを持ち上げる瞬間につらさを感じる方もいます。

特に、

  • 床から抱き上げる
  • 低いベビーベッドから持ち上げる
  • 中腰のまま持ち上げる
  • 身体をひねりながら抱き上げる

といった場面です。

赤ちゃんを持ち上げるときに腰だけを曲げ伸ばししていると、腰へ負担が集中しやすくなります。

抱っこで腰が痛い人に多い場面

立ったまま長時間抱っこしている

寝かしつけのために、赤ちゃんを抱いたまま30分、1時間と立ち続けることもあります。

このとき、疲れてくるほど身体の一部分へ体重を預けやすくなります。

例えば、

  • 片脚だけに体重をかける
  • 骨盤を横へずらす
  • 腰を反らして立つ

などです。

「良い姿勢を我慢して続ける」よりも、同じ支え方を長時間続けないことが重要です。

床から抱き上げることが多い

赤ちゃんを床で寝かせている場合、抱き上げる回数が増えます。

このとき、立ったまま腰だけを前へ曲げるよりも、身体を赤ちゃんへ近づけてから持ち上げる方が負担を分散しやすくなります。

抱っこしながら家事をしている

赤ちゃんを抱いたまま、

  • 片付ける
  • 冷蔵庫を開ける
  • 洗濯物を取る
  • 物を拾う

といった動作をすることもあります。

抱っこした状態では身体の前方に重さが加わるため、そのまま身体をひねったり前へ倒したりする動作では腰への負担が増えることがあります。

抱っこで腰が痛いときに確認したいこと

まず、どの場面で症状が強くなるかを確認してみてください。

  • 抱き上げた瞬間に痛い
  • 10分以上抱くと痛い
  • 片側で抱いたときだけ痛い
  • 抱っこしたまま歩くと痛い
  • 抱っこ後に腰を伸ばすと痛い
  • 床から立ち上がると痛い

この違いによって、身体へ負担がかかっている場面も異なります。

単に「抱っこで腰が痛い」で終わらせず、どの動作で症状が出ているかを具体的にすることが対策につながります。

抱っこのときに腰を守るポイント

抱っこのときに腰を守るポイント

赤ちゃんを身体から離しすぎない

赤ちゃんを身体から離した状態で支えるほど、身体にとっては負担が大きくなりやすくなります。

可能な範囲で赤ちゃんを自分の身体へ近づけて支えることを意識します。

腰だけで抱き上げない

低い位置から抱き上げる場合は、腰だけを前へ曲げるのではなく、膝や股関節も使いながら赤ちゃんへ身体を近づけます。

そして、赤ちゃんを自分の身体へ近づけてから立ち上がります。

左右を入れ替えられるときは変える

毎回同じ側で抱く必要がない場面では、身体の状態を見ながら左右を入れ替えることも一つです。

ただし、使いにくい側を無理に使う必要はありません。

重要なのは、同じ側へ負担が固定され続けていないかを見ることです。

抱っこし続ける時間を短くできる場面を探す

赤ちゃんを抱くこと自体をやめる必要はありません。

一方で、必要のない場面まで長時間抱き続けていないかを確認することはできます。

家族に交代してもらう、抱っこ以外で落ち着ける場面を作るなど、身体を休ませる時間も大切です。

抱っこ紐を使えば腰痛は防げる?

抱っこ紐を使うことで腕だけで支える負担を減らしやすくなる場合があります。

しかし、抱っこ紐を使えば必ず腰痛にならないわけではありません。

確認したいのは、

  • 赤ちゃんの位置が低すぎないか
  • ベルトが身体に合っているか
  • 左右差が大きくないか
  • 長時間つけっぱなしになっていないか

などです。

使用して腰痛やしびれが強くなる場合は、一度使い方や身体の状態を見直してください。

「反り腰を直せばいい」とは限りません

抱っこをしている姿を見ると、腰が反っているように見える方もいます。

そのため、

「反り腰を直さないと」

と考えるかもしれません。

しかし、無理に腰を丸めたり、「正しい姿勢」に固めたりする必要はありません。

確認したいのは、赤ちゃんの重さを身体全体で支えられているかです。

足、股関節、骨盤、体幹まで含めて身体全体で支えられると、腰だけへ負担が集中しにくくなります。

抱っこで痛いときに腰を強くストレッチしていい?

腰が痛いと、腰を伸ばしたりひねったりしたくなるかもしれません。

軽く動かして楽になる場合はありますが、痛みを我慢して強く伸ばす必要はありません。

特に、

  • 痛みが明らかに強くなる
  • 脚までしびれる
  • しびれが広がる

場合には中止してください。

セルフケア全般についてはこちらで詳しく解説します。

産後腰痛のセルフケアとやってはいけないこと

抱っこで腰痛を繰り返す場合は「抱き方」だけを見ない

例えば、

抱っこすると腰が痛い

ストレッチをする

少し楽になる

また長時間抱っこする

再び痛くなる

ということがあります。

この場合、ストレッチそのものが悪いとは限りません。

しかし、腰へ負担が集中する条件が変わっていない可能性があります。

そのため、症状のある腰だけでなく、身体の支え方や育児動作まで含めて確認することが重要です。

みゅう整骨院では抱っこの姿勢だけを見ません

施術者が骨盤の動きを触診するシーン

みゅう整骨院では、慢性的な産後腰痛について、腰だけを強く揉むことを目的にはしていません。

身体全体を、

重力身体学 → 姿勢循環整体 → FJA → 生活改善

という流れで確認します。

重力身体学|赤ちゃんの重さをどこで支えているかを見る

抱っこでは、赤ちゃんの重さが身体へ加わります。

そのとき、

  • 片脚へ負担が集中していないか
  • 片側の骨盤へ預け続けていないか
  • 腰だけで支えていないか

などを確認します。

「姿勢が悪い」ではなく、「なぜそこへ負担が集中するのか」を見ることがポイントです。

姿勢循環整体|足から骨盤・体幹までの連動を見る

赤ちゃんを抱き上げるときには、腰だけでなく、足、膝、股関節、骨盤、体幹を使います。

これらが連動しやすい状態か、左右差が大きくなっていないかなどを確認します。

目指すのは、一つの姿勢に固定することではなく、抱く・立つ・歩く・下ろすという動作を身体全体で行いやすくすることです。

FJA|動きを妨げている部分を細かく確認する

全身を確認したうえで、関連する関節や筋膜周辺に動きを妨げている部分がないか評価します。

FJAでは、痛い腰を強く揉むのではなく、動きを妨げている部分を確認し、必要な部分へアプローチします。

そして、

評価

施術

再評価

という流れで、身体の使いやすさや動きの変化を確認します。

生活改善|抱っこをやめるのではなく負担を変える

育児中に「抱っこしない」という選択は現実的ではありません。

だからこそ、

  • 抱き上げ方
  • 抱っこの左右差
  • 抱っこ時間
  • 抱っこ紐の使い方
  • 家族との分担

など、実生活で変更できる部分を確認します。

授乳でも腰が痛い場合

抱っこだけでなく、授乳中にも腰がつらい方は少なくありません。

授乳では長時間同じ姿勢になりやすいため、抱っことは少し違う視点が必要です。

授乳で産後腰痛が悪化する原因と対策

抱っこだけでなく一日中腰が痛い場合

抱っこ中だけではなく、起床時、立ち上がり、歩行時など日常的に腰痛が続いている場合は、産後腰痛全体のページもご覧ください。

産後の腰痛はなぜ起こる?原因と対策

医療機関へ相談した方がよい産後腰痛

産後だからといって、すべての腰痛を抱っこ疲れと考えないことも重要です。

特に、

  • 急激に強い腰痛が出た
  • 脚に強いしびれがある
  • 脚に力が入りにくい
  • しびれの範囲が広がっている
  • 発熱を伴っている
  • 転倒などの外傷後に痛みが出た
  • 排尿・排便に異常がある
  • 症状が急激に悪化している

場合は、セルフケアや整骨院で様子を見るより医療機関への相談を優先してください。

みゅう整骨院ではMRI・レントゲンによる画像診断や病名の確定は行いません。

必要な場合は医療機関で適切な検査・診断を受けることが重要です。

まとめ|抱っこの産後腰痛は「腰」だけでなく重さの支え方を見る

抱っこで腰が痛くなると、

「抱き方が悪い」
「反り腰だから」
「骨盤が歪んだから」

と一つの原因へ結びつけたくなるかもしれません。

しかし、確認したいのは、

  • どのくらい抱くと痛くなるか
  • いつも同じ側で抱いていないか
  • 抱き上げる瞬間に痛むか
  • 腰だけで赤ちゃんを支えていないか
  • 抱っこ以外でも腰が痛いか

という点です。

そして、症状のある腰だけでなく、「赤ちゃんの重さを身体のどこで受けているのか」という視点から、足・股関節・骨盤・体幹まで確認することが重要です。

産後腰痛全般についてはこちらをご覧ください。

産後腰痛の原因・骨盤との関係・対策について詳しく見る

抱っこと産後腰痛についてよくある質問

Q&Aのイメージイラスト

赤ちゃんを抱っこすると腰が痛いのはなぜですか?

赤ちゃんの重さを支えることで腰への負担が増える場合があります。ただし、原因を抱っこ姿勢だけに限定することはできません。左右差、抱き上げ方、股関節や骨盤の動きなども確認する必要があります。

抱っこするときは腰を反らさない方がいいですか?

無理に腰を丸めたり、特定の姿勢へ固定したりする必要はありません。腰だけで重さを支えず、身体全体で負担を分散できることが重要です。

片側抱っこはやめた方がいいですか?

片側で抱いたから腰痛になるとは限りません。ただし、毎日長時間同じ側だけを使う場合には負担が偏ることがあります。無理のない範囲で持ち方を変えられるか確認してください。

抱っこ紐を使うと腰痛は楽になりますか?

抱っこ紐によって身体への負担を分散しやすくなる場合はあります。ただし、装着位置や身体との相性によってはつらく感じることもあります。使用して痛みが増える場合には見直してください。

腰が痛くても抱っこを続けて大丈夫ですか?

軽い痛みの場合と強い症状の場合では対応が異なります。急激な痛み、脚のしびれや筋力低下などがある場合には無理をせず医療機関へ相談してください。

産後の抱っこ腰痛は骨盤矯正をすればよくなりますか?

骨盤周辺を確認することはありますが、産後腰痛を骨盤だけで説明することはできません。足、股関節、体幹の連動、抱っこ中の身体の支え方、日常生活まで含めて確認することが重要です。

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この記事の監修・執筆者:平井 大樹(箕面市の整体 みゅう整骨院 代表)

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平井大樹(TAIKI HIRAI
箕面市の整体 みゅう整骨院の代表
柔道整復師・スポーツトレーナー。臨床歴20年・10万人以上の施術実績。治療家のための平井塾主宰。

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  • 店舗名:みゅう整骨院
  • 住所:〒562-0004 大阪府箕面市牧落1-19-19
  • アクセス:阪急箕面線「牧落駅」より徒歩7
  • 電話番号072-722-7026
  • 公式サイトhttps://myuseikotsu.com/

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