「産後の腰痛を自宅で少しでも楽にしたい」
「ストレッチをした方がいい?」
「抱っこや授乳で痛いけれど、何をすればいい?」
「骨盤ベルトや運動は必要?」
産後は、自分の身体を休ませたい時期でも、赤ちゃんのお世話が毎日続きます。
そのため腰が痛くても、すぐに休めなかったり、抱っこや授乳を避けられなかったりすることも少なくありません。
だからこそ産後腰痛のセルフケアでは、特別な運動を一つ行うだけでなく、育児を続けながら腰への負担を減らすことが重要です。
この記事では、産後腰痛がある方が自宅で確認したいポイント、無理なくできるセルフケア、ストレッチの注意点、やってはいけないこと、医療機関へ相談した方がよい症状について解説します。
産後腰痛のセルフケアで最初に確認したいこと
まず、腰がどの場面で痛くなるかを整理してみてください。
- 朝起きたときに痛い
- 赤ちゃんを抱き上げると痛い
- 長時間抱っこすると痛い
- 授乳していると痛い
- 授乳後に立ち上がると痛い
- 床から立つと痛い
- 歩いていると痛い
- 一日中重だるい
同じ「産後腰痛」でも、痛みが出る場面によって確認したいことは変わります。
何をすると痛いのか、何をすると少し楽なのかを知ることがセルフケアの第一歩です。
産後腰痛全体についてはこちらをご覧ください。
産後腰痛セルフケアの基本5つ
1. 痛みを我慢して運動しない
産後は「早く身体を戻したい」という気持ちから、運動を頑張りすぎてしまう方もいます。
しかし、
- 動くほど痛みが強くなる
- 脚にしびれが出る
- しびれが広がる
- 脚に力が入りにくくなる
場合には、無理に続けないでください。
痛いほど効くわけではありません。
2. 同じ姿勢を長く続けすぎない
産後は授乳や抱っこによって、身体が同じ姿勢に固定されやすくなります。
そのため、セルフケアとして重要なのは「正しい姿勢を長時間維持すること」ではありません。
可能な範囲で、
- 座り直す
- 立つ
- 左右の支え方を変える
- 抱っこの方法を変える
など、同じ負担から抜ける時間を作ります。
3. 腰だけを動かそうとしない
産後腰痛があると、腰を伸ばしたりひねったりするストレッチをしたくなるかもしれません。
しかし、立つ・座る・抱く・歩くといった動作では、腰だけでなく足、膝、股関節、骨盤、体幹まで使います。
そのため、腰だけを強く動かすより、身体全体を軽く動かすことを考えます。
4. セルフケア前後の変化を確認する
セルフケアをしたら、
- 立ちやすくなったか
- 歩きやすくなったか
- 抱き上げやすくなったか
- 授乳後の腰痛が変わったか
- 逆に症状が増えていないか
を確認します。
やること自体を目的にせず、身体がどう変化したかを見ることが大切です。
5. 育児環境もセルフケアに含める
産後腰痛のセルフケアは、運動やストレッチだけではありません。
例えば、
- 授乳する椅子
- 授乳クッションの高さ
- オムツ交換の場所
- ベビーベッドの高さ
- 抱っこ紐の使い方
なども身体への負担に関係します。
身体を毎日使っている環境を整えることも立派なセルフケアです。
自宅でできる産後腰痛のセルフケア
短時間の軽い歩行
歩いても症状が強くならない場合には、短時間の歩行も身体を動かす方法の一つです。
ただし、無理に歩行時間を増やす必要はありません。
歩くことで腰痛や脚のしびれが明らかに強くなる場合は中止してください。
股関節を軽く動かす
椅子から立つ、床から立ち上がる、赤ちゃんを抱き上げるときには股関節を使います。
痛みが増えない範囲で、座ったまま脚を軽く動かしたり、立った状態で股関節を無理なく動かしたりすることも選択肢です。
身体の向きを変える
いつも同じ方向へ身体を傾けたり、同じ側で赤ちゃんを抱いたりしている場合には、可能な範囲で使い方を変えます。
左右を完全に均等にすることが目的ではありません。
同じ負担が固定され続けないようにすることがポイントです。
休めるときに身体を休ませる
産後は睡眠や休息が不規則になりやすい時期です。
運動を追加することだけがセルフケアではありません。
家族に抱っこを交代してもらう、家事を減らすなど、身体を休ませる工夫も重要です。
産後腰痛のストレッチはしてもいい?
軽く身体を動かして楽になる方もいます。
ただし、産後腰痛に対して「このストレッチをすれば必ず良い」という方法はありません。
気持ちよく動かせる範囲にする
ストレッチをするときは、強く伸ばすことより、症状が増えない範囲で動かすことを優先してください。
腰だけを強くひねらない
腰が痛いからといって、痛みを我慢しながら何度も強くひねる必要はありません。
しびれが出る場合は中止する
ストレッチ中やストレッチ後に、脚へのしびれが強くなる、範囲が広がる場合には中止してください。
抱っこで腰が痛い場合のセルフケア
抱っこで悪化する場合には、腰をストレッチするだけではなく、
- 赤ちゃんを身体から離しすぎていないか
- いつも同じ側で抱いていないか
- 抱き上げるときに腰だけを使っていないか
- 長時間立ちっぱなしになっていないか
を確認します。
授乳で腰が痛い場合のセルフケア
授乳中に悪化する場合には、
- 赤ちゃんの高さ
- 椅子やソファ
- 授乳クッション
- 足元の安定
- 身体の左右への偏り
などを確認します。
「良い姿勢」を我慢して作るよりも、痛みが強くならず、必要に応じて姿勢を変えられる環境を整えることが大切です。
産後腰痛でやってはいけないこと
痛みを我慢して強いストレッチをする
強く伸ばした方が早く良くなるとは限りません。
特に症状が増える方法は中止してください。
腰を強く揉み続ける
腰を軽く触ったり温めたりして楽に感じる場合はありますが、痛い場所を強く刺激し続ければ原因が解決するとは限りません。
「骨盤を戻さなければ」と無理に矯正する
産後腰痛を「骨盤がずれたから」と自己判断し、強い力で骨盤を押したりひねったりすることは避けてください。
腰痛があるのに急に強い筋トレを始める
「産後は腹筋が弱いから」と、いきなり負荷の高い腹筋運動を始める必要はありません。
身体の状態や産後の時期に合わせて運動内容を考えることが大切です。
痛みやしびれの悪化を我慢する
「産後だから仕方ない」と、悪化する症状を長期間我慢しないでください。
特に神経症状を伴う場合は、医療機関で確認することが重要です。
骨盤ベルトはセルフケアとして使ってもいい?
骨盤ベルトを使用して身体が支えられているように感じる方もいます。
ただし、すべての産後腰痛に必要とは限りません。
また、
- 締めるほど楽になる
- 強く締めれば骨盤が戻る
と考える必要はありません。
使用して痛みや違和感が増える場合には無理に続けず、専門家へ相談してください。
腹筋や筋トレはいつから始めればいい?
産後の運動開始時期や負荷は、出産方法や身体の回復状態などによって異なります。
そのため、この記事では「産後○週間からこの運動をしてください」と一律には決めません。
産後早期や回復状態に不安がある場合は、担当の医療機関へ相談してください。
重要なのは、腰痛があるからすぐ鍛えるのではなく、今の身体で無理なく動ける範囲から考えることです。
産後腰痛がセルフケアをしても繰り返す理由
例えば、
腰が痛い
↓
ストレッチをする
↓
少し楽になる
↓
抱っこ・授乳を繰り返す
↓
再び腰へ負担が集中する
↓
また腰が痛くなる
ということがあります。
この場合、ストレッチが間違っているとは限りません。
しかし、腰痛が戻る生活条件そのものが変化していない可能性があります。
そのため、産後腰痛が繰り返す場合には「どこを伸ばすか」だけではなく、身体全体と毎日の育児動作を確認することも重要です。
みゅう整骨院が考える産後腰痛セルフケア
みゅう整骨院では、産後腰痛に対して「このストレッチだけを毎日してください」という考え方だけではなく、
重力身体学 → 姿勢循環整体 → FJA → 生活改善
という流れで身体を確認します。
重力身体学|育児中の負担がどこへ集中しているかを見る
抱っこ、授乳、立ち上がり、歩行などの中で、
なぜ腰へ負担が集中しているのか
を確認します。
姿勢を「良い・悪い」で判断するだけでなく、実際の生活の中で身体をどう使っているかを見ます。
姿勢循環整体|身体全体で負担を分散できる状態を考える
足、股関節、骨盤、体幹など、身体全体の連動や左右差を確認します。
腰だけに頑張らせず、身体全体で育児動作を行いやすくすることを考えます。
FJA|動きを妨げている部分を確認する
全身を確認したうえで、関連する関節や筋膜周辺に動きを妨げている部分がないか評価します。
FJAでは強い刺激に頼るのではなく、動かなくなっている部分を探し、全体が動きやすい状態を目指します。
そして、
評価
↓
施術
↓
再評価
という流れで、動きや使いやすさの変化を確認します。
生活改善|育児の中で続けられる対策を選ぶ
産後のセルフケアは、毎日長時間の運動を行う必要はありません。
例えば、
- 抱っこの支え方を変える
- 授乳環境を整える
- 同じ姿勢を続けすぎない
- オムツ交換の高さを変える
- 休めるタイミングを作る
など、実際の育児生活で続けられる方法を考えることが大切です。
セルフケアより医療機関を優先した方がよい産後腰痛
次のような症状がある場合には、自宅でのストレッチや運動だけで様子を見ないでください。
- 腰痛が急激に強くなった
- 脚に強いしびれがある
- しびれが広がっている
- 脚に力が入りにくい
- 足を動かしにくい
- 発熱を伴っている
- 転倒など外傷後に強い痛みがある
- 排尿・排便に異常がある
- 症状が急速に悪化している
このような場合は医療機関への相談を優先してください。
みゅう整骨院ではMRIやレントゲンなどによる画像診断、病名の確定は行いません。
必要な場合は医療機関で適切な検査・診断を受けることが重要です。
まとめ|産後腰痛のセルフケアは育児生活まで含めて考える
産後腰痛のセルフケアというと、
「腰を伸ばす」
「骨盤を締める」
「腹筋を鍛える」
といった方法を考えるかもしれません。
しかし、まず大切なのは、
- どんな場面で痛むかを確認する
- 痛みを我慢して運動しない
- 同じ姿勢を長く続けすぎない
- 腰だけでなく身体全体を動かす
- 抱っこや授乳環境を見直す
- セルフケア前後の変化を見る
ことです。
そして、セルフケアをしても繰り返す場合には、「なぜ育児生活の中で腰へ負担が集中しているのか」を身体全体から確認することも重要です。
強いしびれ、筋力低下、発熱、排尿・排便異常、急激な悪化などがある場合には、セルフケアより医療機関への相談を優先してください。
産後腰痛全般についてはこちらをご覧ください。
産後腰痛のセルフケアについてよくある質問
産後腰痛はストレッチで良くなりますか?
ストレッチによって楽に感じる方はいますが、すべての産後腰痛に同じ方法が適しているわけではありません。症状が強くなるストレッチは中止してください。
産後腰痛にはどんな運動がいいですか?
身体の回復状態や症状によって異なります。痛みが増えない範囲で身体を軽く動かすことから考え、産後早期や状態に不安がある場合は担当の医療機関へ相談してください。
産後腰痛は骨盤ベルトをした方がいいですか?
使用して楽に感じる場合はありますが、すべての方に必要とは限りません。痛みや違和感が増える場合には無理に使用しないでください。
産後腰痛で腹筋をしてもいいですか?
出産方法や回復状態などによって異なります。腰痛がある状態で、自己判断で急に強い腹筋運動を始める必要はありません。
抱っこで腰が痛いときはどうすればいいですか?
赤ちゃんを身体から離しすぎていないか、同じ側だけで抱いていないか、腰だけで抱き上げていないかなどを確認してください。詳しくは抱っこ腰痛の記事をご覧ください。
授乳で腰が痛いときはどうすればいいですか?
赤ちゃんの高さ、授乳クッション、椅子、足元などの環境を確認してみてください。一つの姿勢を我慢して続けないことも重要です。
セルフケアをしても腰痛が続く場合はどうすればいいですか?
痛みが続く、強くなる、日常生活に支障が出ている場合は医療機関や専門家への相談を検討してください。医療的な問題が除外されている場合には、身体全体の使い方や育児環境まで確認することも一つの選択肢です。
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この記事の監修・執筆者:平井 大樹(箕面市の整体 みゅう整骨院 代表)
平井大樹(TAIKI HIRAI)
箕面市の整体 みゅう整骨院の代表
柔道整復師・スポーツトレーナー。臨床歴20年・10万人以上の施術実績。治療家のための平井塾主宰。
臨床歴20年・10万人の施術実績を持つ「身体の専門家」
私は、これまで20年間、延べ10万人を超える患者様と向き合ってきました。その中で最も大切にしてきたのは、「痛みを取る」ことだけではなく、「患者様が心から安心して過ごせる毎日を取り戻す」ことです。
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- 根本的なアプローチ: 独自の手技「FJA」「姿勢循環整体」で、痛みの根本原因である身体全体の不調にアプローチします。
- 地域での実績: 代表の平井は広告を一切使わず、ご紹介だけで新規予約は6年待ちの状態です。
全国のプロ治療家を指導する技術顧問・講師として
私は、全国9社の整骨院グループで技術研修を担当しています。
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- 店舗名:みゅう整骨院
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- 公式サイト:https://myuseikotsu.com/
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本記事は、施術歴20年以上・延べ10万回以上の臨床経験と、現在の医学的知見をもとに作成しておりますが、すべての方に当てはまるものではありません。
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